マンガ×IT 創造力の船出

https://r.nikkei.com/article/DGKKZO23057850S7A101C1TCR000

ローランド・ベルガーによると、海外のコンテンツ市場における日本のシェアは14年で2.5%どまり。「権利関係が複雑で、大胆な意思決定ができない」。中野パートナーは業界の問題を指摘する。マンガはシェアこそ高いが、市場自体は小さく、拡大の余地がある。

バンダイナムコグループは看板アニメ「ガンダム」を海外で無料配信している。海賊版に先手を打ち、プラモデル販売などトータルで稼ぐ発想だ。日本のアニメを海外で売る住友商事は、アニメのゲーム化でグリーと提携した。相乗効果で事業を大きくする。

ITは仕事を奪う敵だ、ととらえるのは賢明でない。マンガやアニメの制作現場でAIを使えば、工程の一部を自動化でき、人手不足を補える。作品の翻訳も容易で販売機会が増える。権利を守りつつ広くコンテンツを流通させることも、仮想通貨の基盤技術ブロックチェーンなら期待がもてる。

マンガは伸びしろ大きいようです。AIの活用もますますカギになってきて、攻めの動きも出てきています。


JASRAC、楽曲使用料 教室から2.5% 来年徴収へ 教室側「義務なし」提訴へ

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO17436140X00C17A6TJ2000/

JASRACは使用料規定を文化庁に届け出た。同協会が管理する著作物を利用した音楽教室の講座が対象で、JASRACの大橋常務理事は「先生が指導のために演奏するものも、生徒が練習で演奏するものも含む」と説明した。

ヤマハ音楽振興会や河合楽器製作所が参加する「音楽教育を守る会」は、音楽教室での演奏は著作権法で定める「演奏権」には当たらないと主張する。担当者は「届け出を出した段階であり、文化庁が認めたわけではない。司法の場で判断をあおぐという方針に変わりはない」とした。7月にも使用料の支払い義務がないことの確認を求め東京地裁に提訴する。原告団には200社以上が参加する見通し。

文化庁の判断がどうなるか。音楽振興の観点から言えばそれを阻害する締め付けとなるに違いありません。


朋は同級生、友は同僚 阿辻哲次

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO17227510S7A600C1BC8000/

「朋有り遠方より来る、また楽しからずや」。論語冒頭にある有名な文章だが、ここではいまの「友」でなく、「朋」という漢字が使われている。これについて『論語』のある注釈は、「師を同じくするを『朋』といい、志を同じくするを『友』という」と説明する。「朋」は学校の同級生、「友」は会社の同僚、ということにでもなるだろうか。

「朋」は《月》が並んでいる形になっているが、この《月》は《貝》が変形したもので、「貝」は古代においては財産のシンボルであった。「朋」は多くの財宝を意味する文字だったのだが、やがて「友だち」という意味で使われるようになったのは、「朋」が「鳳」と同じ発音であったからだという。鳳は地上に平和が実現された時に出現する想像上の鳥とされるが、画数の多い漢字なので、「鳳」のかわりに、「朋」で表すこともあった。

鳳は鳥の中の王様であって、大勢の家来がつきしたがう。中国最古の『説文解字』は「朋」と「鳳」を同じところに配置して、「鳳飛びて群鳥従うこと、万をもって数う、ゆえにもって朋党の字となす」と記している。朋(=鳳)が飛びたつと、1万羽以上もの鳥があとにつきしたがう。それで「朋」の字に「朋党=仲間」という意味ができた。

自分の名前に入っている字なので確かと思われる由来を知って、意味深く感じる記事でした。


発信・再発見ニッポン どこでも絶対ウケる 海外で爆笑呼ぶ落語家 三遊亭竜楽さん 伝統芸能8カ国語で輸出

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO16068940X00C17A5CC1000/

中央大法学部で法曹界を目指していた。だが4回挑戦しても司法試験をパスできず、26歳の時に脱線を決意。好きな落語の世界へ飛び込んだ。師匠の故・五代目三遊亭円楽さんはテレビで落語を広めたパイオニアの一人として知られる。1992年に真打ちになった後も師匠の「人がやらないことをやれ」という教えが重くのしかかっていた。

転機は2008年に訪れた。イタリアでの公演依頼。語学が得意でもないのに、わらをもつかむ思いで「イタリア語でやりますよ」と調子よく引き受けた。

日本固有の文化を言葉で説明すればするほど、わかりづらくなることもある。表情やしぐさを重ねて「自国の文化の延長線上で考えてもらう」という。「想像力は世界共通」と、日本の寄席でも「演じる」意味を一層かみしめるようになった。「どこにでも行って現地の言葉で演じます。どこでも絶対にウケる」と自負する。

いや尊敬します。挫折→師匠との出会い、そしてハートオープンであった姿勢が今に繋がっているのだと思いました。


なぜ「漢字」とよぶのか 阿辻哲次

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO13915750Q7A310C1BC8000/

「漢」という字は古代中国の王朝名に使われており、その漢の時代に作られた文字だから「漢字」というのだ、と考えている人が世間には時々おられるが、それは大きな誤解である。漢王朝ができる一千年以上も前から漢字は使われていた。「漢」とはいったいなにかというと、それは実は民族の名前なのである。

中国は多民族国家であり、国内で使われている言語は決して一種類ではない。言語事情はまことに複雑だが、各民族の人は基本的に自分たちの民族語を話している。

このような多民族多言語国家に暮らす人々のなかで人口がもっとも多いのが漢民族で、実に人口の九十五%を占めるという。この漢民族が話す言語を「漢語」といい、その「漢語」を書くための文字を「漢字」というわけだ。

漢の時代に作られた文字だから漢字ではなく、民族の名前で、中国の人口の95%を占める漢民族の名前だそう。勉強になりました。


米アカデミー賞、大統領批判相次ぐ 「分断、戦争に偽りの正当性」「全ての移民のための賞」

http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM27H8D_X20C17A2EA2000/

外国語映画賞に輝いた作品「セールスマン」のイラン人のファルハディ監督はイスラム圏7カ国の市民らの入国を禁止したトランプ氏の大統領令に抗議して授賞式を欠席した。

メキシコ人俳優のガエル・ガルシア・ベルナルさんは長編アニメーション賞の候補者を読み上げる際、「メキシコ人として、ラテンアメリカ人として、人間として、私たちを分断する壁の建設に反対する」と表明。

授賞式の会場には、移民の支援などに取り組む人権団体、ACLUへの支持を意味する青いリボンを身につけたハリウッドスターの姿もみられた。アカデミー賞は昨年、主要部門の候補者が白人に偏り、主催団体が「人種差別」と批判された。

このような機会を利用して政治的発言をバンバンする点で日本とは大きく違うのだなと思います。


音楽教室から著作権料 JASRAC、業界は反発

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO12476170T00C17A2CR8000/

JASRACはピアノなどの音楽教室から著作権の使用料を徴収する方針を明らかにした。音楽著作権管理での「演奏権」にあたると判断したという。使用料は受講料収入の2.5%とし、文化庁への届け出を経て2018年1月に徴収を始める考えだ。

JASRACはヤマハ音楽振興会などの音楽教室が全国に約1万1千カ所あると推計しており、まず大手が経営する教室から徴収を始める方針。著作権使用料はすでにダンス教室やカラオケ教室などから徴収している。

今回の方針に対し、音楽教室側は強く反発する見通しだ。ヤマハ側は弁護士の見解として「(著作権使用料が)生徒に転嫁されてレッスン料が高くなると生徒が減少する恐れがあり、音楽文化の発展を阻害する」と主張している。

カスラックとかヤクザとか散々言われていますが。やはり社会の公器として音楽業界が栄えるよう志を持って経営して欲しいです。


映画 アニメに力作、邦画充実

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO10344400W6A201C1BC8000/

片渕監督「この世界の片隅に」は戦時中の生活を徹底したリアリズムで描いた。風景や衣食住の細部まで緻密に再現。さらに卓越した動画技術で人物の触れ合いや微妙な息づかいをとらえ、生々しい感情を表現した。新海監督「君の名は。」は監督初のメジャー作品として周到に練られた作品だが、物語も描写も新海の作家性を核とする点、大量死という今日的主題に挑んだ点を評価したい。

アニメ作家の庵野秀明が総監督を務めた「シン・ゴジラ」にもいえる。膨大な情報を盛り込んだ早口のセリフが真に迫るのは、虚無と希望が交錯する庵野の世界観に説得力があるからだ。そして確かに震災後の日本が映っている。

邦画全般でも豊作だった。山下敦弘「オーバー・フェンス」、西川美和「永い言い訳」は、40代を迎えた中堅監督のまなざしが熟度を増し、人生の苦みを確かにとらえた。同世代の李相日「怒り」、三島有紀子「少女」も力に満ちていた。

ようやく「君の名は。」を観ましたが、本当に素晴らしい作品でした。邦画アニメ自体に興味を掻き立てられました。


地芝居 魅力伝えたい 担い手・観客、サイトでつなぐ

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO09754850Q6A121C1CC1000/

農民が役者から裏方までこなし、歌舞伎を作り上げる「地芝居」は江戸時代から農閑期の娯楽として受け継がれてきた。その奥深さに魅了され、道案内を手掛けるのが蒲池卓巳(36)さんだ。名古屋市の長善寺の住職を務める傍ら、全国から集めた情報をサイト「地芝居ポータル」で発信する。

地芝居と出合ったのは東京で公共劇場などを研究していた大学院時代。指導教官の紹介でたまたま岐阜の地芝居を見に行った。歌舞伎すら見たことはなかったが、地域一丸で舞台を作り上げる姿に「求めていたものはこれだ」と衝撃を受けた。

地芝居の運営や振興に直接関わるわけではない。「半歩だけ仲間内に入る」スタンスを心がける。高齢化などで「発信したいけどできない」担い手と、「どこでやってるか分からない」観客をつなぐ。「出会った人の思いを受け止め、誰かに渡す」という思いが活動をつなぐ。

サイトも素敵に作られていますし、ボランティア精神に(そう思ってないと思いますが)頭が下がります。


邦画アニメ、新作に底力 一般の観客引き込む 戦中の生活徹底調査/フル3D、まるで実写

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO09147660U6A101C1BC8000/

「この世界の片隅に」の主人公は太平洋戦争中、広島から呉に嫁いできた18歳のすず。アニメ映画化したのは片渕須直監督。ぬくもりのある手描きアニメにこだわり、徹底した調査に基づいて戦時中の街並みや暮らしをよみがえらせた。

日本のアニメは漫画を原点に発展し、現在も線画を生かした平面的な映像表現が一般的。だが海外では奥行きのある3Dアニメがほとんどだ。そんな中でフル3DCGアニメ映画に挑戦し、公開以来ヒット中なのが「GANTZ:O」だ。

昨年「バケモノの子」がヒットした細田守監督が一般の観客の信頼を得る存在に。氷川氏は興行収入176億円を記録した「君の名は。」の好影響に期待。「20万~30万人とみられるアニメファンのほかに巨大な需要があったということ。クリエーターを勇気づけ、目に見えないエネルギーをもたらすはず」と語る。

どれも凄いとしか言いようのないアプローチ。「君の名は。」の好影響もアニメ界には波及してそうです。