未来との摩擦 健康経営、企業は孤軍 医療費圧縮、国こそ必要

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コモンズ投信の伊井社長は「30年先までの投資を見据えると、従業員を大切にする企業ほど外部環境の変化に順応し、成長に結び付きやすい」と話す。経済産業省と東京証券取引所が17年、健康経営に意欲的として公表したのは花王や伊藤忠のほかデンソー、東京ガス、日本航空など24社。岡三証券によると24社の株価は過去10年で年率換算にして8.7%上昇。

ただ、いくら企業が社員や家族の病気予防につなげようとしても、国全体の医療費から見れば焼け石に水だ。公的な医療保険で賄う約42兆円の医療費のうち、大企業の社員、家族らが加入する企業健保の医療費は5兆円に満たない。これに対し75歳以上の後期高齢者分は約15兆円に達する。

政府は各保険の負担割合を保険加入者数ではなく、加入者の平均収入に応じて決める仕組みを広げてきた。健康経営で稼ぐ力が高まった企業ほど負担が増すジレンマも潜む。企業再生を手掛ける経営共創基盤の冨山CEOは「大企業は強いから負担させよう、弱い中小企業は守ろうという政策は、かえって企業の生産性を落とす」と話す。

健康経営はコストではなく投資という考え方が、変化への対応が早い企業では当たり前になっているようです。


コーヒー店、「高級」に活路 ドトール・日レス、営業益最高3~8月

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ドトールは安価な「ドトール」、コンセントを充実させた「エクセルシオール」、座り心地の良いイスなどをそろえた単価が高めの喫茶「星乃珈琲店」の3ブランドで展開している。中でも好調なのが星乃珈琲店。

働き方改革が高単価なコーヒーの需要拡大を後押ししている。オフィス外勤務を認める企業や退勤時間を早める企業が増加し、ワーキングスペースとして喫茶店の価値が高まっている。

星乃珈琲店は、スターバックスやタリーズなどよりもやや高めの価格帯の戦略で先行してきた。客単価が上昇したことで、深刻な人件費高騰でも、17年3~8月期の人件費比率は減少した。

最近はどの喫茶店も人が多いですね。働き方改革の影響が大きいと思います。星乃珈琲店は客単価上昇で、人件費比率が減少。


求ム「インフルエンサー」 ファッション各社、採用増 個人のSNS発信力、活用

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オンデーズは販売員などの採用で、ツイッターかインスタグラムのフォロワー数が1500人以上なら、1回目の面接を最終面接とする仕組みを取り入れた。採用されたインフルエンサーは販売員などとして働きながら、個人のSNSアカウントでオンデーズの商品や店舗の雰囲気などを発信する役割を担う。会社は本来の職務の月給とは別に、月5万円の手当を支給する。

TOKYO BASEは2018年入社の新卒採用から、インフルエンサーを優先的に選考した。WEARで1000人以上か、インスタグラムで2000人以上のフォロワーがいれば、書類審査や1次面接を免除した。

ベイクルーズは17年春入社の採用から、応募者が撮影した15枚の着こなし写真をもとに選考する「ファッションインフルエンサー・セレクション」と呼ぶ制度を設けた。流行に敏感な人物の採用に役だったという。

個人が築いてきた資産が採用も左右する流れ。そのうち、人格といったものまで可視化されるのだろうと思います。


メルカリ、もろ刃の禁則 不正防止へ本人確認厳格に 自由と規制 米大手も苦悩

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規制強化の背景にあるのは相次ぐ不正出品だ。今春には出品禁止の現金のほか一万円札を折って作ったオブジェ、高額チャージのICカードなどが次々に出品され、担当者は出品の削除に追われた。

メルカリは個人間の売買を自由に手軽にできるのが特徴で、若者を中心に爆発的に普及した。ただ、その自由さが不正や犯罪の温床になっているのも事実だ。目標の株式上場に向け、法令順守強化の必要に迫られている事情もある。

米国では1996年にユーザーが違法なコンテンツを載せたり、ネット上で違法行為を犯したりしても、サービスを提供する事業者をほぼ免責する「米通信品位法230条」が成立した。ネット上が自由な空間として担保され、様々なサービスが急速に普及した経緯がある。だが、フェイスブックやグーグルといった大手は売上高が数兆~10兆円超の規模に成長した。20年以上前の免責条項をそのまま適用することを疑問視する声も上がっている。

上場に向けての法令順守強化もあるようです。米国はすでに20年前に米通信品位法230条でサービス・プロバイダが守られていたのが驚きです。


スマホの次、先陣争い フェイスブックがVR端末 米IT、ハード進出相次ぐ

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IT大手はここへ来てハード戦略を重視し始めた。背景にあるのは端末とサービスの進化だ。AIやVRなど最新技術の発達で、サービスが高度化。それに合わせる形で、機能も複雑で技術的にも難しくなっている。その結果、ソフトとハードの一体開発の重要性は一段と増すことになった。

どのハードを選ぶかにはIT各社で違いがみられる。グーグルとアマゾンはAIスピーカーに参入。グーグルはスマホ「ピクセル」を発売した。フェイスブックがハード事業の中核としたのがVRで、14年に約20億ドルでVR事業のスタートアップである米オキュラスVRを買収。

これまでのフェイスブックのVR戦略は苦戦している。調査会社カナリスによると「オキュラス リフト」の16年の世界販売台数は40万台以下。ソニー・インタラクティブエンタテインメントの半分に満たない。

Oculus GoをSNSでも頻繁に周知しています。背景に売上の97%を占める広告事業への危機感もあるようです。


すし再編 神明の深謀遠慮 スシロー・元気寿司 統合を主導 縮むコメ市場、全農と共存探る

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回転ずしは外食の中で数少ない成長市場だ。スシローと元気が統合すれば売上高はざっと1800億円となり、2位のくら寿司(1136億円)、3位のはま寿司(1090億円)を引き離す。事業の拡大余地が広がり神明にとっては店舗で使うコメの数量増加が期待できる。

神明はコメ卸の最大手で8%程度のシェアを握るが経営環境は厳しい。2017年3月期は売上高が1824億円と前の期比で14%増だが、本業のコメ卸事業の売上比率は低下が続く。そこに全農改革が追い打ちをかける。全農が直販比率を上げれば巨大なコメ卸となり、取引先から競合相手に変わる。

全農は神明をパートナー卸と位置づけて協力関係を深めたいとの思惑があり、神明に依頼して農協のコメ拡販も検討している。与党のベテラン農林議員は「全農だけが規模を追うように見えるとよくない」との認識を示しており、民間の卸大手との協力は世論に対する緩衝材にもなる。

なるほど株主の思惑も背景にあったんですね。回転ずしは外食の中で数少ない成長市場とのこと。


アパレル大混戦 百貨店頼み、大手落日 潤沢な資産、改革鈍らす

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三陽商会はバブル期に売上高が1600億円を超えたが、今期は625億円の見込みでファーストリテイリングの3%。市場の変化に対応できず、リストラを進めるが本業で稼ぐ道筋は見えない。資産を取り崩して益出しすれば資金が回るため、社内に危機感が薄い。

大企業が陥りがちな成長の難路を、米ハーバード大学のクリステンセン教授は「イノベーションのジレンマ」と名付けた。アパレル大手が直面するのは、財務の安定性が高いが故に百貨店頼みの旧来型ビジネスから抜け出せない、いうなればストック型のジレンマだ。

ネット通販が普及。アマゾン・ドット・コムも衣料販売大手として日本市場に乗り込む。ファストリもIT人材を囲い込み事業転換を図る。小売業も含め「ネットとリアル」の融合は待ったなし。老舗の取り組みは市場の後れを取っているように見える。

なるほど、三陽商会など背景にビルなどの固定資産があることで改革が遅れている状況。「イノベーションのジレンマ」。


アパレル大混戦 ネットが変える供給網 店舗や在庫持たない 高品質で値ごろ感

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日本製のオーダーシャツを日米でインターネット販売するオリジナル。同社が製造委託するのは百貨店のオーダーシャツを縫製する山喜など。出店コストがないため高品質のものを割安で売れる。日本では10万人超が会員登録する。

ユニクロモデルの先を行く新興勢が存在感を増す。店舗や在庫を持たない新しいサプライチェーンで浮いた流通費を製造費に上積みし、ファストファッションより高品質のものを作る。ネバーセイネバーが作る主力ブランド「スタイルデリ」は中間コストを圧縮し、良い材料と有能な職人に多額の資金をかける。

ファストリも「このままでは古い産業になっていく」(柳井会長兼社長)と危機感を募らせる。在庫滞留や売り逃しを極限まで減らすため、シーズン前に大量生産する従来方式からの脱却を図る。個別対応する力を急ピッチで高める。

Original Stitch知りませんでした。オーダーメイドここまで来ていますか。システムも斬新です。


百貨店底入れ本物か 訪日頼み、ネット台頭 Jフロント・高島屋、3~8月一転増益

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Jフロントの免税売上高は前年から52%増え、半年で200億円を超えた。主力の大丸心斎橋店では売り上げの3割が訪日客によるものだ。高島屋の免税売上高も5割伸びた。国内増収分のうち9割は免税売上高の伸びだった。

一方、国内の中間層の消費はいまだ底を打っていない。高島屋では年100万円以上購入するカード顧客の売上高が4%増えたのに対し、100万円以下の顧客は4%減少。免税品と外商を除いた売上高は0.8%減と減少傾向が続く。

足元の好業績も百貨店の事業モデルが復活したわけではなく、一時的な追い風に支えられたものだ。再び伸びてきたとはいえ、国内の売上高全体に占める訪日客向けの比率はJフロントも高島屋も6~7%にすぎない。この間にネット勢は急速に経済圏を広げている。

訪日、富裕層は伸びていて、中間層は減少傾向でネットに流れているんだろうと思います。


福利厚生にVBの知恵 クラウドワーカーなど拡大視野 リージャー、格安で「人間ドック」

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KDDIの「スマホdeドック」。微量の血液を採取し、検査施設に郵送。約1週間で人間ドック並みの健診結果が閲覧できる。料金は1万円以下だ。開発したのが2000年設立のVB、リージャー。主に企業の健保組合を通じ、未受診の組合員のほか被扶養者の受診を後押しする。

15年設立のVB、ドレミングはフィンテックで働き手のニーズに応える。セブン銀行と連携し従業員が働いた日数分の給与を即日振り込めるサービスを始める。手取り分を日ごとに算出できるドレミングのソフト技術を活用する。桑原社長は「パート・アルバイトを多く雇用する中小企業」を主な顧客に想定する。

スマホdeドックは良いですね。健診も料金設定が不明瞭なところもありますので、乗り換え進みそうです。