経済対話 同床異夢 車・金融駆け引き 日本、FTA回避探る

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDC11H01_R10C17A2EA2000/

経済対話で麻生副総理・財務相のパートナーになるペンス米副大統領はトヨタ自動車などともパイプが太く、もとはTPPの賛成論者だ。「交渉相手として不安はない」(外務省幹部)。トランプ氏の攻撃を直接受けない枠組みを作ることで「日本は一定の成果をあげた」(国際通商筋)。

トランプ政権が日米FTAを持ち出しても、日本はすぐには土俵に上がれない。他のTPP加盟国のメンツが潰れるうえに、農産物という日本の泣きどころに切り込んでくるのが確実だからだ。仮にFTA交渉に入って米がTPPを上回るような譲歩を迫ってくれば、国内農家の説得などに多大な政治的エネルギーを費やさざるをえなくなり、国内の反米感情をあおるリスクが高まる。

日本は米とのFTA交渉をできるだけ避け、代わりに対中国貿易改善に向けて両国の連携を前面に打ち出す腹づもりだ。対中貿易をあたかも「仮想敵」に据えて日本への矛先を外そうという巧妙な戦術。

いち早く厚遇された安倍さんが、各国と米国をつなぐパイプになるとの見方があります。ハブは重要な役目だと思います。


フィリピン、家政婦「日本流」に育成 畳部屋の掃除、和食も,パソナなど解禁受け派遣

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO12698810Y7A200C1FFE000/

日本で外国人による家事代行が解禁されたことを受け、パソナや保育大手のポピンズが、フィリピン人を家政婦として派遣するサービスを本格的に始める。近く第1陣の家政婦が来日し、アジア人材が身近になる時代が幕を開ける。

日本で家政婦をするための研修は提携先のマグサイサイが担当。規定の倍の400時間に及ぶ研修のカリキュラムを作成した。当初の12日間は1日8時間、日本語を指導。その後は家事を中心に入室の際にひざまずいて靴をそろえることから、いちょう切りなど日本食特有の調理の仕方まで教えた。他社に先駆けて家政婦研修を受託し、日本にも市場を広げたい考えだ。

フィリピンの技術教育技能開発庁によると、家政婦などとして働く人を育成する企業・機関は600以上登録されている。人材育成会社のJMG研修評価センターや応用実技センターは日本語も教えている。需要が広がれば、日本市場に参入する企業も出てくる可能性もあるとみられる。

フィリピンに就労機会がないことは課題とも取れるし、出稼ぎを活用した経済成長という点ではユニークかもしれないと思いました。


中朝への抑止力強調 首相、米国防長官と会談 尖閣、早期に言質 「核の傘」提供を確認 駐留経費、今回は触れず

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDC03H02_T00C17A2EA2000/

尖閣は、そもそも第三国の領有権問題で特定の立場を取らない米政府にとっては微妙な存在だ。オバマ前米政権は発足当初、公式の場で安保条約適用は明言を避けていた。適用対象に「尖閣諸島も含まれる」と自ら語ったのは14年4月になってからだ。今回、新政権発足直後のタイミングで確認できたことに政府高官は「パーフェクトだ」と語った。

米側がより切迫した課題と位置づけるのが北朝鮮への対応だ。北朝鮮が同盟国を核攻撃した場合に「圧倒的な対応を取る」と述べ、首相との会談でも核兵器による「核の傘」を含む拡大抑止力の提供を明言した。

日本が懸念する在日米軍駐留経費の負担増を巡る問題は話題にはならなかったという。日本側には対日防衛が貿易や通貨政策との取引材料に持ち出されるのではないかとの疑念すらある。

トランプさんの発言の流れがあったので、抑止力の維持が鮮明にされたことは意外でした。


日米、経済・安保議論へ トランプ氏「公約なし遂げる」 首相「日本の車産業、米に貢献」

http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS28H0S_Y7A120C1NN1000/

首相は自動車産業を含む日本企業の雇用面などでの米国経済への貢献を説明した。トランプ氏が外国企業が人件費の安いメキシコに工場をつくって米国に輸出し国内雇用を奪っているとの批判を展開していることに配慮したとみられる。

日本も米国との2国間交渉では立場は弱い。米国から輸入される工業品への日本の関税はほぼ撤廃されており、農産品の関税引き下げだけが求められるとの懸念がある。トランプ氏が安全保障との取引を持ち出した場合、米軍の抑止力に防衛を依存する日本はさらに厳しい立場に立つ。

トランプ氏は選挙期間中、在日米軍の駐留経費の日本の全額負担を求めるなど同盟関係の見直しに再三言及してきた。会談では今後の日本の防衛負担のあり方が議題に上がる可能性もある。

FBで各国首脳との電話会談について発信していますが、日本は登場しませんでした。英国も日本も不利な立場。


通貨と通商 二重の圧力 米、2国間協定に為替条項 金融政策標的の懸念

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDF27H0E_X20C17A1EA2000/

トランプ氏がTPPから「永久離脱」した大きな理由も為替だ。ここまで牙をむくのは「ドル高は米雇用にマイナス」という理屈が世論受けしやすいためだ。日本車にシェアを奪われる米自動車大手もTPPを「通貨安政策への十分な対応が盛り込まれていない」(米自動車政策評議会のブラント代表)と批判。さらなるドル高を阻止する点でトランプ氏と米製造業の足並みがそろう。

だが、相手国の為替政策を無理に縛ろうとすれば、特にシンガポールのように為替介入を恒常的にしている国は米と交渉のテーブルにつけない。日本など先進国も為替条項の明文化に応じる可能性は低いため2国間の通商協議は暗礁に乗り上げ、トランプ氏は自らの首を絞めるかたちになる。

世界で唯一の基軸通貨国が国際合意と整合性の取れないルールを押しつければ、為替安定策がダブルスタンダードとなり市場が大混乱するばかりか、自国通貨をドルに連動させる「ペッグ」が崩れてドル離れが加速するリスクがある。

「ドル高は米雇用にマイナス」という理屈が世論受けしやすいため、通貨にこだわりがあるようです。


訪日客、米欧豪からも増 昨年18%増 「長期滞在」対応急ぐ

http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS17H4Z_X10C17A1EE8000/

インドを含むアジアで全体の8割超を占めた。一方、米国が20%増の124万人、オーストラリアが18%増の44万人を記録するなど米豪からの訪日客も好調だった。欧州も18年ぶりに直行便が就航したスペインが19%増えた。

観光庁の田村長官は「日本が海外旅行の目的地として認知されるようになってきた」と指摘した。国土交通省の分析では欧米の旅行者は原爆ドームや宮島を抱える広島県への訪問が多い。歴史や文化への関心が高いのが特徴だ。

16年の訪日客消費額は7.8%増の3兆7476億円と過去最高だったが、1人あたり消費は11.5%減った。政府が20年の目標とする8兆円に向けて、訪日客数に加え消費単価が鍵を握る。為替動向に影響されやすい買い物だけでなく、宿泊や食事、体験に幅広くお金を使ってもらうようにする努力が必要だ。

アトキンソン氏の「日本のホテルは安い価格のものが多く、多くの文化財はちょっと見て帰るような人を想定している。」はなるほどでした。


不況ブラジル 帰国後の試練 出稼ぎ日系人の就職や子供の教育、現地の民間団体が支えに

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO11705290U7A110C1CR8000/

ブラジルには日本からの移民の子孫が190万人住む。ブラジルの最低賃金は月937レアル(約3万4千円)。日系3世までは日本で就労制限のない定住者として認められるため、就労機会を求めて渡航する人が多い。

問題は帰国後だ。親の就職だけでなく、子弟のポルトガル語能力が不十分で、母国での教育システムから漏れかねないリスクがある。日本の雇用情勢が悪化した10年ほど前にも同じ問題が起きたが、公的機関の対策は不十分なままで、民間団体が支援活動を続けている。

映像で問いかけようとする試みも始まった。日系3世の映画監督、吉崎マルコスさんは、両親の出稼ぎに伴い合計10年以上家族が離れて暮らした。13年に両親がブラジルに帰国したときは「家族を一からつくり直すような感じがした」と振り返る。

出稼ぎから帰国後の負の連鎖。特に家族関係を再構築しないといけないのが大きな問題だと思いました。


皇位継承、国民に配慮 新元号、来年前半にも公表へ 19年施行へ周知期間

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO11570900S7A110C1EA2000/

政府は、天皇陛下の意向を尊重し、18年いっぱいで代替わりすることを視野に準備を進める方針だ。宮内庁は13年に陛下の意向に沿い、天皇・皇后両陛下の葬送方法を土葬から火葬とする方針を決めた。この時、陛下は「人々に過重な負担をかけたくない」との心情を吐露された。国民に無用の負担を強いたくないというのが陛下のお気持ちとされる。

元号を用いる公的機関や民間企業への影響を最小限に抑える狙いもある。例えば、運転免許証の有効期限は「平成」で表記されており、更新時期の誤認につながる。元号の変更でパソコンやスマホなどの日付が誤作動を引き起こす可能性もあり、改修作業が必要となる。

陛下の退位を巡る政府の有識者会議では、退位にあたり陛下の公務を引き継ぐための移行期間が必要だとする意見も出た。このため退位の日程が決まり次第、速やかに新元号を公表し、19年元日の改元までに周知期間を確保する方向だ。「少なくとも半年程度は必要」(政府関係者)とみる。

元号制定も、大正昭和は即日改元、平成は翌日改元など色々あるんですね。分からないことばかりです。


オバマ氏最後の演説 ゆかりの国内関係者も思い巡らせ

http://www.nikkei.com/article/DGXLZO11567060R10C17A1CR8000/

「オバマケアや同性婚支持など、チェンジを積み重ねた自負とともに、人種問題などのやり残した課題に無念さもにじんだ」。大統領選でオバマ氏やクリントン氏の陣営スタッフとして働いた経験のある明治大の海野教授は、お別れ演説を聞いてそう感じた。

若者の主権者教育に詳しい東洋大の林助教によると、オバマ氏は選挙戦でSNSを活用し、小口献金を募るなどして若者の政治参加を呼び起こした。お別れ演説についても「有権者に対して当事者意識を呼び起こす内容だった。そんな姿勢も米国の若者らの支持を集めたのだろう」と分析する。

核政策は掲げた理想と現実との隔たりは大きかった。日本原水爆被害者団体協議会の田中事務局長は「プラハ演説後も核兵器廃絶の動きはほぼなかった」と嘆く。被爆地広島を訪問したオバマ氏の心中について、「核廃絶を掲げながら変えられなかった悔しさもあったはず」と推しはかる。

様々な側面で功績が伝わってきました。彼の平和への理想は退任後にこそ実行されると思っています。


アベノミクス 多難の再起動 首相、消費増税を再延期 悲願の「脱・デフレ」道半ば

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO11233790Z21C16A2M12300/

1月召集の通常国会での施政方針演説。首相は「成長と分配の好循環を創り上げていく」と表明した。15年2月の施政方針演説では「経済の好循環」と語っていたが「分配」を加え、微修正した。アベノミクス再起動のカギの「分配」も、今春の労使交渉で大幅な賃上げは実現できなかった。

首相は7月の参院選で増税延期とアベノミクス推進を掲げて臨み、与党は圧勝。憲法改正に前向きな勢力は、衆参で改憲の国会発議に必要な3分の2に達した。11月1日には自民党が総裁任期を「連続3期9年」に延長すると決定。政権基盤はさらに強固になった。

肝心のアベノミクスは脆弱だ。米次期大統領にトランプ氏が選ばれ、世界経済は不透明感が広がる。成長戦略の柱、TPPは発効が絶望的だ。消費は伸び悩み、今年度の税収は当初の想定を1.7兆円も下回る見通しだ。

企業業績→設備投資→賃金→個人消費の循環イメージが分かりやすいです。結果、2016年は弱含みですが。