その後の朴槿恵氏と韓国

https://r.nikkei.com/article/DGKKZO23853550U7A121C1EA3000

朴前大統領の公判を取材した。逮捕以降、慣れない拘置所生活で腰痛を患い、外部の病院を3回訪れたという。法廷のやりとりには無関心のようで、手元の紙に黙々とペンを走らせていた。勾留期限延長が決まった後は「裁判所への信頼はもう意味がない」と裁判をボイコットした。最近、国が選任した弁護士を含めてすべての面会を拒否していると韓国メディアが伝えた。

文政権下で朴政権期の情報機関のトップらが相次ぎ逮捕されている。政権発足から半年たっても文氏が72%(韓国ギャラップ)の支持率を維持する最大の理由は積弊清算だ。つまり、保守政権で積み重ねられた不公正な慣行を取り除こうという“改革姿勢”が民心をつなぎ留めている。

近現代の韓国を率いた人物の像が憂き目に遭う一方で、従軍慰安婦や日本に徴用された労働者を象徴する像は次々と設置される。文政権に近い大学教授は、日韓間の懸案である慰安婦問題も「70%以上は国内問題」と話す。が、こうした市民団体の振る舞いを韓国政府が黙認し、日本が抗議する連鎖が続き、北朝鮮核危機に直面する東アジアの安全保障に暗い影を落とす。

前政権に対する処罰や冷遇、積弊清算により民心をつなぎ留めるという韓国の体質が残念でなりません。


韓国、人気旅行先首位に日本 「片思い」に経済界嘆き節

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO22119160R11C17A0FFE000/

17年1~8月に日本に来た韓国人は466万人と前年同期比約42%増えた。今年は17年通年で700万人に達する可能性がある。14年は通年で約275万人だった。直近3年間の増加数と増加率は中国と肩を並べるほどで、韓国の日本熱がいかに高いか伝わる。

反対に日本人の韓国旅行には熱気がみられない。17年1~8月に韓国を訪ねた日本人は前年同期比4%増の約150万人。年341万人が訪韓した12年をピークに低迷が続く。

背景には北朝鮮問題のほか、従軍慰安婦問題などを積極的に取り上げる韓国政府の方針により、日本人が韓国を敬遠している実態が見え隠れする。問題は、日本人のこの微妙な感情が、韓国人にはピンとこないことだ。韓国の人々は、政治家やメディアが問題提起すれば同調するが、普段は日本の食や温泉によほど強い関心を寄せている。

韓国人は歴史問題とレジャーなどは切り分けて考えると聞いたことありますが、まさにそれが反映されています。


韓国、弱い政府の泥縄 徴用工や慰安婦の合意軽視 市民団体席巻、底流に保革分裂

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO20628580R30C17A8EA1000/

韓国は87年の民主化以降、軍事独裁時代の反省から「官」の力が低下した。帝王と称される大統領の一方で「弱い政府」が特徴だ。とりわけ革新系政権下では、政府間の合意より人権を重視する立場が支持される。弱い政府が極度に恐れるのが民心だ。道路や国有地に無許可の慰安婦少女像や徴用工像が置かれても、行政は民心の反発を恐れて撤去に二の足を踏む。

合意軽視の風潮は分断国家の内部対立が底流にある。日本との請求権協定や慰安婦合意に導いたのは朴父娘。歴代保守政権の政策を「積弊」と呼び「積弊の清算」を訴えて当選した文氏は「そのまま受け入れるわけにはいかない」(周辺)。保守と革新が交互に政権を握った韓国は政策の継続性が保たれにくい。

日本政府への反感が「日本嫌い・日本人嫌い」につながらないのも韓国人の特徴だ。韓国人は日本人とわかると得意げに日本語で話しかけてくる。日本人の印象は総じて好意的。「日本に対して過去と現在、歴史とその他を使い分ける『ツートラック』の国民性」(大学教授)がある。

韓国の政治、人々を知るのに非常に有用な記事でした。日本人として理解しておくべき内容だと思います。


韓国、政経一体の副作用 癒着を生む温床に 前大統領要請/李氏が指示 朴氏裁判へ影響必至

https://www.nikkei.com/article/DGKKASDC25H2C_V20C17A8EA2000/

韓国では財閥の存在感が圧倒的に大きい。中でもサムスンはグループで輸出の2割を担い時価総額も3割程度を占める。就職時にホワイトカラーに極端に人気が集まる上昇志向社会であこがれの存在だが、労働者のうち大企業に勤める人はわずかだ。むしろ財閥は政府の支援を受ける特権層との不満が庶民に募る。

李被告が朴被告と2014年以降に非公式に3回面談したことが発覚すると、疑惑解明を求める声が高まった。時の大統領も世論を意識せざるを得ず、革新系の文政権はとりわけ財閥に厳しい態度を示す。

不況期に投資を緩めない逆張り戦略はインフラ整備などを迅速に進める韓国政府の協力無しには実現しなかった。政権は時に財閥に厳しい顔を見せながらも世界で競争力を高めるためには二人三脚で取り組む。韓国経済界には「大統領の要望を断れば事業の許認可や税務調査で不利益を被る恐れがある」とサムスンに同情する向きも少なくない。

韓国の独特の商習慣というか、政経一体の形が変わろうとしているんでしょうか。文氏は財閥には厳しい態度とのこと。


日韓 衝突回避を優先 歴史・安保切り分け 文在寅流に危うさも

https://r.nikkei.com/article/DGKKASGM07H83_X00C17A7EA2000

日韓首脳会談で、文氏は未来志向の関係構築を訴えた。慰安婦問題に関する2015年の日韓合意については「国民の大多数が情緒的に受け入れられない」と改めて国内の厳しい雰囲気を伝えながらも「この問題が韓日両国の他の関係発展に障害になってはならない」と強調した。合意の再交渉も要求しなかった。

融和姿勢にはそれぞれの理由がある。安倍首相は北朝鮮問題で、南北融和に傾きがちな文政権を日米韓の枠組みにつなぎ留めておきたい。悲願の憲法改正を控え、隣国との関係改善は欠かせないとの事情もある。文氏にも、朴政権時代に慰安婦問題の進展にこだわったため、首脳外交や日韓関係全般が滞った教訓がある。中韓関係の悪化も日本との修復に取り組む背景だ。

この関係が長続きするかは予断を持てない。韓国で革新系の文氏はもともと歴史を重視する。慰安婦問題をめぐり「解決の核心は法的責任と公式謝罪」と蒸し返したのも、文氏のかねての持論だ。歴史問題で日本に強硬な市民団体や労働組合などの革新勢力も支持層に抱える。

11月ステータスとしては、トランプさんのアジア歴訪での対応で日韓関係の多難さが浮き彫りになりました。


文氏、日韓歴史に厳しい視点 慰安婦は未解決/竹島に上陸経験/徴用工は解決済み 対日政策を検証

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO16209780Q7A510C1EA1000/

日本政府が注視するのは、慰安婦問題に関し「最終的かつ不可逆的な解決」をうたった2015年の日韓合意に、文氏が今後どのようなスタンスで臨むかだ。文氏は朴前大統領が弾劾訴追された後、再交渉が前提との姿勢を見せた。日韓合意を巡り「正当性を認定するのが難しい」「日本の法的責任と謝罪を明確にする新しい交渉が必要だ」と主張。

植民地統治下で強制労働に従事した徴用工に関しては、請求権問題の責任を韓国政府が持つべきだとの認識を示した。「請求権協定を通じて日本から受けた無償の3億ドルは、個人財産権(保険・預金など)、朝鮮総督府の対日債権など韓国政府が国家として持っている請求権、強制動員被害補償の問題解決という性格の資金などが包括的に勘案されているとみなければならない」などと明記している。

文氏が12年の大統領選で、出馬表明後に発表した「対日『五大懸案』解決に関する構想」も考え方を推し量る材料になる。「竹島に関する日本の挑発には決して妥協しない」「慰安婦問題は日本政府に法的責任を問う」「植民地統治期に韓国人を強制徴用した『日本の戦犯企業』は韓国での入札を規制する」といった主張を列挙。竹島には昨年7月に上陸した経歴がある。

安倍首相との電話会談では、歴史問題は賢く解決する必要があるとの発言をしているステータス。


韓国大統領に文氏、北朝鮮包囲網綻びも 早期の南北対話探る、日米の強硬姿勢と溝

http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM09H6C_Z00C17A5EA2000/

文氏が狙うのは、米中を巻きこんだ北朝鮮問題の包括的な解決だ。北朝鮮が核放棄に踏みきれば、1953年の朝鮮戦争の休戦協定に代わる平和協定を締結し、米朝関係を正常化させるシナリオを描く。

新政権がまず直面するのは、THAADの韓国配備問題だ。文氏はもともとTHAADの配備に慎重。韓国がTHAAD配備に待ったをかけるような事態になれば米韓がぎくしゃくする。両国間ではTHAADの費用負担をめぐり米側が10億ドルの支払いを求めて再交渉の考えを示し、韓国側は拒絶するなど立場の違いが明らかになった。

北朝鮮も呼応する。朴政権を敵対視してきた北朝鮮は、朝鮮半島の南側で融和派の大統領が生まれれば、国際社会に敷かれた制裁包囲網を突き崩せるとみて韓国内の保守派攻撃を続けてきた。

盧武鉉さんの流れを組む人ですよね。Trumpさんのコメントはまだ出てなさそうですが、対北朝鮮がややこしくなります。


アジア金融協力 強固に 日中韓ASEAN財務相会議 米追加利上げや北朝鮮情勢…リスク共有

http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS05H0G_V00C17A5EA2000/

「引き上げる側も配慮して少しずつ上げる」。麻生財務相は、FRBの追加利上げに言及した。共同声明は世界経済のリスクとして「予想よりも急激な金融引き締め」を明記、米利上げへの警戒感を示した。

日中韓とASEANはリーマン・ショックなどの際にも結束が試されたが、足元でリスクへの警戒を強めている。ひとつはトランプ米政権の行方。また北朝鮮情勢も難題。日中韓3カ国が開いた財務相・中央銀行総裁会議では地政学リスクに言及、域内経済の重荷として認識を共有した。

金融危機の際にドルを融通し合うのがアジア金融協力の柱。ドルを借りた新興国は為替市場で「ドル売り・自国通貨買い」の介入を実施して自国通貨安を抑える。だが、IMFの承認がないと3割しか使えない仕組みで、ASEANはかねて融通枠の拡大を求めてきた。関係者によると、会議でもASEAN側から融通枠を4割に拡大するよう求める声が出た。だが、中国が難色を示したという。

特にトランプ政権と北朝鮮の地政学リスクのため、IMFまた2国間協力を強めるという共通認識。


韓国大統領選、半島情勢が支持率を左右 文・安氏、事実上の一騎打ち

http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM15H8L_V10C17A4EA2000/

2年前まで同一政党に属していた文、安両氏に政策上の大きな違いは見られない。安氏の支持率の急上昇は北朝鮮の核をめぐり米朝間で緊張が高まった時期と重なる。文氏が中国に配慮し「次期政権で決める」と曖昧な戦略を続けるのを意識し「危機に強い指導者」をアピールする。これに北朝鮮に厳しい姿勢をとる保守層が呼応した。

文氏は南北対話重視の姿勢から北朝鮮に融和的とみられ、核問題の解決につながるなら訪米よりも先に金委員長と会談する用意があると語ったこともある。しかし、安氏の追い上げを受けると「金正恩が最も恐れる大統領になる」などと安全保障の重要性を訴えるようになった。

結果文氏になり、THAADに頼らない自主国防に傾いているというステータス。6月末に初の米韓首脳会談。


政府、強硬姿勢を転換 駐韓大使帰任へ、少女像問題解決遠く

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO14871700U7A400C1EA2000/

「この日しか残っていなかった」。外務省幹部は、長嶺駐韓大使の帰任発表を受け、こう漏らした。3日は「共に民主党」が大統領選候補に文前代表を選出する重要な節目の日とみて、大使帰任の判断に転じた。

日韓合意を主導したのは朴前大統領だ。日本政府は朴氏が罷免を免れ、残り任期の間に撤去へ向けた権限を行使することに期待をかけていたが、朴氏が罷免され、次期大統領選で保守系が劣勢な状況が強まった。「今の韓国の政治状況で撤去を直ちに実現することは難しい」(日本政府関係者)と、現実的な帰任判断を模索しはじめていた。

決定的だったのは朴氏の逮捕だ。保守政権への風当たりが強まり、革新系政権の誕生する現実味が増した。一時帰国が5月の新政権発足後まで長引けば、帰任させるきっかけを失いかねない。そこで日本政府は韓国の新政権との人脈づくりや、現政権からの引き継ぎに期待をかける方針に転じた。政府関係者は「新政権が『反日』に傾く前に手を打つ必要があった」と語る。

大使の一時帰国がそもそも対抗措置と言えるほど効果があったのかよく分かりません。日韓関係また振り出しでしょうか。