ついえた夢の原子炉 もんじゅ廃炉決定 核燃サイクル綱渡り

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO10967920S6A221C1EA2000/

サイクル政策には2つの方式があり、日本ではもんじゅのような高速炉を使う方式の実現を柱として進めてきた。高速炉は原子炉の冷却材として通常、ナトリウムを使う。空気や水に触れると燃えるため、通常の原発で使う水と異なり、取り扱いが難しい。ドイツや英国などは撤退した。

もんじゅも「当初期待された成果が出なかった」(菅官房長官)が、政府は高速炉の開発を続ける方針だ。日仏共同で開発する実証炉「ASTRID」などで必要な技術や知識を得るとした。しかし、自国に施設がなければ資金を提供するだけで終わる懸念も残る。

日本は日米原子力協定により、核兵器を持たない国の中で唯一、再処理を認められている。「使用目的のないプルトニウムは保有しない」と約束するが現在、国内外に原爆約6000発に相当するプルトニウム約48トンを保有する。協定の期限は2018年で、トランプ次期米大統領の出方によっては従来路線の変更を迫られる可能性もある。

もんじゅの一件で、日本の核燃料サイクル政策の現状と課題がざっくりと分かりました。


ベトナム原発、資金の壁 剛腕首相の引退も影響

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM22H6R_S6A121C1FF2000/

壁となったのは資金難だ。ベトナムのGDPは約2千億ドルにすぎず、計画していた原発の建設費はロシアの第1原発、日本の第2原発と合わせるとGDPの1割超の水準に達する。インフラ整備を急速に進めたことなどから、10年にGDP比で50%だったベトナムの公的債務は16年末に65%に上昇する見通しだ。

「共産党の新指導部が主導して原発計画を中止した。ズン氏が去ったことが大きい」。現地ジャーナリストは話す。ズン氏は原発のほか、ハノイとホーチミン市を結ぶ高速鉄道なども主導してきた。今後は他の大型プロジェクトも中止や凍結となる恐れがある。

原発への国民の警戒感もあった。共産党一党独裁のベトナムでは従来、民意を気にせずに政策を決定できた。ところがベトナムでも近年、SNSが盛んになり、共産党政権による情報統制は難しくなった。

ベトナムでもSNSが盛んになり、共産党政権による情報統制が難しくなったことも背景にあるようです。


無限責任維持 電力の連携加速へ 原発リスク見通せず

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO09627590X11C16A1EE8000/

福島第1原発事故の賠償規模は原発に安全神話があった時代に制定した原子力損害賠償法の想定をはるかに超えた。無限の賠償責任を負う東電は実質国有化された。今後も実際に福島第一原発のような原発事故が起これば電力会社1社では到底賄いきれない。

リスクの大きさや規制強化を踏まえ、電力大手は原子力事業で提携に動いている。東電の原発事業については経済産業省が再編を促すため分社を提案。関西電力や九州電力など西日本の4社は、原子力の危機管理や安全対策で提携した。無限責任の維持が合従連衡を後押しする材料の一つとなる可能性がある。

会合では原発事故について「国の責務を明確にしてほしい」との意見も出た。福島事故でも政府は追加処理費用の負担策を検討している。今後も大事故が起これば、国もその都度対応を迫られる可能性が高い。

責任規模が大きすぎて自分と無関係に捉えてしまいがちですが、最低限情報はキャッチしておかないとなと思いました。


環境債、日本で影薄く 太陽光優遇 融資が主流

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO08587230Q6A021C1TZD000/

債券の中でも、グリーンボンドを発行することで「環境問題への積極的な取り組みを発信できる」と語るのは野村総合研究所の担当者。資金調達の選択肢はいくつもある東京都も小池知事が発行する計画を表明した。だが、こうした動きは国内では少ない。

要因の一つが低金利の長期化だ。日本の場合、FITも原因といわれる。大橋東京大学教授は「制度が太陽光発電の促進に偏りすぎ、大規模で長期資金が必要な洋上風力や地熱発電への投資が広がらなかった」ことが一因とみる。日本の太陽光発電の買い取り価格は国際的に高く、ドイツの約2倍。

11月には20年以降の地球温暖化採択を定めたパリ協定が発効する。日本は未批准ながら、30年の温暖化ガス排出量を13年比で26%減らし、50年には80%削減する計画だが、従来の技術の延長だけでは実現は難しい。様々な分野でイノベーションが必要となる。成否が不透明で長期間にわたる研究開発にはリクスマネーの供給が不可欠だ。

グリーンボンドについて知りました。FITも見直され、パリ協定の流れもありますので今後広がりそうです。


高速炉研究、仕切り直し ポスト「もんじゅ」年内にも新計画

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASGG20H4J_Q6A920C1EA2000/

日本は原子力発電所の使用済み核燃料を再処理して取り出したウランとプルトニウムを、燃料に再利用する「核燃料サイクル」政策を掲げてきた。取り出したプルトニウムを高速増殖炉で使う計画だったが、もんじゅの開発が行き詰まっている。一般の原発で使う「プルサーマル発電」という方式もあるが、再稼働の遅れなどで進んでいない。

経済産業省は、もんじゅの廃炉を巡る議論が長期化すれば、高速炉研究や核燃料サイクル政策に国内外から不信を招くとして廃炉すべきだとの立場だ。そのうえで、基礎研究を担う実験炉は原子力機構の「常陽」で、経済性を検証する実証炉は仏と共同開発する「ASTRID」で対応できるとみる。経産省はもんじゅで得た知見も組み合わせれば国内で実証炉をつくるだけの技術レベルに達するという考えだ。

高速炉研究には電力会社の協力が欠かせない。もんじゅが廃炉を迫られている背景には電力会社の協力が得られないこともあった。経産省は「ポストもんじゅ」の高速炉研究に業界の協力を取り付ける方針で、同じ轍は踏まない考えだ。

全然詳しくない分野ですが、どの国も高速炉の実用化に向けて開発を続けているとのこと。


廃炉、最難関に光明も 福島第1 2号機で溶融燃料の存在確認

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASGG28H2V_Y6A720C1EA2000/

廃炉作業を進めるうえで最大の難関が溶融燃料の取り出しだ。そのためにはまず、どこにあるのかわからなかった燃料の位置や量を正確につかむ必要がある。今回の調査で2号機では、溶融燃料は炉心のある圧力容器の底に大部分が残っている公算が大きいとわかった。

事故から5年がたち、ようやく2号機で溶融燃料の影を捉えたが、1、3号機は溶融燃料の位置を確認できていない。15年に今回と同じ手法で1号機を調べたところ、圧力容器の中には何もなかった。ほぼ全量が圧力容器を突き破り、格納容器の底に溶け落ちたとみられている。3号機については同様の調査に着手できていない。

さらに、取り出し機器の開発や具体的な方法の絞り込みなど前例のない技術開発が必要で、課題は山積している。政府と東電は21年中に1~3号機のいずれかで溶融燃料の取り出しを始める計画だが、今後の作業で予想外の事態も起きうる。30~40年かかるとされる廃炉の道は険しい。

すごい技術で透視したそうです。大きいけど廃炉に向けては小さな一歩でしかないのだと思います。


川内原発の稼働継続不透明に 鹿児島知事に三反園氏 検査後、停止も

http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS10H7O_Q6A710C1EE8000/

鹿児島県知事選で川内原子力発電所の停止を主張する新人の三反園氏が初当選を果たしたことで、川内原発の稼働継続は不透明な情勢になった。国内で唯一運転する川内1、2号機が止まれば、原発を基幹電源と位置づける政府のエネルギー政策にも逆風となる。

知事に原発を止める法的権限はないため、ただちに原発が停止することはない見通しだ。ただ、定期検査に入る川内1、2号機が運転再開する際、新知事が難色を示せば九電が運転を強行するのは難しくなる。

原発が再稼働するには、原子力規制委員会の安全審査に合格することに加え、立地する市町村や都道府県の首長から事実上、同意を取り付ける必要がある。川内1、2号機が昨年、再稼働した際には、当時の伊藤知事らが同意していた。

鹿児島県知事選も参院選の裏でけっこう重要な位置づけだったことが分かりました。政府のエネルギー政策にとっては逆風。


太陽光政策、対応後手に 政府、「普及しすぎ」を警戒

http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS01H93_R00C16A4PP8000/

背景には、太陽光発電が国の想定を超えて進んだことがある。市場拡大を優先してきたあまり国際的にみて割高な価格の引き下げが後手に回った。発電が安定しない太陽光が普及しすぎると、電力の安定供給に問題が生じかねない状況だ。

政府は2012年夏、固定価格買い取り制度をスタートした。再生エネでつくった電気を電力会社が高めの価格で買い取ることを保証し、当時は全電力量の10%程度にとどまっていた再生可能エネルギーの普及の起爆剤とする狙いがあった。

当時の企業向けの買い取り価格は今より7割ほど高かった。わずか3年で政府が買い取り対象として認定した設備の出力の合計は7千万キロワットを超えた。価格設定を誤ったことで、政府の想定をこえる「太陽光バブル」を招いたとの批判もある。

民主党政権下で始まった固定価格買い取り制度。太陽光バブルと呼ばれる背景や現状が少し分かりました。


節約へ「新電力」も選択肢 生活に合わせプラン多彩

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO98452200V10C16A3PPD000/

電気料金はもともと省エネルギーを促す目的で使用量が多い世帯ほど割高になっている。使用量が多い家庭は小売り自由化のメリットが大きくなりやすい。一人暮らしなど使用量が少ない場合は現行のプランの方が安いこともある。こうした両タイプの顧客を新規に獲得するため多くの新電力が手がけるのが携帯電話、ガソリンなどの料金との「セット割引」だ。

既存の電力大手も使用量の多い家庭向けの新料金プランで対抗する。東京電力はおおむね電気代が月1万7000円以上なら割安になるプランを新設。ソフトバンクやLPガス会社など提携先によるセット割引も始める。関西電力は夜間の電気が割安になる時間帯別プランを追加する。

料金プランを選ぶ以外にも節電につながる方法がある。アンペアの引き下げだ。アンペア変更ができるのは電力大手10社のうち北海道、東北、東京、中部、北陸、九州の6社。節約額次第では検討してもいいかもしれない。

携帯やネット回線の競争と同じように巧みなプランや縛りでトラブルも増えそうです。消費者が賢くならないとですね。


原発反対、値上げも反対 日本人の内なる矛盾

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO98208170Z00C16A3M12900/

原発を巡り日本人の心の葛藤を示すデータがある。時事通信が大震災から約1年後に実施した世論調査によると、原発再稼働に57%が反対した一方、電気料金の引き上げにも70%が反対した。

糸井重里氏は「僕も含め多くの日本人は今でも原発との付き合い方に迷っている」とみる。「安全と経済のどちらを選択するのかという議論になりがちだが、経済も生きていくためにある」。糸井氏は「将来的な廃炉を想定し、日本にいま必要な電力構成を考えるという長期視点が欠かせない」と説く。

至極当たり前の話ですね。政府もそれを分かった上で電力構成など検討しています。