賃金ようやく上昇? 効率化/脱パート/団塊引退 好況・失業率低下で年内説

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO18089440V20C17A6NN1000/

企業が生産性向上に向け、本格的に動き始めた。賃金が上がる1つめの理由は企業の変化だ。2つめは非正規社員を正社員にする動きだ。3つめの理由は団塊世代の引退だ。団塊世代が仕事をやめると、人手はさらにたりなくなる。

足元では女性の就業率も約49%にのぼる。賃金動向を研究する東京大学の玄田教授は「高齢者、女性の労働供給は限界が近いかもしれない」と指摘する。農中総研の南氏は、労働参加率が今のままで1%台半ばの経済成長が続けば「失業者は2018年に62万人まで減り、19年にはゼロになる」と試算する。

専門家がカギとみるのは完全失業率だ。第一生命経済研究所の藤代氏は「過去のデータを見ると、失業率が2%台前半まで下がれば賃金は加速度的に上がる」と指摘する。そのタイミングは早ければ年内という。

どれも絡み合っている要因だと思います。人手不足はどうにもならないので、一人ひとりの役割が大きくなってきています。


預金 ついに1000兆円 金利なくても残高最高、回らぬ経済象徴

http://www.nikkei.com/article/DGKKASGC24H01_Q7A610C1EA2000/

日銀が導入したマイナス金利政策は貸出金利を押し下げ、お金が市場に向かうとの期待があった。ところが、蓋を開けると預金に集中。個人の金融資産1800兆円の半分を預金が占める。その多くは高齢者の資産。

集めた預金はどこに向かっているのか。貸し出しとして一定量出ているのは間違いない。だが、貸しても貸しても余る。国内銀行の預金残高に占める貸出金残高の比率を示す「預貸率」はピーク時の1988年に137%に達したが、直近は70%台にまで低下。分母の預金残高の多さを如実に示す。

1000兆円のうちの1%、10兆円でも市中にお金が回れば、経済活動に弾みをつけることができる。中小企業の支援やベンチャー育成など日本経済の底上げにつながる手立てはある。銀行が預金者の資産防衛意識の強まりと一緒に萎縮していては経済は回らない。

結局増え続けていますね。マイナス金利政策で銀行に金が供給されても、現預金という形で銀行にたまる構図。


国際金融都市構想、成長の起爆剤に 都、参入障壁が課題

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO17487070Y7A600C1EE9000/

東京都が「国際金融都市構想」をまとめたのは、日本は海外に比べて金融業の存在感が低く、成長戦略の起爆剤になるとの思惑があるからだ。金融・保険業のGDPに占める割合は5%で、英国並みの10%に倍増させれば、GDPを30兆円押し上げられるとも試算した。

ビジネス環境整備では金融庁と協力する。最大の参入障壁は免許や登録といった入り口の規制だ。迅速に承認する「ファストエントリー」を実現するよう求める。言語の壁も参入障壁で、まず今夏をメドに登録手続きの英文解説書を作る。

外国人が住みやすい環境づくりも課題だ。再開発が進む都心エリアでインターナショナルスクールや外国人向け医療体制も整備する。一定の条件を満たした専門知識を持つ高度金融人材に対しては、家族や家事使用人の帯同要件を緩和する。

金融・保険業のGDPに占める割合は5%で、英国並みの10%に倍増させれば、GDPを30兆円押し上げとの試算。


サービス業の生産性向上 首相が音頭 官民協議会、働き方改革を後押し

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO16815980U7A520C1PP8000/

官民、労使を一堂に介したのが特徴で、トヨタ自動車の林顧問は「生産性向上は(製造や物流、小売りなどが)連動してやらないと成果につながらない」と強調した。民間の企業経営者らが製造業のノウハウを取り入れた小売りや飲食業の効率化策を説明した。

協議会はサービス業のうち小売り、飲食、宿泊、介護、運送業の5分野を対象に分野別のガイドラインをつくる。5分野がかかえる従業員はサービス業全体の約4割。顧客単価の向上や食品などのロスの削減、時間あたりの作業量の増加などを目標に掲げ、具体的な対策を検討する。

首相自らが旗振り役となるのは、生産性の向上がアベノミクスの行方を左右すると見ているためだ。ただ、サービス業における生産性向上の問題は長年の懸案だったが、なかなか改善しなかった。これから議論するとはいえ、即効薬も、なかなかみつからないのが実情だ。具体策づくりが難航し、会議の乱立で終わるリスクを指摘する声もある。

意欲的で良いと思います。サービス業5分野(小売り、飲食、宿泊、介護、運送業)で抱える従業員はサービス業全体の約4割とのこと。


経済は生きている 最適な資源配分を考える

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO16619490Z10C17A5TCL000/

私なりに経済学を定義してみれば、「資源の最適配分を考える学問」といえると思います。ここでいう「資源」とは原油や鉱物などもあれば、企業の人材も含まれるでしょう。最適配分を考え、いかに最大の効果を得るかという学問なのです。

日本ハムファイターズの大谷選手。球団は非凡な才能を伸ばそうと、投手と打者の“二刀流”として起用してきました。才能を資源と考えた場合、どう配分すればよいのでしょう。大谷選手も、投打のどちらかに挑戦の道を絞ることも、新たな可能性を導く重要な判断になるかもしれません。

私たちの暮らしにこんなに身近な学問はありません。朝起きればご飯を食べて歯を磨くでしょうし、通学中にスマートフォンを眺めるでしょう。これらの財(商品)やサービスの多くは企業が生み出したもの。消費者は対価として料金を支払います。企業は利益を得て従業員に給料を払います。成長が見込めれば、新たな投資をします。ここでも最適な配分を考えねばなりません。

大谷選手の話は例えとして考えるきっかけになります。企業戦略なんかも常に資源配分ですね。


イラン、開放路線を選択 核合意の順守継続 対米や経済停滞、難題多く

http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM20H34_Q7A520C1EA2000/

イランで大きな権力を持つのは有権者が選ぶ大統領ではなく、最高指導者のハメネイ師だ。ロウハニ師は今後、ハメネイ師の意向を一段と配慮しなくてはならない。

核合意の内容に不満を持つトランプ米政権は、制裁の解除をこれからも続けるかどうかを含め、イラン政策の見直しを進めている。米側が核合意破棄などの極端な動きに出れば、イラン側も対抗措置を打たざるを得なくなる。

イラン経済は核合意に伴う制裁解除の効果が期待されたほど広がっていない。核合意とは別に、人権やテロ支援を理由に米国が維持する独自制裁の効果が強く、企業はイランビジネスになお慎重だ。失業率は12%程度と高水準に達し、若者が職を見つける環境は厳しい。核合意の成果がいつまでもみえないと、合意に批判的な強硬派を勢いづける可能性がある。

とはいえ、大統領は野党の党首的な存在でしかなく、最終的な権限は強硬派寄りのハメネイ師ということでねじれあります。


NZ首相「TPP米の復帰望む」 11カ国の結束カギ

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO16533050X10C17A5EE8000/

NZは日本やオーストラリアと並び、TPP11を推進しようという立場にある。発効に向けて、TPPの内容の変更は最小限に抑えるとの立場も日本とおおむね一致していることが確認できたことになる。

ある国が修正を求めれば、別の国も何かを主張する可能性が高く、収拾がつかなくなる恐れがある。そのため日本など推進派の国は「11カ国で発効させるには内容に触れないのが現実的」(政府関係者)と見る。

今後の課題は、日本やNZとは意見や立場が異なる国をいかに巻き込んでいくか。例えば米国の市場開放を期待して参加したベトナムやマレーシア。基準を満たすために、国営企業改革など国内の反対を押し切った経緯があり、内容の見直しを訴える動きもある。

NZと日本はおおむね一致。課題は米国の市場開放を期待して参加したベトナムやマレーシアとのすり合わせ。


財政黒字化延期、射程に アベノミクス、次は教育に照準 首相、援軍に米大教授

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO16439980W7A510C1PP8000/

維新が主張する無償化論は、幼稚園から大学までの授業料をすべて無償とする内容だ。通常の予算措置で5兆円程度とされる巨額財源を確保することは不可能に近いが、憲法に明記すれば政府に予算確保の義務が生じる可能性が高い。この提言は首相にとって二重三重の意味で渡りに船だった。年間5兆円程度の教育費負担が軽減できれば子育て世帯の可処分所得は増え、デフレ脱却に追い風。デフレ脱却と憲法改正が一度に実現でき、黒字化目標の先送りの口実にもなる。

3月14日。首相は駒を1歩前に進める。ノーベル経済学賞受賞者のスティグリッツ米コロンビア大教授が経済財政諮問会議で教育投資の重要さを訴えたうえで「日本の政府債務の残高は多くの人がいうほど悪くない。政府と日銀とで一体となって政府債務を相殺すればよい」と主張した。首相も「スティグリッツ先生は私がずっと言いたかったことをはっきりといってくれた」と歓迎。日本の財政状況についても「それほど深刻ではない」などと同氏の主張に同調したという。

財務省や党内の反発は押さえられても、財政再建をあからさまに棚上げするようでは市場や国際社会から批判を浴びかねない。ならば中間案として浮上するのが、教育無償化などの財源を確保するために使途を組み替えた形で消費税を増税する案だ。財務省の悲願である増税は実現するが、歳出拡大に充てるため黒字化目標は延期。財務省にとっては1勝1敗のシナリオだ。

非常に重要なことが書かれているように思います。教育無償化の大義名分のもと、憲法改正、財政出動、増税、黒字化目標の延期。


謎×経済 ナゾノミクス GDP 「ほどほど成長」は悪い? 背伸びこそ社会の活力

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO16058960V00C17A5EA3000/

政府が高い目標を掲げるのは、低成長では満足いく暮らしができない人が出ると考えるためだ。例えば1989年まで20%以下だった非正規雇用の割合は16年には37.5%に上昇。景気の先行きに不安を覚えた企業が正社員の採用を控えた。

企業にとって「魅力ある国」かどうかも大切だ。アジアでは年7%近く成長している中国だけでなく、東南アジアの各国も年5%程度成長している。これから新たな投資をする企業の視線は、成長が期待できる国に向く。投資が集まらなければ働く場が生まれず、「ほどほど」を保つことすら難しくなる。

これからの日本はどうすれば成長できるのか。SMBC日興証券の宮前シニアエコノミストは「歴史をひもとくと、新産業が生まれた時代に経済は大きく上向いた。成熟した日本でも技術革新を進め、海外で売れるコンテンツを育てられれば、まだ成長できる」と話す。

低成長では満足いく暮らしができない人が出る、という前提を疑うところから考える必要があると思います。


アジア金融協力 強固に 日中韓ASEAN財務相会議 米追加利上げや北朝鮮情勢…リスク共有

http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS05H0G_V00C17A5EA2000/

「引き上げる側も配慮して少しずつ上げる」。麻生財務相は、FRBの追加利上げに言及した。共同声明は世界経済のリスクとして「予想よりも急激な金融引き締め」を明記、米利上げへの警戒感を示した。

日中韓とASEANはリーマン・ショックなどの際にも結束が試されたが、足元でリスクへの警戒を強めている。ひとつはトランプ米政権の行方。また北朝鮮情勢も難題。日中韓3カ国が開いた財務相・中央銀行総裁会議では地政学リスクに言及、域内経済の重荷として認識を共有した。

金融危機の際にドルを融通し合うのがアジア金融協力の柱。ドルを借りた新興国は為替市場で「ドル売り・自国通貨買い」の介入を実施して自国通貨安を抑える。だが、IMFの承認がないと3割しか使えない仕組みで、ASEANはかねて融通枠の拡大を求めてきた。関係者によると、会議でもASEAN側から融通枠を4割に拡大するよう求める声が出た。だが、中国が難色を示したという。

特にトランプ政権と北朝鮮の地政学リスクのため、IMFまた2国間協力を強めるという共通認識。