我慢のイエレン氏動く 月内利上げへ急転

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO13685070U7A300C1EA2000/

背景にあるのは指標の好転だ。米株価はダウ工業株30種平均が12日連続で最高値を更新した。消費者の景況感指数も15年ぶりの高水準だ。FRBが重視する個人消費支出物価指数は1月に4年ぶりの高い伸び率となり、利上げの環境は確かに整ってきた。

極右など急進的な政党が躍進しつつある欧州の政治情勢も、利上げ判断を前倒しさせる要因。17年はオランダ総選挙を皮切りに、フランス大統領選、ドイツ議会選が続く政治日程だ。選挙の結果次第では、金融市場が混乱するリスクがある。FRBは昨夏も利上げを検討したが、英国のEU離脱決定であえなく断念した経緯がある。

利上げ加速の姿勢はトランプ政権のFRB人事にも影響されている。金融規制担当だったタルーロ理事が4月初旬に辞任する。理事の空席は、現在の2つから3つに増える。ドル高と金利上昇を警戒するトランプ政権は、利上げにさらに慎重な「ハト派」を送り込む可能性が高い。「人事が固まる前の月に、利上げ路線を明確にしておきたいという思いがFRBにある」(FRB元幹部)と指摘されている。

好転する経済指標、欧州リスクに先手、トランプ人事影響という3点整理で理解が深まりました。


通貨と通商 二重の圧力 米、2国間協定に為替条項 金融政策標的の懸念

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDF27H0E_X20C17A1EA2000/

トランプ氏がTPPから「永久離脱」した大きな理由も為替だ。ここまで牙をむくのは「ドル高は米雇用にマイナス」という理屈が世論受けしやすいためだ。日本車にシェアを奪われる米自動車大手もTPPを「通貨安政策への十分な対応が盛り込まれていない」(米自動車政策評議会のブラント代表)と批判。さらなるドル高を阻止する点でトランプ氏と米製造業の足並みがそろう。

だが、相手国の為替政策を無理に縛ろうとすれば、特にシンガポールのように為替介入を恒常的にしている国は米と交渉のテーブルにつけない。日本など先進国も為替条項の明文化に応じる可能性は低いため2国間の通商協議は暗礁に乗り上げ、トランプ氏は自らの首を絞めるかたちになる。

世界で唯一の基軸通貨国が国際合意と整合性の取れないルールを押しつければ、為替安定策がダブルスタンダードとなり市場が大混乱するばかりか、自国通貨をドルに連動させる「ペッグ」が崩れてドル離れが加速するリスクがある。

「ドル高は米雇用にマイナス」という理屈が世論受けしやすいため、通貨にこだわりがあるようです。


FRB、大統領選見極め 結果次第で市場混乱も 利上げ「確証もっと」

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO09127590T01C16A1NN1000/

経済指標に加え、大統領選の行方に気をもむ。足元ではクリントン氏の私用メール問題が再燃し、トランプ氏が猛烈に追い上げている。トランプ氏が逆転すれば、底堅かった外国為替市場や株式市場が混乱し、次回会合での利上げは困難になる。

トランプ氏は「2018年で任期切れのイエレン議長を再任しない」とも表明。一部超党派議員団はFRBの金融政策が適切かを米議会が監査する異例の法案を検討中だが、トランプ氏は同案にも賛意を示す。中央銀行の独立性が揺さぶられる。

金融市場は「クリントン大統領」のもとでFRB路線の継続を織り込むが、FRBが昨年12月に9年半ぶりの利上げに踏み切ると、年明けの世界市場は中国株急落を機に大混乱した。新興国の資本流出や原油価格の急落リスクが拭えたわけでもない。

声明からは、年内最後のFOMCで利上げに踏み切るハードルは低いと推察されるそうです。


日米金融政策 読みづらく FRB、利上げ減速 日銀の新枠組み、市場の解釈割れる

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASDF22H04_S6A920C1NN1000/

米国と日本の金融政策を巡る不確実性が、金融市場の先行きに影を落としている。FRBは21日のFOMCで再び利上げを見送り、先行きの引き締めペースも一段と引き下げた。日銀が長期戦をにらみ導入を決めた金融緩和の新たな枠組みを巡っても市場の解釈が割れ、市場動向次第ではマイナス金利の深掘りなどに踏み切るとの観測も出ている。

イエレン氏らは現在の低成長・低インフレを通常の景気循環とは異質な中期的な傾向ととらえつつあり、ニューノーマルとまで呼び始めた。「日本のような慢性的な低インフレのリスクは小さい」と過度な悲観をいさめつつ、低成長からの脱却には「金融政策だけでできる範囲を超えている」と不安を隠さなくなっている。

日銀の金融政策も今後のFRBのかじ取りに大きく左右されうる。雇用、物価改善で米が年内利上げに動く可能性が高まればドル買い・円売り圧力が膨らみ、それだけで日本の株式市場や景気には追い風が吹く可能性はある。一方で米景気のさらなる減速や雇用不振などでFRBの利上げ観測が後退したり、日銀が導入する新たな緩和枠組みの実効性に対する懐疑論が強まったりすれば、円が急騰しないとも限らない。

日銀の新枠組みはイールドカーブ・コントロールとかオーバーシュート型コミットメントとかどんどん理解が難しくなります。


黒田緩和、持久戦に 日銀総括検証

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASGC21H1J_R20C16A9EA2000/

「リーマン・ショック後、世界の中央銀行が長期金利に直接影響を与えるものを購入し、効果も出ている」黒田総裁は長期金利の指標となる10年物国債を誘導する枠組みについてこう指摘した。これまで日銀は「短期金利は金融政策で操作できるが、長期金利は難しい」と主張してきた。

総裁は異次元緩和の総括的な検証を踏まえ「イールドカーブ(利回り曲線)が全体として非常に下がった」と強調した。マイナス金利政策と国債買い入れを組みあわせると、短期だけでなく長期の金利もある程度、誘導できることがわかったという。

総裁は物価が安定的に2%を超えるまでは、粘り強く緩和策を続けるとの姿勢を新しく示した。異次元緩和を始めた際には「2年」で物価2%上昇を目指すと約束した。ただ、3年半が過ぎても目標を実現できず、長期戦を視野に入れている。

やはり難しいです。長期金利を0%に誘導することが、物価の2%上昇につながる仕組みが分かりません。


意図せぬ円高 99円台 マイナス金利導入半年 日銀、遠のく「物価2%」

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASGF16H0U_W6A810C1EA2000/

物価は低迷している。消費者物価指数(生鮮食品除く、2015年基準)の上昇率をみると、マイナス金利を導入する直前の15年12月は前年同月比で0.1%だったが、半年後の16年6月にはマイナス0.4%まで低下してしまった。

金利の低下が銀行貸し出しの増加に結びついているわけではない。大手行の融資残高は7月末に186兆円となり、3年9カ月ぶりに前年同月を下回った。円高などで景気の先行きに対する不安はぬぐえず、設備投資は盛り上がりに欠ける。企業の資金需要は膨らまない。

異次元緩和限界論が現実味を帯びてきました。そもそもカンフル剤ですから、本質的問題解決とは思えません。


保有額、日銀が突出 物価引き上げ効果は乏しく

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO05790540Y6A800C1NN1000/

ECBは日銀と同じく量的緩和を進めているが、保有額は名目GDPの1割ほど。リーマン・ショック後に始めた大規模緩和の出口を探るFRBの保有額も1割強にすぎない。

日銀の国債保有額のGDP比は異次元緩和前の26.3%から2.6倍の69.4%まで上昇。残高は400兆円に迫り、国債全体の3分の1を日銀が買い占めている計算だ。

もっとも、日銀の保有国債は増えても、物価上昇は力強さを欠く状況が続く。市場に出回る国債が消え、日銀がこれ以上国債を買えなくなる「緩和の限界」も市場参加者は意識しつつあり、長期金利は不安定に動く。

さすがに金融政策の限界を認めざるを得ないのではとも思います。だいぶ信頼は失っている状態です。


新規発行、年30~40兆円 借金ありきの景気刺激策

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO05775080W6A800C1NN1000/

政府は65年度、歳入不足を補うための「赤字国債」を1972億円発行した。戦後の国債発行の歴史はこのとき始まった。91~93年度には赤字国債の発行はいったんゼロになったが、98年度を境に目立って発行額が増え始めた。

前年の97年度は消費税率5%への引き上げ、アジア通貨危機、金融不安などが重なった。当時の小渕首相は総額24兆円に上る大型の経済対策を打ち出した。98年度の新しい国債の発行額は34兆円。前年の1.8倍に急増した。

これ以降、ほぼ毎年、30兆円を超える新規の発行が続くようになった。リーマン危機や東日本大震災のほか、少子高齢化で医療や介護への支出が増え続けているという構造要因もある。

こうやってみると何か本気で抜本対策しないと止まらない気がします。成長とか豊かさの再定義が必要ではないでしょうか。


麻生・黒田氏会談 政策協調、苦心の演出

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS02H6I_S6A800C1EA1000/

財務省の一部では当初、アベノミクスの起点になったアコードの「刷新」という過激な案まで出た。物価安定だけでなく、雇用最大化などの政策責務も日銀に負わせる案だ。実現可能性がないとみた財務省幹部らが次に繰り出した案は、「財務相・日銀総裁による新たな共同声明の発出」だ。それも日銀は応じる気配を見せず、最後は会談で両者が口頭で協調を確認する案に落ち着いた。

そこまで財務相が2者会談にこだわった背景に、先週末の金融政策決定会合に絡み市場ではやされたヘリマネの存在がある。噂の先導役は安倍首相だった。「ヘリコプター・ベン」の異名を取るバーナンキ前FRB議長とにこやかに面会し、「首相がヘリマネに前向き」との臆測が広がった。

市場では9月の次回金融政策決定会合で追加緩和に踏み切るとの期待が広がる一方で、異次元緩和の転換に動かざるを得ないという「修正論」はそれ以上に勢いづいている。2日の債券市場では金利上昇がさらに進み、代表的な10年物国債利回りは一時、マイナス0.025%まで上昇した。

なるほどヘリマネという奇策があることを知りました。しかし結局金を市場に流通させるというのは金融緩和と同じではと思います。


円、なぜ「安全通貨」か 経済の実力と隔たり

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO04469380V00C16A7PPE000/

重要なのは「国力と為替相場の関係は希薄」(JPモルガン・チェース銀行の佐々木氏)とされる点だ。まず物価と為替相場の関係だ。デフレのもとでは、通貨の価値(購買力)は逆に上がる。より少ないお金でモノやサービスを買えるようになるからだ。そして、一般的に購買力が上がる通貨を持つ方が得だから、為替相場も上がりやすい。「デフレ通貨なのに円がマネーの逃げ場になる」のではなく、「デフレ通貨だからこそ円が逃避先になる」という面があるのだ。

日本のように成長力が弱い国の金利は一般的に低い。経済を刺激するため、中央銀行が思い切って金融を緩和するからだ。超低金利の通貨は売られやすいというのが普通の理解だろう。金利面の魅力が低いからだ。実際、投資家がリスクをとることに積極的になる局面では、投機筋の間で超低金利通貨の円を借りて、金利は高いが相場変動リスクも大きい通貨を買うキャリー取引が活発になりやすいと言われる。低い金利の通貨が売られる教科書通りの展開だ。

だが、市場の混乱時にはむしろ超低金利通貨の方が買われやすくなる。不安になった投機筋がキャリー取引を一気に手じまうからだ。その過程で大幅に円が買い戻されるので円が急騰する。

デフレ通貨だからこそ円が逃避先になるという点が勉強になりました。また分からなくなりそうですが。