ギリシャ総選挙 与党、熱狂なき勝利 緊縮実行・難民、課題多く 選挙疲れ、投票率は最低

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM21H7K_R20C15A9FF8000/

EUとの間で緊縮策を約束したチプラス氏が勝利したことで、ギリシャ支援の枠組みは当面は維持されそうだ。だが政権基盤は盤石とはいえない。SYRIZA内には改革反対派もいる。年金の削減や国営企業の民営化など、国民に不人気な緊縮策を実行する段階になれば造反議員が出る可能性がある。

難民問題への取り組みも喫緊の課題だ。対岸のトルコからギリシャの島々を目指す難民は急増し、一部で住民との摩擦を引き起こしている。SYRIZAは強制型の難民収容施設を閉鎖し一時滞在許可証の発給要件を緩和した。だがハンガリーなど難民が通過する国による国境封鎖が続けば、多数の難民がギリシャ国内にとどまることになる。

今回の投票率は56.5%で、1974年の民主化以降最低を記録した。背景にあるのはSYRIZAへの失望に加え、有権者の投票疲れだ。ギリシャではわずか9カ月の間に全国規模の投票が3度実施された。

緊縮策としての年金の削減や国営企業の民営化、また難民問題も新たに課題として加わり暗雲が漂っている感じです。


企業・国民 制約なお ギリシャ銀行再開 海外送金など規制続く IMFへ債務を返済

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM20H2A_Q5A720C1FF8000/

ギリシャの資本規制の一環として休業していたギリシャの銀行が3週間ぶりに営業を再開した。EUによる金融支援の決定を受け、資金繰り不安が和らいだためだ。だが、海外送金などの規制は当面続くほか、証券取引所も営業休止を続ける。企業や国民が大きく制約を受ける状況は変わっておらず、ギリシャ経済の重荷になる。

海外送金などの解除にはなお数カ月以上かかりそうで、産業界の懸念が高まる。海外取引については企業が個別に財務省に許可を求める緊急の仕組みがあるが、申請が多すぎてなかなか許可が下りない。輸出入の取引はほぼ完全にストップしている。

資本規制の長期化や緊縮策はギリシャ経済の足を引っ張りそうだ。欧州委員会は当初0.5%増と見ていたギリシャの2015年のGDP成長率が、最大マイナス4%になるとの見方を示した。

付加価値税の引き上げは早速実施されているとのこと。ドイツやフィンランドではギリシャに対して強硬姿勢の世論もあり、支援実行まで課題は多い状況。


ギリシャ破綻、ひとまず回避 EU、来月本格支援 くすぶる反欧州感情 配慮

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM16H90_W5A710C1FF2000/

支援が動き出したのは、ギリシャ議会が16日未明に金融支援の条件として要求されていた財政改革法案を可決したためだ。正式な金融支援の決定までには時間がかかるが、EU側がギリシャの行動に素早く対応している姿勢をアピールし、ギリシャ内で「反EU」の機運が高まるのを避ける狙いがありそうだ。

議会承認が得られれば、17日にも再びユーロ圏財務相による電話協議を開く。そこで、ユーロ圏が財政危機に陥った加盟国を支援する「欧州安定メカニズム(ESM)」を軸にした支援手続き開始を決める。EUは3年で820億~860億ユーロの支援を検討している。

ギリシャ支援の正式決定は8月前半以降となる見通しだ。それまではEUがつなぎ資金を融資して、ギリシャを支える。欧州委員会によると、EUの財務相らは16日、70億ユーロの緊急融資をギリシャに提供する方向で原則合意した。

議会で造反者も出始めているので、チプラス氏は当面、議会対策に労力を割かざるを得ない状態。


ギリシャ、前途険しく 議会説得が最初の壁 増税・年金改革 法制化へ

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM13H8O_T10C15A7FF8000/

最初に立ちはだかるのは自国議会の説得だ。ギリシャ議会が承認した改革案はレストランでの付加価値税の引き上げや貧しい年金生活者への特別給付廃止など一部でEU側に譲歩したもの。通すべき法案も多様だ。増税や年金の制度改革に加えて、基礎的財政収支が赤字にならないよう歳出を自動的に抑制する法案なども通さなくてはならない。

チプラス政権の基盤は盤石ではない。連立与党も不安定だ。連立相手で13議席を持つ「独立ギリシャ人」も11日の採決では改革案全体に賛成したが、カメノス党首は離島における軽減税率の廃止には反対している。個別の法案では議論が紛糾する可能性が高く、野党の協力が欠かせない。

国民の反発を抑えきれるかも不透明だ。過去の政権も公務員の削減など「聖域」に踏み込めば、ストライキや抗議デモで支持率が低下し、総選挙で政権を失ってきた。空港や港など500億ユーロに上る国有資産の売却は、チプラス氏自身が今年1月に政権を取ってから執行を止めた経緯がある。

この人が強硬策を取るのか、軟化するのか、国民と対話するのかに関心。これからが正念場です。


〈ギリシャ 危機の背景〉ユーロ圏、勝ち負け鮮明に 自由な資金移動、不均衡増幅

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO89188880R10C15A7FF2000/

ユーロは1999年に決済通貨として導入され、2002年に紙幣が発行された。自国のポンドにこだわった英国などはユーロを使う国々を指すユーロ圏に加わっておらず、EU加盟28カ国のうちユーロ圏は19カ国だ。ギリシャ危機はユーロ圏の問題であるものの、政治機構としてEUも対応にあたっている。

ユーロ圏の各国の経済状況や競争力は異なるが、ECBが共通金利を上げ下げする。一方で税金や歳出など財政政策は各国に委ねており、金融と財政の政策分離が構造的な欠陥として導入当時から問題視されてきた。

為替変動リスクがなくなったユーロ圏ではお金が国境を容易に越える。利回りの高いイタリアやギリシャなどの国債を独仏の銀行が買い込み、通貨安で輸出を伸ばしたドイツは莫大な経常黒字を計上した。ユーロ圏は債権国と債務国に色分けされた。

なるほどユーロの構造的な問題が見えてきました。ギリシャ危機をきっかけに、差が埋まるような枠組みができればと思いますが。


〈ギリシャ 危機の背景〉観光・海運、GDPの8割 緊縮で経済規模25%縮小

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO89140910Q5A710C1FF2000/

ギリシャ共産党出身のチプラス氏率いる与党・急進左派連合(SYRIZA)は、今年1月の選挙で年金増額や増税撤廃など「反緊縮」を掲げて勝利した。大衆に迎合する政治手法は「ポピュリズム」そのものだ。2009年の総選挙では得票率4.6%の小党にすぎなかったが、緊縮策に疲れたギリシャ国民を巧みに取り込み、1月の選挙で36.3%を獲得し政権を握った。

経済は低迷している。14年のGDPは1790億ユーロ(約24兆円)。ユーロ圏全体の中での割合は2%にすぎない。これまでの緊縮策により経済規模は09年から25%も縮小した。民間を中心に雇用者数は100万人減少し、失業率は9%台から25%超に跳ね上がった。GDPの80%を観光と海運を中心とするサービス業に頼り、輸出競争力のある製造業に乏しい。

失業率は9%台から25%超に。やはり製造業の強さは国力にも関係するのだなと思います。


要衝ギリシャは手放せぬ 欧米「特別扱い」のツケに悩む 源流にあこがれ、甘え許す

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO89075710Y5A700C1NNS000/

バイエルン王国を治めた国王ルートヴィヒ1世は、古代ギリシャにあこがれを抱いていた。そこに飛び込んできたのが、オスマン帝国からギリシャが独立したというニュースだった。「理想国家をつくる」と夢見る自らの息子を1833年に初代国王としてアテネに送り、3度にわたって金融支援もした。この動きを英仏も後押しした。同じ正教徒というよしみを通じギリシャに近づくロシアを抑え込むためだった。今にも連なる構図の原点は200年近く前に形づくられた。

第2次大戦後は力の衰えた欧州に代わって米国が後ろ盾になった。地中海に突き出たギリシャを押さえれば中東やロシアににらみが利くとみたからだ。ギリシャは欧米の軍事同盟であるNATOの最前線となり、地中海のクレタ島には軍の基地がある。

米国は冷戦下で軍事独裁政権が生まれるのを容認した。その結果、ギリシャが発祥とされる民主主義が犠牲になっただけでなく、特権階級が甘い汁を吸うコネ社会や非効率な行政組織が温存された。リンツ大学の推計によると、脱税の横行などで統計に表れない「闇経済」はギリシャGDPの4分の1に達する。怪しい状況を知りながら欧州もEU加盟やユーロ導入の際に見過ごし、危機の芽が膨らんだ。

これは興味深い。やはり歴史を知らずには、ギリシャ危機を正しく見れないなと思いました。


ギリシャ、妥協の道狭まる 緊縮譲歩「裏切り」に

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO89036700Y5A700C1FF2000/

2009年にギリシャが多額の債務を隠していた事実が明らかになってから、同国政府は公共投資削減などを進めた。緊縮は5年以上も続いた。失業率は15年1~3月期には26.6%に上昇。15~24歳の若年層に限れば5割を超える。若い失業者の多くが国民投票で反緊縮に回ったもようだ。

国会の連立与党の結束も強固でない。中心はチプラス氏の急進左派連合(SYRIZA)だが、連立相手の独立ギリシャ人を除けば過半数割れ。急進左派連合にはEU側との妥協を模索する動きもあるが、連立政権を維持するには反緊縮の主張が強い独立ギリシャ人に配慮せざるを得ない。

ギリシャ経済は長年の緊縮で疲弊している。GDPは14年までの5年間で4分の3に縮んだ。銀行や企業も力を弱めている。企業間の取引は主に現金での決済を余儀なくされ、貿易も滞り始めた。アテネ市にある全ギリシャ輸出協会は7月初め「数週間で輸出が7%、輸入が28%落ち込む」との試算を公表した。

全ギリシャ社会主義運動(PASOK)の急落ぶりとチプラス氏の急進左派連合(SYRIZA)の急進ぶりが凄い。だからこそ後に引けないか。


緊縮「NO」 深まる溝 ギリシャ迫る時間、財務相辞任 EUは譲歩難しく

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM06H68_W5A700C1EA2000/

EUもまずはギリシャのユーロ残留をめざして新たな金融支援策での合意を探る。ただ、ギリシャの国民投票が否決したEUの緊縮策は、ギリシャ側に最大限譲歩した内容だ。さらなる歩み寄りにはユーロ圏各国の反発も予想される。交渉は難航が避けられない。

ギリシャの銀行は手元にユーロが無くなりつつある。ECBがギリシャの銀行の資金繰りを支えるために実施している資金供給の額を据え置いているためだ。この額が増えなければ銀行は営業を再開できない。ECBは今のところ資金供給額の上積みに応じる気配をみせておらず、ギリシャの銀行は営業再開をめざしていた7日以降も休業を続けざるを得ない状況だ。

ヤマ場は20日のECBが保有する国債(35億ユーロ)の償還だ。償還資金を手当てできなければ、ECBはギリシャの国内銀行への資金繰り支援を打ち切るかどうか厳しい判断を迫られる。

人道支援は必要としながらも、ユーロ圏離脱が望ましいとする見方もあるようです。


アテネ市民「混乱収拾を」 ギリシャ国民投票、緊縮策への反発も交錯

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM05H1J_V00C15A7FF8000/

「反対一辺倒に明日はない」。夫婦で賛成票を投じた年金暮らしのディミトリス・メリオスさん(78)は、賛成、反対のどちらが勝利しても、さらなる年金減額は避けられないとみる。そうであれば「EUと協調した方がまし」との考えだ。

反対票を投じた人々は、これ以上の緊縮策には耐えられないと考える。高校教師のムスタクディス・ステリオスさん(50)は、ドイツ主導の財政再建案はギリシャの事情を無視していると憤る。「反対の意思を示すことで、強い立場でチプラス首相がEUと交渉できるようにしたい」と強調した。

ロイター通信によるとギリシャ銀行協会のルカ・カツェリ会長は7月3日、「国内銀行の資金は10億ユーロにとどまり、6日までしかもたない」と発言した。現金不足を恐れる国民のATMへの行列が続いているためだ。国民投票の結果にかかわらず、ギリシャ経済の破綻を回避するため、同国政府とEUに残された時間は限られる。

最新情報では緊縮策否決?ギリシャのプライドがそうさせたのでしょうか。いずれにしても混迷混迷。