米朝、サイバー攻防激化 米、ネット接続妨害 北朝鮮はロシア経由に

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO21990750W7A001C1EA2000/

ワシントン・ポストによると、トランプ氏は政府各部門に北朝鮮への圧力強化を指示。その一環で、米軍サイバー司令部は北朝鮮の対外工作活動機関である人民武力省偵察総局に対し、多数のアクセスを仕掛けてネットをパンクさせるDoS攻撃を実行した。

北朝鮮はこれに対抗。米ジョンズ・ホプキンス大学の北朝鮮分析サイトによると、国営ロシア鉄道傘下のトランステレコムのネット回線の利用を始めたことが判明した。北朝鮮との国境の豆満江の鉄道橋を通じて接続したとみている。

ロイター通信によると現状で北朝鮮のネット接続の6割がロシア経由。中国経由は4割に落ちた。北朝鮮への圧力を強めている中国の依存度を下げ、サイバー攻撃の選択肢を広げる狙いといえる。一方、朝鮮半島の非核化をめざす米国は制裁で経済的に北朝鮮を追い込む。サイバー攻撃では外貨を不正に獲得する手段を断ち、核・ミサイル開発を阻む狙いだ。

当然メディアに流れない恐ろしい情報も行き交っているのだろうと思います。サイバーは質が悪いですね。


ラスベガス乱射 米史上最悪、進まぬ銃規制 保守派「自衛権」盾に抵抗

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO21806730S7A001C1FF2000/

事件後、IS系のニュースサイトはISの犯行と主張した。同サイトは同容疑者が数カ月前にイスラム教に改宗したと指摘した。ロイター通信などが伝えた。AP通信によると、FBIは国際テロ組織との関係には否定的な見方を示した。

幾度となく悲劇が起きても米国では銃規制が進まない。オバマ政権は「戦争用の殺りく兵器」が流通しているのを問題視して規制強化に動いたが、米議会では法案の採決さえ共和党の反対などで見送られた。圧倒的な集票力を持つNRAが政界に絶大な影響力を持っていることが背景にある。

銃規制に反対する勢力が根拠としているのは、市民の武装の権利を認める合衆国憲法修正第2条だ。トランプ大統領は声明で犠牲者に哀悼の意を示したが、銃規制については触れなかった。同政権はNRAの後押しを受けており、トランプ氏は合衆国憲法修正第2条を守る考えを示している。

なるほど、銃規制が進まないのは、全米ライフル協会(NRA)が集客票で政界に影響を与えているからとのこと。


スー・チー氏、板挟み 世界がロヒンギャ問題批判 国内基盤、軍と世論頼み

https://www.nikkei.com/article/DGKKASGM18H1H_Y7A910C1FF8000/

国連の推計によると、バングラデシュに逃れたロヒンギャ難民は41万人を超えた。ラカイン州に住むロヒンギャは、同国の多数派である仏教徒と対立。国籍を持たない不法入国者との位置付けで、治安部隊が国外に追いやろうとしていると指摘されている。

国際社会はミャンマー批判を強めている。国連のグテレス事務総長は一連の迫害が「民族浄化」にあたるとの認識を公言。国際社会の批判が強まる背景には、同国民主化の象徴としてノーベル平和賞も受賞したスー・チー氏が、明確な対策を打ち出さないことへのいら立ちがある。

同氏には政権安定のため国軍に配慮せざるを得ない事情があり、軍はスー・チー氏をけん制する構えを崩さない。混乱が長期化すればアジアの安全保障に影響を与える。一つがイスラム過激派の勢力拡大だ。もう一つはミャンマー民主化への影響だ。事態を放置してスー・チー氏に対する国際社会の支援が薄れれば、軍に対する同氏の発言力が弱まる恐れがある。逆に国際社会に呼応してロヒンギャ支援を強めれば、有権者の支持を失う可能性はぬぐえない。

軍のほうがポジションが上という構造が問題なのでしょうけど、ロヒンギャ問題長引いているので、いよいよ批判が高まっています。


ドイツに見る指導者の資質 差別許さず正義を貫く

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO21226680W7A910C1TCL000/

2015年の夏、多数のシリア難民が欧州に押し寄せたとき、メルケル首相は約100万人もの難民受け入れを決断しました。その後、ドイツ国内では難民による治安の悪化やイスラム過激派によるテロが相次ぎ、メルケル首相の支持率が一時低下しましたが、ここへ来て、持ち直しています。多くのドイツ国民は、難民受け入れを容認しているのです。

そこには第2次世界大戦への深い反省があります。ナチス・ドイツによるユダヤ人虐殺と少数民族の抹殺という過去に対してです。ドイツ国内各地の歩道には、「つまずきの石」と呼ばれるプレートが埋め込まれています。プレートには氏名と没年月日などが刻まれています。その歩道の前に住んでいて殺害されたユダヤ人のことなのです。気をつけて歩かないとつまずいてしまう。わざとそうすることによって、現代のドイツ人に、過去を思い起こさせているのです。

戦火を逃れてドイツにやってきたシリア難民の姿は、ドイツの人たちにとって、過去のドイツが抹殺した少数民族と二重写しに見えたのです。だからこそ、メルケル首相の難民受け入れは容認されました。その決断と正義感もまた、国民に受け入れられたのです。差別を許さず、正義を貫く。人権問題であれば、外国のことでも座視しない。これがメルケル首相の強さなのでしょう。

なるほどドイツという国の強さを窺い知れる記事でした。つまずきの石にドイツの姿勢が反映されています。


対北朝鮮、初の石油制限 輸出総額の9割が制裁対象 将来の禁輸に布石

https://www.nikkei.com/article/DGKKASGM12H41_S7A910C1EA1000/

北朝鮮は主に中国から自動車や戦車などの燃料となる石油精製品(主にガソリンと軽油)を年間450万バレル輸入しているとされる。今回の制裁では北朝鮮向けの石油精製品の輸出に年200万バレルの上限を設定。石油関連製品全体では3割の輸出削減となる。

北朝鮮軍が使う石油精製品の量は判然とせず制裁に慎重な中国などとの交渉を経て削減規模をはじき出した可能性が高い。輸出制限が厳格に履行されれば北朝鮮の軍事活動に制限を与える可能性が高い。北朝鮮は国内に製油所を持ち、輸入した原油を加工して軍事目的に使うガソリンなどの石油精製品を作っている。調達した原油で作ることが可能な石油精製品の量には限界があり軍の活動に影響を与えるのは必至だ。

石油を制裁対象に加えたことで、将来の制裁強化にも道筋がついた。安保理の北朝鮮制裁決議は今回が9回目だが、石油供給に規制をかけたのは初めて。もし北朝鮮が核実験やICBMの発射に踏み切れば、米国が制裁を一段強めて石油の全面禁輸を改めて提案する足がかりとなる。

相当な打撃との見方もあれば、効果不透明の見方もあり。将来の制裁強化への道筋はついたのかもしれません。


米決議案 修正に賭け 対北朝鮮「最強の制裁」弱める 中ロと駆け引き続く

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO21010630S7A910C1EA2000/

米国の譲歩を巡っては2つの見方がある。1つは制裁の早期採決を優先し中ロに歩み寄らざるを得なかったとの観測だ。核実験強行を受けた緊急会合からわずか1週間で合意を目指す異例の短期交渉で、中ロによる拒否権行使を避けるために瀬戸際で譲歩したとの見方がある。

もう1つは原案を示した時点で譲歩のシナリオは描かれていたとの見方だ。中ロは北朝鮮が大混乱に陥る石油の全面禁輸は受け入れにくい。そもそも北朝鮮の石油調達への規制は初めてだ。原案で高いボールを公然と投げかけ、制裁決議の土壇場で譲歩することで中ロのメンツを立てる米国の戦略との読みだ。

安保理決議は中ロが棄権した場合、全15理事国中9カ国以上が賛成すれば決議は採択される。拒否権を発動すれば国際社会による中ロへの批判は強まる。米国は11日の採決に向けてまずカードを切った。次の焦点は中ロの対応だ。厳しい制裁の阻止に向けて共同歩調を取ってきた両国の姿勢には微妙なずれもみえる。

中ロの決断に注目ですが、一連の対応で中ロにとっては北朝鮮をほんとうに都合よく活用したいのだなと分かりました。


北朝鮮 沈黙の記念日 国連制裁見極めか 日米韓、追加挑発なお警戒

https://www.nikkei.com/article/DGKKASDC09H1F_Z00C17A9EA2000/

米国は6回目の核実験を受けた追加制裁決議案を11日に採決する構え。9日に大型の挑発に出れば、米国案が採択される流れは強まる。中国の原油が止まれば「3カ月以上はもたない」(曺奉鉉IBK経済研究所副所長)。制裁決議案が米国の言い値通りに採択されるのか、中ロが押し戻すのか、北朝鮮は見極めている可能性がある。

日米韓は9日、北朝鮮の弾道ミサイル発射などに備えて高度の警戒監視態勢を続けた。海上や陸上でミサイル迎撃態勢をとり、情報を収集している。海上自衛隊は、弾道ミサイルを大気圏外で撃ち落とせるイージス艦を日本海に展開中。陸上ではPAC3を34基配置。

奇襲性を重んじる最近の傾向からすると、10日の挑発もないとは言い切れないとのこと。


ボーダー最前線(中国・北朝鮮)「密貿易」の街 核実験の余波 警戒強まる

https://www.nikkei.com/article/DGKKASGM04H9U_U7A900C1FF1000/

丹東は中朝交易の玄関口で、交易全体の約7割を占める。北朝鮮労働者が多く住むほか、北朝鮮の雰囲気を味わえるとして中国人観光客の人気が高い。北朝鮮にとっても外貨獲得の重要な街で、互いの人的・経済的な結びつきは強い。

遼寧省は中国で最も景気が悪い地域だけに、北朝鮮への制裁が地元経済のさらなる悪化につながると気をもむ。ある貿易関係者は公然の秘密である密貿易を念頭に「制裁後も変化はない」と語った後付け加えた。「今のところは、だ」

既に今春以降、丹東を出発して北朝鮮を訪れる観光客は減り始めている。日帰りで対岸を巡るツアーはピークの20分の1に落ち込み、平壌を巡るツアーも昨年の半分だ。「北朝鮮の体制が崩壊したら大勢の難民が流入しかねない」(40代の女性)。

文字通りの最前線ですから、中国の対北朝鮮制裁の影響などがリアルに感じ取れる場所ですね。


TPP11 凍結項目で溝 著作権や政府調達など 来月会合で詰め

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO20577440R30C17A8EA1000/

交渉関係者によると、カナダとメキシコが真っ先に凍結を求める項目のリストを示した。データ保護期間をはじめ50前後の項目が出たようだ。著作権や政府調達の開放などでは結論が出なかった。両国は米国との間でNAFTAの再交渉に入った。TPPの合意内容をNAFTAにも盛り込むよう求める米国をけん制するために、一部の項目を早く凍結したい考えだ。

11カ国すべてが同意した項目は凍結する。医薬品のデータ保護期間と特許期間の延長については一致した。こうした項目はTPP参加国以外にも適用されるため、そのまま発効すれば離脱した米国も恩恵を受けることに不満が高まっていた。凍結することで、「米国もTPPに戻った方が得」とアピールして、米国に復帰を促す狙いもある。

今後の焦点の一つはベトナムとマレーシアの動きだ。両国は追加の要求を出す見込み。両国はもともと米国への輸出拡大を目当てにTPPに参加。米抜き発効に積極的な国とは微妙な距離感が残っている。

TPP11のステータスと、各国の立ち位置や思惑についてざっくり分かりました。対米意識もやはりあるようです。


ミサイル対応 政府緊迫 首相「動きを把握」 情報に誤差、分析課題

https://www.nikkei.com/article/DGKKASFS29H72_Z20C17A8EA2000/

安倍首相は首相官邸で記者団に「ミサイル発射直後からミサイルの動きを完全に把握していた」と強調し、情報収集能力の高さを誇示した。

防衛省はミサイルの破片などの落下物はPAC3で迎撃可能と説明する。今回はミサイルの軌道近くに配備されていたPAC3が、ミサイルを射程に収めていたかどうかは微妙だ。ミサイルの飛行ルートの情報に「誤差」が生じたことも課題だ。エムネットは「東北地方の方向に発射された模様だ」としていた。14分後には「北海道地方から太平洋へ通過した模様」とし、当初の飛行方向について情報を微修正した。

防衛省でも、発射されたミサイル情報の分析で混乱が生じた。小野寺防衛相は29日午前、3つに分離したことを確認したと言明していた。夜になって防衛省担当者は「分離していない可能性もある」と修正し、小野寺氏は「分かれたことも含めて分析している」と発言を後退させた。

着弾するまでの約5分をどう逃げるべきかなど、いよいよ物騒になってきました。さすがに不安です。