夢から生まれた欧州連合 「自国第一」台頭で試練

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO17754140W7A610C1TCL000/

古代ローマ帝国や神聖ローマ帝国などをお手本に、欧州を一つに、という考えは昔からあったが、ユートピアや夢にすぎないと見られていた。形になるのは、二度の大戦で、戦争の恐ろしさを痛感してからだ。

1920年代。日本人を母に持つオーストリア貴族が「汎ヨーロッパ運動」を始める。『クーデンホーフ・カレルギー伝』によると、小国間で争わずに広域経済圏を作れば米国に対抗できる。ソ連の脅威にも共同であたれば平和を保てると考えた。EUの原型ともいえる提案だった。関税の撤廃や共通通貨の創設、共同防衛や憲法草案なども含まれていた。

統合構想がよみがえるのは、第2次大戦後である。米国が経済復興に手を貸すと、カレルギー案とは別に、仏主導の「欧州産業国家」構想が動き出す。提案したのは「統合の父」といわれるジャン・モネだ。戦争を繰り返さないために、国境をなくして、共存をめざす。独仏間の石炭資源と鉄鋼業の国際管理を提案する。ドイツが勝手に資源を使い、戦争を起こすのを防ぐ狙いもあった。

EUの父とも呼ばれる青山栄次郎(クーデンホーフ・カレルギー)この話は知らなかったので驚きでした。


温暖化に懐疑論 なぜ トランプ政権下、米で勢い 背景に予測の不確実性

http://www.nikkei.com/article/DGKKASGG03H0F_T00C17A6TJM000/

歴史的に共和党政権下では「温暖化懐疑論」が根強く、世界に影響を与えてきた。米国でも大多数の科学者は、人間活動が温暖化を深刻にするという考えを支持する。しかし、予測の不確実さなどを問題視する一部の研究者が政府と結びつき発言力を増している。

最近のオーストラリアの研究グループの調査では、温暖化に関する論文の著者の約97%は、人間活動が温暖化をもたらすとの考えを支持した。一方、米調査機関ピュー・リサーチ・センターや米エール大学の世論調査で、人間活動による温暖化について「科学者が合意に達している」との回答は半数に満たない。

科学的論争は未決着と考える人が多い背景の一つに、1998年から十数年間、温暖化が止まったようにみえた「ハイエイタス」現象がある。大気中のCO2は増えているのに、気温が予測通りに上がらない現象だ。

手法によって数値が変わったり、過去との比較はどの期間の気温を基準とするかに左右されるということも納得はできます。


米、アジア積極関与強調 「中国寄り」懸念払拭狙う 南シナ海巡りけん制

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO17282430T00C17A6EA2000/

マティス氏が今回、とりわけ力点を置いたのは、台頭する中国への対応だった。「ルールに基づく秩序を阻害している中国の行動を受け入れることはできない」。マティス氏は中国の南シナ海での人工島建設を厳しい言葉で非難し、「北朝鮮は差し迫った脅威だが、だからといって他の戦略的問題から目を背けてはならない」と付け加えた。

米は北朝鮮問題で協力を得る見返りに南シナ海問題に目をつむるのではないか――。日本や東南アジア諸国にはトランプ流の「取引外交」への懸念がくすぶっている。トランプ氏は北朝鮮の核問題の解決を優先し、「もし中国が北朝鮮問題を解決するなら、貿易問題で米国とはるかによい取引ができると習国家主席に説明した」と明言。中国の為替操作国の指定を見送るなど融和姿勢への傾斜が目立つ。

アジアを歴訪したペンス副大統領、ティラーソン国務長官ら政権幹部のアジア政策に関する発言をたびたび引用した。「米国は太平洋国家だ。将来も変わらない。米国はアジア太平洋地域との関係強化を優先する」。マティス氏の発言には政権のアジア政策の意思が一枚岩であることを強調する狙いがにじむ。

マティス氏は信頼できるが、トランプ氏は信頼できるのか?という発言は鋭いなと思いました。


ソフトバンク10兆円ファンド始動 世界ハイテク地図揺らす IoT・AIを軸に

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDZ20H4F_Q7A520C1EA2000/

「真のゴールドラッシュが始まる」。孫氏はIT産業に押し寄せるイノベーションの波をこう表現する。変革を促すのはIoT時代の到来、それを可能にするAIの進化だ。AIによって「あらゆる産業が再定義される」と言う。

巨大ファンドの出現は、米主導だったハイテク産業に新たな基軸が生まれることを意味する。孫氏は少額出資ではなく投資先の株式20~40%程度を握る筆頭株主となる戦略を貫く。投資先との連携を深め起業家たちを結ぶネットワークを築く。そこから新たなビジネスチャンスを探るのが「孫流投資」の特徴だ。

新ファンドはベンチャーを巡るカネの流れを一変させる可能性もある。世界のベンチャーファンドの組成額は米中が突出するが、いずれも4兆円に満たない。新ファンドも最大の投資先は米国になる見通しだが、孫氏はアジアでの有力企業発掘で実績を残している。今後もアジア向け投資を加速させるもようだ。

改めて、AIによってあらゆる産業が再定義されるという認識が強まりました。そうなると商機もたくさん生まれてきます。


NZ首相「TPP米の復帰望む」 11カ国の結束カギ

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO16533050X10C17A5EE8000/

NZは日本やオーストラリアと並び、TPP11を推進しようという立場にある。発効に向けて、TPPの内容の変更は最小限に抑えるとの立場も日本とおおむね一致していることが確認できたことになる。

ある国が修正を求めれば、別の国も何かを主張する可能性が高く、収拾がつかなくなる恐れがある。そのため日本など推進派の国は「11カ国で発効させるには内容に触れないのが現実的」(政府関係者)と見る。

今後の課題は、日本やNZとは意見や立場が異なる国をいかに巻き込んでいくか。例えば米国の市場開放を期待して参加したベトナムやマレーシア。基準を満たすために、国営企業改革など国内の反対を押し切った経緯があり、内容の見直しを訴える動きもある。

NZと日本はおおむね一致。課題は米国の市場開放を期待して参加したベトナムやマレーシアとのすり合わせ。


北朝鮮、挑発継続へ 「米が正しい選択するまで」 ミサイル技術進展

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO16431850V10C17A5EA1000/

発射実験を視察した金委員長は「米国本土と太平洋作戦地帯は、我々の攻撃圏内に入っている」と話し、米国をけん制したとされる。射程5千キロメートル超のミサイルは米アラスカを照準に入れ、米国への脅威が現実味を増してきた。

挑発を繰り返す北朝鮮の狙いは何か。金委員長の発言は「米国が正しい選択をするまで」との条件付きで、核・ミサイルの開発推進を訴えた。韓中大の金正奉教授は「交渉で軍事的緊張を解決しようとのメッセージだ」と分析した。金正恩体制を認めたうえで、核廃棄を迫らないことが、北朝鮮にとっての「正しい選択」と言える。

トランプ米大統領は環境が整えば金委員長との首脳会談に応じる意向を示唆している。一方、北朝鮮が6回目の核実験や米本土に届くICBMの試射に踏み切れば「レッドライン」を越えたとして、先制攻撃に出るべきだとの声が米政権内に強い。

正恩体制を認めた上で核廃棄を迫らないことが、北朝鮮にとっての「正しい選択」だそうです。


米当局ソフト悪用か 99カ国・地域にサイバー攻撃 身代金型、一斉に 週明けに国内被害表面化も

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDC13H2Z_T10C17A5EA2000/

ウィンドウズの欠陥を突いた攻撃だ。マイクロソフトは3月に欠陥修正ソフトを無償提供したが、適用していないパソコンは被害に遭う恐れがあり、同社は追加の安全対策を講じたと表明した。

このタイプの攻撃ソフトは、著名ハッカー集団「シャドー・ブローカーズ」が、NSAから入手したとして公表したソフト「エターナルブルー」の改良版だ。NSAは機密情報収集のソフトを独自に開発しているとされる。

ロシアの情報セキュリティー会社、カスペルスキー研究所の日本法人によると、今回のサイバー攻撃で検知したランサムウエアの6%が日本で見つかった。検知件数は英国と同水準だ。攻撃の発覚は日本時間では土曜未明で、情報セキュリティー会社S&Jの三輪社長は「多くの職場で従業員が退社していたことで、感染をかなり免れることができた」と分析する。

日本では休み明けに被害が増えるかもしれないそうです。不審なメールは開かないに限りますね。


韓国大統領に文氏、北朝鮮包囲網綻びも 早期の南北対話探る、日米の強硬姿勢と溝

http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM09H6C_Z00C17A5EA2000/

文氏が狙うのは、米中を巻きこんだ北朝鮮問題の包括的な解決だ。北朝鮮が核放棄に踏みきれば、1953年の朝鮮戦争の休戦協定に代わる平和協定を締結し、米朝関係を正常化させるシナリオを描く。

新政権がまず直面するのは、THAADの韓国配備問題だ。文氏はもともとTHAADの配備に慎重。韓国がTHAAD配備に待ったをかけるような事態になれば米韓がぎくしゃくする。両国間ではTHAADの費用負担をめぐり米側が10億ドルの支払いを求めて再交渉の考えを示し、韓国側は拒絶するなど立場の違いが明らかになった。

北朝鮮も呼応する。朴政権を敵対視してきた北朝鮮は、朝鮮半島の南側で融和派の大統領が生まれれば、国際社会に敷かれた制裁包囲網を突き崩せるとみて韓国内の保守派攻撃を続けてきた。

盧武鉉さんの流れを組む人ですよね。Trumpさんのコメントはまだ出てなさそうですが、対北朝鮮がややこしくなります。


米朝、非公式接触か 北欧で対話の糸口探る

http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS08H3I_Y7A500C1EA2000/

トランプ米政権が発足して以降、米朝両政府に関わる人物が接触するのは初めてとみられる。北朝鮮から参加するのは崔外務省北米局長。韓国メディアによると、1980年代に外務省に入り、早くから米朝会談や6カ国協議などで通訳を担当してきた有力者だ。米国側は過去の政権で、北朝鮮の核問題を担当した元政府高官が出席するもよう。

朝鮮中央通信は、北朝鮮への敵対行為をした疑いで米国人のハクソン氏を拘束したと報じた。北朝鮮に拘束中の米国人は合計4人となった。米国との対話を見越した駆け引きの一環としている可能性がある。

トランプ政権はあくまで核放棄を求めており、核開発に固執する北朝鮮との隔たりは大きい。米側の参加者は元政府高官とはいえ民間人の立場であり、今回の対話は公式な政府間協議でもない。

北欧というのもきっとポイントなんだろうと思います。崔善姫さんはたまに出てきますが、キーマンですね。


米ロ、思惑抱え仕切り直し シリア攻撃後初の首脳協議 対テロ軸に修復模索 北朝鮮対応、立場に相違

http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM03H4Z_T00C17A5FF1000/

今回の電話協議はロシア側主導で実現したもようだ。クレムリンは「シリア危機を背景に、将来のロシアと米国の国際テロに対する行動の調整を話し合った」と強調し、対テロをテコに対話復活を目指す意図を示した。

トランプ氏はかねてIS掃討を最重要課題に掲げ、ロシアのウクライナ侵攻により冷え込んだ米ロ関係の改善を主張してきた経緯がある。米ロが対テロ協力を進めるには、アサド政権と反体制派の戦闘が続くシリアの停戦で折り合う必要がある。

北朝鮮情勢を巡る米ロの思惑の違いも浮き彫りとなった。ホワイトハウスは「最善策を協議した」とだけ発表。一方のクレムリンは「ロシア大統領は自制と緊張緩和を要請した」と指摘し、米国をけん制した。国連安全保障理事会では4月、中国も賛成した北朝鮮のミサイル発射を非難する報道声明についてロシアだけが反対し、文言を変更させた。

ISや北朝鮮を道具に関係修復という構図ですね。ただロシアは米中接近を警戒しているので一筋縄ではいきません。