欧州、緩和幕引き慎重に 資産購入再延長の余地、景気・物価見極め

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO22753500W7A021C1EA1000/

「我々の目標に向かって物価上昇率は徐々に高まっていくとの確信が増した」。ドラギ総裁は、量的緩和縮小を決めた理由をう説明した。景気回復は「しっかりと広い範囲で」続き、消費者物価の上昇率も目標の「2%近く」にゆっくり向かっていくとの見立てだ。

ただECBは量的緩和の終了を急がない考えだ。賃上げの動きは広がらず「物価上昇圧力はいまだに弱い」(ドラギ総裁)のが現状だ。経済が本当に独り立ちできるか、緩和の度合いを少しずつ弱めつつ見極めていく。

購入額をいったん減らすものの、景気や物価に異変があれば、再び増やす考えも声明文に盛り込んだ。ユーロ高が進む為替相場や債務不安が残るイタリアの債券市場などがどう反応するかも、注意深くみていく。状況に応じて柔軟に政策運営を進めるというのが、ドラギ総裁の基本姿勢だ。

FRBに続きECBも緩和幕引き。日銀は物価2%に向けて粘り強く金融緩和を続ける姿勢、とのこと。


EU離脱、懸念拭えず 日本企業、英関税を不安視 日英共同宣言

https://www.nikkei.com/article/DGKKASFS31H5A_R30C17A8EA2000/

「実際に離脱がどう進むか見えないと、影響を予想しにくい」(経済官庁幹部)との声は根強く、企業などが新しい投資に及び腰になる可能性はある。メイ氏の訪日にあわせ、政府間の協調は演出したものの、日本企業の不安が拭いきれたとはいえない。

部品など大陸欧州からの輸入品に高い関税がかかれば、英国を拠点にした生産体制は見直しを余儀なくされる。英国はEUと新協定を結び、同じような恩恵を引き続き受けられるとするが、EUが応じる保証はない。

メイ氏が念頭に置くのはFTAの締結。英国に有利な条件を引き出し、EU離脱の効果を国民にアピールする狙いがある。ただ両政府の間には温度差がある。日本側は大枠合意したEUとのEPAを優先し、まずは日欧EPAを早期に発効させたい考え。英国との交渉は後回しにせざるを得ない。

EUとの離脱交渉がこれからの中でなぜこのタイミングで来日?と思いましたが、FTAの締結で成果が出したいのだと理解しました。


日欧、自由貿易重視示す チーズ輸入枠、15年で無税 国内農家支援へ新組織

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO18530530W7A700C1EA2000/

2013年4月の交渉開始から4年。膠着状態が続いたが、協議は急速に進展した。米国離脱でTPPの機運が薄れた日本と、英国のEU離脱に揺れる欧州の思惑が一致。保護主義的な動きが強まる中、自由貿易推進の立場を共有したのが大きい。

チーズでは15年かけて無税にする輸入枠を設けるほか、ワイン関税も即時撤廃する。国内メーカーの反発も予想されるが、関税が下がれば、日本の食卓で欧州からの輸入食品を味わう機会が増え、消費者にも恩恵が及ぶとみられる。

政府は首脳レベルの大枠合意を受け、国内向けの対策作りに着手する方針だ。安倍首相が各省に指示し、全閣僚が入る対策会議で協議する。内閣官房に置くTPP政府対策本部を改組し、TPPと日欧EPAの発効に備えた対策の新たな事務局に衣替えする。

大筋合意ではなく大枠合意という言葉を使うのも、より成果を強調する狙いがあるようです。


英、離脱交渉どう着手 強硬修正にも難題 EU、混乱の長期化懸念

https://www.nikkei.com/article/DGKKASGM09H7V_Z00C17A6EA2000/

「期限内合意のためにはメイ首相が大差で勝利して強力な政治基盤を築く必要があった」(EU高官)。メイ氏も選挙で圧勝し、政権基盤を万全にしてからEUとの交渉に臨む胸算用だった。そのシナリオは崩れた。メイ氏が政権協力を呼びかけたDUPは、やや穏健な対EU外交を掲げる。英メディアはDUP党首のフォスター氏が「誰も『ハードブレグジット』は見たくない。見たいのは機能する離脱案だ」と話したと伝えた。

英メディアの間では、DUPとの協力で「強硬離脱は難しくなった」(英紙デーリー・テレグラフ)との見方が浮上している。だが保守党が穏健離脱に傾くかは見通せない。

英国内の迷走で「EU離脱の工程表は見えなくなった」(英スカイニューズ)。交渉期限の2019年3月までにEUと離脱条件で合意できなければ、先行きの規定が定まらぬままで英国はEUから放り出される。待ち受けるのは「無秩序な離脱」だ。

期限の2019年3月までにEUと離脱条件で合意できなければ、無秩序な離脱。ただ国内危機感は強くないとも取れます。


親EU マクロン氏選択 反ルペン票が流入 白票・無効票最多、支持基盤に不安

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDC08H3K_Y7A500C1EA2000/

首都パリでは約9割がマクロン氏に投票し、都市部を中心にマクロン氏が圧勝した。マクロン氏は第1回投票から、得票率を約40ポイント上げ、FNの反対票が勝利の決定打になった。ルペン氏が得票率でマクロン氏を上回ったのは、地盤とする北部パ・ド・カレー県とエーヌ県の2つで、反EUの姿勢が支持拡大の障害となった。

マクロン氏の支持は盤石ではない。決選投票は、親EUか反EUかの選択が大きな争点になり「消去法」でマクロン氏を選んだ有権者も多い。経済改革を進める産業界寄りのマクロン氏の政策が必ずしも支持されたわけではないとの見方は根強い。

数年前に日本にも来てますね。ルノーのゴーンさんが介入を懸念するなど企業活動にも影響ありそうです。


EU信任に審判 仏大統領選 マクロン氏「強い欧州で経済回復」/ルペン氏「残留では国民貧しく」

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO16067760W7A500C1EA2000/

中道系独立候補のマクロン元経済産業デジタル相(39)。掲げるのは穏健な融和路線。EUとの関係強化を優先し、「経済を軌道に戻すには、強い欧州が必要だ」と強調した。内政では弱者保護だけでなく、産業界にも配慮し、左派、右派の双方に目配りする。自由経済の重要性を訴え、ドイツと連携を深めてEUの統合推進に意欲的に取り組むほか、法人税を現在の33%から25%に引き下げるとし、企業活動の支援を公約とする。

極右・FNのルペン候補(48)。自国第一を前面に掲げ、「EUのルールに従えば仏国民は貧しくなる」と訴えた。Frexitの是非を問う国民投票の実施を訴えてきた。ルペン氏が自身の支持に結びつけてきたのは、相次ぐテロにおびえる社会の不安だ。厳しい国境管理の必要を主張し、移民も年間1万人に大幅に制限すると強調。経済政策でも保護主義の色彩を強め、輸入品に3%の輸入税を課すことや、政府調達でもフランス企業を優遇するとしてきた。

選挙戦は最終盤に入ってもマクロン氏が優勢を保ち、ルペン氏が苦戦を強いられる構図は変わらなかった。その半面、EUとの距離感やテロ対策、移民問題を巡る仏社会の深刻な分断が浮き彫りになった。

対立軸がハッキリして分かりやすいですが、フランス社会の分断が背景にあることが分かります。


米欧「書店は死なず」 アマゾン、電子書籍値下げ弱める 品ぞろえ工夫、居心地よく

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO14807950R00C17A4EA4000/

米国の書店が復調している。売上高は14年の前年比1.6%減を底に、15年(3.2%増)と16年(2.5%増)の2年連続で増やした。12年は8.9%も減っていた。書籍販売の長期低落が続く日本とは対照的だ。

米調査会社のコーデックスグループは若者を中心に電子書籍の利用を減らし、紙の本に戻る動きがあると指摘。電子端末の利用時間をこれ以上は増やしたくない「デジタル疲れ」が背景にあるという。

電子書籍の頭打ちは、値下げを先導してきたアマゾンには誤算だ。米大手出版に電子書籍の価格決定権を譲ることで「値下げ闘争」を実質的に休戦する。その一方で実書店で攻勢をかける。ネット通販で集めた大量の購買情報を店舗運営に活用しているのが特徴だ。

これは興味深いですし、予測しにくかった流れじゃないでしょうか。日本も同じ方向へ向かうでしょうか。


訪日客、米欧豪からも増 昨年18%増 「長期滞在」対応急ぐ

http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS17H4Z_X10C17A1EE8000/

インドを含むアジアで全体の8割超を占めた。一方、米国が20%増の124万人、オーストラリアが18%増の44万人を記録するなど米豪からの訪日客も好調だった。欧州も18年ぶりに直行便が就航したスペインが19%増えた。

観光庁の田村長官は「日本が海外旅行の目的地として認知されるようになってきた」と指摘した。国土交通省の分析では欧米の旅行者は原爆ドームや宮島を抱える広島県への訪問が多い。歴史や文化への関心が高いのが特徴だ。

16年の訪日客消費額は7.8%増の3兆7476億円と過去最高だったが、1人あたり消費は11.5%減った。政府が20年の目標とする8兆円に向けて、訪日客数に加え消費単価が鍵を握る。為替動向に影響されやすい買い物だけでなく、宿泊や食事、体験に幅広くお金を使ってもらうようにする努力が必要だ。

アトキンソン氏の「日本のホテルは安い価格のものが多く、多くの文化財はちょっと見て帰るような人を想定している。」はなるほどでした。


欧州、テロ脅威再び 社会不安、政治にも影

http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM20HBG_Q6A221C1EA1000/

事件の背景はなお不透明で、欧州社会に底知れぬ不安が広がる。ドイツには2015年だけで100万人超の難民が殺到した。仮に難民として入国した人物が犯人なら、難民に対する視線は一段と厳しさを増すだろう。

民間施設など「ソフトターゲット」は警備が難しい。クリスマス市は大小合わせ、ベルリンだけで約80カ所もあるとされる。大規模なものは警察車両が配備され、ある程度の治安対策は講じられていた。だが数が多く、交通をすべて遮断し、手荷物検査を実施するといった措置は取りにくい。

欧州はこれから選挙ラッシュを迎える。来秋に連邦議会選挙があるドイツでは、難民排斥を訴える民族主義政党AfDに追い風が吹く。一方、寛容な難民政策を掲げてきた与党は難しい対応を迫られる。

民間施設などソフトターゲットは警備が難しいとのこと。ドイツ、オランダ、フランス選挙にも影響を与えそうです。


NATO「イスラム国」掃討支援拡大 対ロ防衛強化 首脳会議が閉幕

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO04666850Q6A710C1FF8000/

NATO首脳会議は、ロシアを念頭においた防衛体制の強化に向け、具体策としてバルト3国やポーランドに多国籍の新部隊を配置することを正式に決めた。

オバマ米大統領は英のEU離脱が欧州の安全保障に影響を及ぼさないよう、結束を呼びかけた。ロシアの脅威に対抗するためNATOがバルト3国とポーランドに配備する大隊に「米軍も約1千人の部隊を派遣する」(オバマ氏)と表明。

首脳宣言にはテロ対策も盛り込まれた。NATOからは有志国連合に、米欧やトルコなど主要加盟国が参加している。オランド仏大統領は「アフリカや中東で役割を果たす」と訴えた。具体的にはNATOのAWACSなどが収集した情報を有志国連合に提供する。IS掃討に取り組むイラク部隊に対する訓練の実施も決めた。

対ロ構図が鮮明。これに関しては米も部隊を派遣するということで関与に積極的です。オランドさんも。