米英の「まさか」世界を揺らす 米次期大統領トランプ氏 リベラルに反発、分断あらわ

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO11232920Z21C16A2M12200/

クリントン氏の誤算は「女性初の大統領」への抵抗が強かったことだ。トランプ氏の男性の得票率は53%に達した一方、女性のクリントン氏への投票は伸びなかった。白人労働者の票を掘り起こしたこともトランプ氏の勝利につながった。この層は普段は投票に行かない人も多いとみられていたが、移民やTPP批判など、労働者層の不満を代弁したトランプ氏に共鳴して動いた。

SNSで飛び交った偽ニュースの影響も大きかった。米主要テレビ・新聞がトランプ氏批判のニュース一色だったなかで、トランプ支持層は主要メディアを支配階級とみなし、信用しなかった。

逆に支持を集めたのが、極右的な思想を標榜するネットニュースだ。白人至上主義を公然と唱える。オバマ大統領の任期中に進んだ米国社会のリベラル化への反発は強かったようだ。

オルトライト(ネット右翼)やポリティカル・コレクトネス(政治的な適切さ)といったキーワードが印象的でした。


アベノミクス 多難の再起動 首相、消費増税を再延期 悲願の「脱・デフレ」道半ば

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO11233790Z21C16A2M12300/

1月召集の通常国会での施政方針演説。首相は「成長と分配の好循環を創り上げていく」と表明した。15年2月の施政方針演説では「経済の好循環」と語っていたが「分配」を加え、微修正した。アベノミクス再起動のカギの「分配」も、今春の労使交渉で大幅な賃上げは実現できなかった。

首相は7月の参院選で増税延期とアベノミクス推進を掲げて臨み、与党は圧勝。憲法改正に前向きな勢力は、衆参で改憲の国会発議に必要な3分の2に達した。11月1日には自民党が総裁任期を「連続3期9年」に延長すると決定。政権基盤はさらに強固になった。

肝心のアベノミクスは脆弱だ。米次期大統領にトランプ氏が選ばれ、世界経済は不透明感が広がる。成長戦略の柱、TPPは発効が絶望的だ。消費は伸び悩み、今年度の税収は当初の想定を1.7兆円も下回る見通しだ。

企業業績→設備投資→賃金→個人消費の循環イメージが分かりやすいです。結果、2016年は弱含みですが。


米が対ロ制裁 トランプ氏にらみ外交戦 オバマ氏、融和路線に制約狙う

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO11243850R31C16A2FF2000/

「ロシアの挑戦的行動への対抗措置はこれですべてではない」。オバマ氏は声明で強調した。退任まで3週間のオバマ氏にとって、ほかに打てる手は限られるが、トランプ次期政権にも制裁の継続を促した形だ。

トランプ氏はこれまでサイバー攻撃へのロシアの関与を「ばかげている」と否定。ロシアに近い米石油メジャー最大手エクソンモービルのティラーソンCEOを国務長官に指名するなど、対ロ関係の改善を公言してきた。しかし29日のトランプ氏の声明では制裁に慎重な姿勢をうかがわせながらも直接的な批判は避けた。

トランプ氏が制裁を解除して情報機関職員の入国を再び認めれば、サイバー攻撃を含めた情報収集活動を公然と認めることにもつながりかねない。トランプ氏は米世論が反発する可能性も見極めながら、判断を下すことになるとみられる。

制裁撤回の可能性にも言及していますが、まだ分かりませんね。プーチントランプ会談でどうなるか。


現代アーティスト 小松美羽さん 過去に向き合い 異形を世に問う

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO11235680Q6A231C1CC1000/

転機は「解放せし場所」という短大への入学。人から理解されない絵で親を心配させないよう封じていた個性を解放した。「追い求めていた強い線が出せる」銅版画との出合い。「誰が悪く言おうと、描きたいものを描きなさい」と恩師、小川名誉教授の助言も背中を押した。

「描くことは、難しい人間関係から逃げ続けた過去と向き合い、清算するための作業。逃げてきた思い出を見つめ直さないと次に進めない」短大時代の作品には、幼い自分との対峙をモチーフにしたものもある。卒業制作の「ちょんこづいてた頃」は、大きな瞳の異形の生き物が背後から刃物で刺された場面だ。「学校に行きたくなくて、親が諦めるまでトイレに籠城した自分」。

卒業後は画廊のアルバイトをしながら、訪れるキュレーターやコレクターに作品を見せて世に出る機会をうかがった。だが祖父の死を題材にした代表作も酷評された。限界を感じ、故郷に戻る準備を始めた頃、バーに飾られた絵を偶然目にしたプロデューサーに見いだされ、メディアへの露出も急増した。「美しすぎる銅版画家」。初めは嫌いだった呼び名も「美術に興味がなかった人が、私の作品に共感してくれるチャンスを増やしてくれた」と受け止めるようになった。

存じ上げませんでしたがブレークポイントの話など興味を持ちましたし、希望を感じました。


「常にキャリア再考」チャンス感じ取る インスタグラムCOO マーニー・レヴィーンさん

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO10972360S6A221C1TY5000/

どのような仕事ができるか深く考えた結果、「テクノロジーには人々の経験をより良くする威力がある」と思い直した。最初は自分の前に現れた絶好の機会に気付かなかった。「それをきっかけに、いつでも自身のキャリアについて想像することの大切さを学んだ」

多忙を極める中、仕事とプライベートの切り替えについて「正直、ワークライフバランスについてはよく分からない」と漏らす。「バランス」という言葉を使うと、どちらも同等でなければならないと感じてしまう。けれど「そうでなくても大丈夫。実際、私は仕事をする時間の方が長い。ただ、その分、子どもや夫と過ごす時間も集中する」と話す。

後進の女性に伝えたいのは「自身のキャリアを再考することを恐れない」こと。いつ訪れるか分からない転機やチャンスのために、偏見のない好奇心を持つことが大事。メンターや同僚など「キャリアを形成する上で、自分を取り巻くネットワークを大事にすることも必須」と呼びかける。

実際バランス感覚に優れた方なのだろうと思いました。偏見のない好奇心という表現からも伝わってきます。


まとめサイト 不信の連鎖 責任なき情報量産

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO11235220Q6A231C1PE8000/

クラウドソーシング。いまでは数多くの企業が手がけ、業界の推定では330万人が、この仕組みを利用して働く。様々な仕事があるが、現在の稼ぎ頭は「ネット向けの記事制作」だ。大手では売上高の3割ほどを占める。

クラウドソーシングは「一般的な企業による雇用とは別の新しい働き方を提案した」(シンクタンク)と評価する声も多いが、まとめサイトを巡る不正の温床のひとつになっていた。コストを抑えて仕事を外注できる仕組みが、情報の大量生産の手段として利用された。

「仕事はなくなるのか」「依頼のルールは変わるのか」――。ランサーズは、登録する働き手の問い合わせメールの対応に追われた。社長の秋好は社内会議で「売上高が半分になっても対策が優先だ」と社員に訴え、規定の見直しや不正防止システムの開発を急ぐ。

確かに記事作成のトピック多いですからね。キュレーションサイトの大きな節目になりました。


電通社長「ざんきに堪えぬ」 違法残業で辞任 社員自殺、パワハラ否定せず

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDG28HHE_Y6A221C1CC1000/

石井社長は終始険しい表情。「働き方全てを見直す」「不退転の決意で改革を進める」と過重労働根絶の決意を強調したが、高橋さんの母親が公表した手記に言及した際は「制度を変える以前に意識を変えないといけないと痛感した」と顔をゆがめた。「プロフェッショナリズム、120%の結果を出す、仕事を断らないという社員の資質には否定すべきものはない」とする一方、「すべてが過剰だった」と悔しさをにじませた。

電通は会見で配布した資料の中で、高橋さんへの上司の指導について「パワハラとの指摘も否定できない、行き過ぎた指導があったと認識している」と説明。中本副社長は「(高橋さんが)上司に深夜にメールを返信するなど、新人への仕事の与え方として不適切な部分があった」と認めた。

電通本社では年内最終営業日も全館消灯する午後10時ギリギリまで働く社員の姿があった。男性は残業時間の短縮の影響もあり、仕事が終わらず、未処理案件を抱えていると話す。所属部署では朝早めに出社する社員も増えた。

色々と考えることもありますが、虚業であるからこそのハードさというのは理解できます。


ヤマハ合唱教室、シニアに的 国内800カ所に 「青春時代の歌」題材

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO11220360Y6A221C1TI5000/

主要顧客層は50代後半から60代を想定。楽器や教材はないが、映像を見ながら、発声やハーモニーなどを練習するほか、講師のエレクトーンの生演奏にあわせて合唱する。チューリップの「心の旅」や故尾崎紀世彦氏の「また逢う日まで」といった懐かしのポピュラーソングを題材にする。歌詞やステップを教える際には、映像などを用い、講師の負担も減らす。

主要ターゲットの50代後半~60代は、静岡県掛川市でヤマハが営業していた屋外施設「つま恋」がフォークソングの聖地として脚光を浴び、都市部では客が店内で合唱する「歌声喫茶」が流行した音楽全盛期に、学生~30代の多感な青春時代を過ごした世代。団塊世代以降にあたり、人口も多い。音楽教室業界では「今後10年でシニアの趣味としての音楽市場は1割程度伸びる」との見方が多い。

ヤマハの16年6月末時点の子供向け教室の生徒数は10年比3割減の28万人にまで減少、大人向けも横ばいの11万人にとどまった。ヤマハは20年時点で子供向けは24万人まで減り、大人向けも現状維持の11万人と想定。20年にシニア教室の生徒数を4万人まで増やし、子供の生徒の減少を補う。

空きリソース活用にもなりますし、市場も拡大、音楽全盛期の青春世代ということでベストマッチかと。


日米、中韓にらむ「結束」 中国の挑発けん制 トランプ政権に継承促す

http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS28H7O_Y6A221C1EA2000/

トランプ氏は、選挙期間中からオバマ氏の外交方針を批判してきた。「米国第一」を掲げ、日本など同盟国との関係見直しにも言及した。11月、首相はトランプ氏と日米同盟の重要性を確認したが、具体的な戦略は不透明なままだ。

とりわけ首相が意識するのは中国だ。日本政府には米国の政権移行期を狙い、南シナ海などで挑発行動をエスカレートさせることへの懸念が強い。26日には西太平洋に初めて進出した中国軍の空母「遼寧」が南シナ海を航行。トランプ氏が台湾の蔡政権との距離を縮めたことへの反発とみられるが、こうした行動は拡大しかねない。

国内政局が混迷する韓国もにらむ。朴大統領と進めた良好な関係は崩れかねない状況だ。朴氏は北朝鮮政策で日米と連携して圧力を強め、日本とは従軍慰安婦問題でも「最終的で不可逆的な解決」で合意した。大統領選に向けて朴路線の否定が過熱する前に日米の結束を示し、次期政権の外交戦略が変化しないよう促す。

実は現職首相として初めてではないそうですが、あまり報じられませんね。政権移行後は振り出しの懸念も。


CGにあらず陶芸なり デジタルイメージを立体物に、実像と虚像の境目を問う 増田敏也

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO11137300X21C16A2BC8000/

大阪の下町に生まれ育ち、美大に進学した。専攻したのは金属工芸で、鋳物の作品を作っていた。そのころから考えていたのが、「2次元のイメージを3次元化する」ということだった。そんな発想が出てきたのは、私がファミコン世代であることが大きいだろう。1977年生まれの私は、ファミコンにどっぷりはまった。

ボトルやグラス、鍋、セロハンテープ台、蛇口、コンロ、消火器、三輪車……身の回りのあらゆるものをモチーフにした。原則として作品は実物大で、これまでに150作品ほどを制作した。

実像と虚像の境目があいまいになっている今、「現実を見る」とはどういうことかと考えないではいられない。そんな問いを内包した作品を世に出し、残すことで、自分が生きている時代のリアリティーを後世に伝えたい。それがデジタルの普及以前と以後をともに知っている自分の役目だろうと思っている。

「イメージとは何か」「実像と虚像の境目」「現実を見る」「自分が生きている時代のリアリティー」などハッとするフレーズがありました。