「イスラム国」解体の始まり モスル解放 イラク、復興へ長い道のり

http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM09H8V_Z00C17A7FF8000/

2014年以降の原油価格の低迷で、イラク政府の財政は厳しい状態が続く。復興財源の確保は困難が予想される。アラブ諸国や国際社会の支援が不可欠だ。

モスルではオスマン帝国の時代から、スンニ派、シーア派、クルド人、ユダヤ教徒らによる共同体が存在していた。宗派間の対立が激化したのは、戦後の国家づくりの過程で利権争いが激しくなったためだった。今回もモスル復興の主導権争いが情勢を複雑にする懸念がある。

過激思想を広げる背景になった中東や欧州の課題は残る。アラブ各国の宗派・民族の対立や非民主的な体制、欧州で疎外感を受ける中東系の移民の若者や、行き場を失った難民への対応などだ。別の場所で別の過激派が、ISの活動を引き継ぐ懸念はくすぶる。

モスル奪還は大きいと思いますが、ローンウルフもたくさんいるでしょうし、世界からISの驚異が去ったとは思えません。


「イスラム国」壊滅なお遠く イラク軍、要衝ラマディ制圧 シリア領など広範囲支配

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM28H5P_Y5A221C1FF8000/

イラク政府や有志連合にとって、ISが同国第2の都市である北部モスルを攻略して一方的に「国家樹立」を宣言した2014年6月以降で、最大級の戦果といえる。

それでもISはモスルをはじめイラクとシリアにまたがる広い地域を支配している。アンバル州でもラマディを除く地域ではなお一定の勢力を維持している。イラクのアバディ首相は「ラマディの勝利に続き、モスルを解放する」と強調したが、ISにとってもモスルは死守する価値のある大都市で、激しく抵抗するのは間違いない。

アバディ政権は今回のラマディ中心部での作戦で、イスラム教シーア派民兵の投入を見送った。アンバル州はイスラム教でもスンニ派の住民が多く、宗派間の対立感情を刺激するのを避けるためだ。同様にスンニ派住民が多いティクリートでは奪還後、シーア派民兵による略奪や放火が起きたと伝えられ、住民に強い反感が広がっていた。

イラク軍の民兵にもスンニ派とシーア派がいるのでどちらを派兵するかという問題もあるようです。


サウジ新国王、原油政策を継続 アブドラ国王死去 シェア維持を優先 対「イスラム国」など課題

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM23H63_T20C15A1FF2000/

原油価格の急落を受けて、サウジは2015年予算で約4.6兆円の財政赤字を見込むが、サルマン新国王の下でも市場シェア維持を優先し、減産しない方針が続くとの見方が大勢だ。アブドラ国王の死去を受けて原油価格は一時上昇したが、その後、落ち着いた。

サウジはイスラム過激派の台頭を警戒し、イラクとシリアの一部を支配するイスラム国への空爆作戦に参加。イスラム国は報復に動く。北のイスラム国に加え、南隣のイエメンでも脅威は急浮上している。イスラム教シーア派系ザイド派の民兵が首都サヌアの大統領宮殿などを制圧。ザイド派の攻勢の背後に、シーア派の大国イランの支援があるとの見方もある。

サウジは核協議でイランに接近する米国にいら立ち、13年に国連安全保障理事会の非常任理事国のポストを蹴った経緯がある。イランとの代理戦争の様相となったシリア内戦で、アサド政権と戦うスンニ派武装勢力を支援したのはサウジという見方は消えない。その武装勢力の一部が流れ込んだイスラム国が今、サウジを名指しして攻撃目標に据えている。

サウジ、イラク、イスラム国、ザイド派、シーア派、スンニ派、このあたり利害関係が入り組んでますね。一回きちんと理解したいです。


邦人殺害を警告 「イスラム国」掃討難航 広範囲になお支配 勧誘巧み、世界中から若者

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM20H8O_Q5A120C1FF2000/

米国は昨年8月にイラク領で空爆に踏み切り、9月にシリア領にも拡大した。一定の成果はあるが、戦闘員は市街地に隠れて移動するなど、巧みに空爆を避けているもようだ。いったん退いても執拗に攻撃を続けており、指揮系統は健在とみられる。広い範囲で膠着した戦線を打開するには、空爆だけでは限界がある。

このため米主導の有志連合は、地上でイスラム国と戦うイラク軍やクルド部隊、穏健なシリア反体制派の訓練を急ぐ。作戦がこのまま長引けば、オバマ米大統領は米地上軍派遣の是非の判断を迫られる公算が大きい。

イスラム国は拘束した政府軍兵士の大量虐殺や、支配に従わない住民の処刑もいとわない。恐怖心を植え付け、服従を迫るためだ。半面、自らの戦闘員には拉致したイラクの少数派ヤジド派の女性を「戦利品」として与え、奴隷制復活を正当化してさえいる。国際社会は人道危機に懸念を強めている。

いよいよ日本人人質で本当に身の危険を感じています。


米、イラク空爆拡大 最大のダム奪還へ 過激派掃討、長期化も

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少数派住民の保護という当初の目的を超え、米軍が過激派掃討に作戦を拡大し始めた可能性がある。米軍の介入が長期化するとの見方が強まってきた。

米軍の空爆により、少数派住民を追い込む過激派の包囲網を崩したことと併せ、ここまでは米国のシナリオ通り。ただ、過激派の本格掃討や次期首相候補のアバディ氏が安定政権を築くことができるかはなお予断を許さない。

一般市民に隠れる過激派もいるらしく、掃討は長期化が予測されるそうです。


米、イラク空爆 「テロの温床」阻止狙う 「イスラム国」異教徒迫害、国境越え拡大 懸念

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米国は混迷するイラク情勢を安定化させるため、過激派「イスラム国」の拠点への空爆に踏み切った。「イスラム国」は制圧した地域で、少数派の迫害や異教徒むけ課税など復古主義的な政策を実行している。

深刻なのは勢力下に置いた住民への厳しい仕打ちだ。イラク北部モスルでは「ジズヤ」と呼ばれる人頭税をキリスト教徒に課した。ジズヤは中世にイスラム教徒が征服地で異教徒に改宗を求めない代わりに徴収した税。迫害や課税を逃れ、キリスト教徒らは東方のアルビルに大量避難したという。

イラク、シリアで勢力を強める「イスラム国」による異教徒迫害を放置すれば、大惨事につながるテロ集団の温床となりかねない。そんな懸念が米政府に働いた面もありそうだ。

なぜ米がイラクを空爆しているかの背景がわかりました。復古主義的な価値観が世界にあるのが事実ですね。


イラン、イラク支援の構え 「米と協力検討も」 ロウハニ大統領 武装組織掃討で

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イスラム教シーア派の地域大国イランは、イラクの同派中心のマリキ政権と緊密な関係にある。米国もマリキ政権を支援する立場。スンニ派の過激な武装組織「イラク・シリアのイスラム国」の侵攻を食い止め、イラク危機を封じ込める点で米国とイランは利害が一致している。

米国とイランは1979年のイラン革命後に国交を断絶。足元ではイランの核開発問題を巡り、激しい神経戦を重ねる。両国の相互不信はなお深いが、イラクで「テロとの戦い」を旗印に共闘することの利益をイランは計算しているもようだ。イランはイラクのシーア派政党や民兵組織と深い関係を持つ。地の利をいかしてひそかに米国に助け舟を出すだけでも、外交的には貸しをつくることになる。

ロウハニ師は名指しを避けつつ、サウジなど湾岸諸国がシリア内戦でアサド政権と戦う反体制派に資金を送り、結果的にイラクに侵攻した「イスラム国」の勢力拡大をもたらしたことを批判した。逆にサウジはかねて、イランによるアサド政権支援を批判してきた。

イラン・イラク問題とか、僕が小さい頃から聞いてきた。ざっくり宗教民族紛争としか知らないので、どっかで深く理解したい。


イラク、国家分裂危機 シーア派・スンニ派・クルド人 民族・宗派対立激しく

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政情の混迷が深まるイラクはもともとイスラム教スンニ派アラブ人、シーア派アラブ人、イスラム教スンニ派ながら民族が別のクルド人が同居する「いびつな人工国家」という側面がある。

マリキ政権はイラク戦争後、国軍再建を米軍に依存してきた。11年の米軍撤退後は自前の対応を迫られたが、武器調達や兵士の訓練が十分に進まず、今回劣勢に陥った経緯がある。

フセイン政権の崩壊、米軍の撤退で重しが外れた結果、各派の対立が急速に表面化しつつある。米政府は空爆を辞さない姿勢を示したものの、イラク戦争後の駐留期間に多数の犠牲者を出しており本格介入には消極的。「モザイク国家」の混迷は容易には収まりそうにない。

アメリカ弱体化の影響もあるのかな。