全米巡るザッカーバーグ氏 分断修復の糸口探る

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO12033820T20C17A1FFB000/

価値観や考え方が近い人同士がつながりやすいソーシャルメディアでは、共有される情報が偏りやすく、意見が極端になりやすい。それどころか、真実かどうかより、共感できるかどうかが重視される。「ポスト・トゥルース(真実)の時代」とも呼ばれるこの傾向こそが、偽ニュースが拡散する土壌を育んだという指摘だ。

ソーシャルメディアの力は正と負の両方向に作用する。エコーチャンバーは離れた場所にいる「似たもの同士」を引き寄せる一方、実社会における意見の対立を先鋭化し、共同体を分断した。選挙中に捏造され、独り歩きした偽ニュースを信じ込んだ男が何の罪もないワシントンのレストランを襲撃した昨年暮れの事件は全米に衝撃を与えた。

検閲ととらえられかねない偽ニュースの取り締まりに当初は消極的だったザッカーバーグ氏も方針を転換。第三者機関と連携した対策に乗り出した。「もしインターネット上で見知らぬ人と議論するのに疲れたら、外に出て人に話しかけてみるといい」。演説でオバマ氏がこう呼びかけたのは、決して偶然ではない。

「エコーチャンバー現象」に「ポスト・トゥルースの時代」。真新しい視点でしたし、ザック&オバマの言動と繋げて観ると興味深いです。


「ポケGO」ゲーム市場どう変える ポケモン社長 石原恒和氏 シニアも興味、専用機波及

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO11980450R20C17A1TJC000/

「ゲーム業界は『メディア』としても『ゲーム機』としてもスマホが中心になる。スマホの普及台数は10億を超える。専用機とは遊び手の規模のケタが違う。情報も簡単に一斉配信できる。6億人も楽しんでいるのはスマホだからだ」

「実は50~60歳代のシニア層もポケGOをきっかけに初めてゲームに触れている。欧米では特にポケGOからゲームソフトに流れ込む消費者の動きが顕著だ。ゲーム人口は増えている」

「今は世界で同時発売が必須になった。ネットで情報が瞬時に駆け巡るため、発売日が遅れた地域は遊ぶ前に『ワクワク感』が冷めていってしまう。かつては日本の半年後に海外版を出すのが普通だったが、最新作は発売と同時に9言語に対応した」

ゲーム業界は『メディア』としても『ゲーム機』としてもスマホが中心になると見ているようです。


AIに負けぬ 「人間力」磨く 旅や芸術で感性養う ハウステンボス社長 沢田秀雄氏

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO11472150Q7A110C1TQ4000/

「AIは蓄積した情報の分析や計算などは得意だが、画期的なものは生み出せない。人間には情報を新しく創造的なものに変えるスキルが最も必要となる。創造性が高まるよう感性を磨くには、多様な芸術や文化に触れたり旅をしたりすることだ。違う見方や考え方に触れ、現地のにおいや雰囲気を体感するといい」

「20~30代は知識を吸収する時期でもある。歴史やものの考え方をきちんと学ぶことが大事だ。全てを自身で経験することはできないので、『史記』や『孫子の兵法』、日本の戦国武将に関する本などを読むのも一つの手だ。夢や目標を持つことも大切だ。できるかどうかにかかわらず、大きな方がいい。こういう人間になりたいといった目標を持てばその実現に向けて何から踏み出せばいいかが明確になる」

「経験値の高い指導者を見つけることも大事だ。最新のテクノロジーは通用しないかもしれないが、人間は切れば血が出るし、精神や人間的な問題は何千年も変わらない。コーチの知見から学ぶことは多い。ただ、自らも勉強してチャレンジし、行動していかないと知識だけでは駄目だ。ゴルフの本を100冊読んでも毎日練習している人にはかなわない」

当たり前のことを言っていると思いますが、迫力のあるご意見です。血肉となっているからこそでしょうね。


ジョブズ劇場 破壊と創造 アップル、音楽・携帯のみ込み再起 常識縛られず時流つかむ

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO11051170U6A221C1TZG000/

経営陣と対立しジョブズがアップルを追われたのは1985年。高性能コンピューターを手がけるネクストを設立したが、なかなか軌道に乗らない。身売り寸前まで追い込まれた。CEOとして復帰したのは97年。常識破りの連続だった。「アップルが勝つために、マイクロソフトは負けなければならないという考えを捨てよう」。マイクロソフトを後ろ盾に経営不安が和らぎ、巻き返し策を練る余裕が生まれた。名より実をとったといえる。

飛躍への切符はiPodだった。世界的ヒットはシンプルなデザインと操作性だけでは説明できない。ジョブズはレコード大手をくどき、音楽配信サービスを始める。1曲99セントのバラ売りは、消費者に新たな音楽の楽しみ方をもたらした。

すべてをジョブズの功績にするのは乱暴だ。「地位の高い人ほどハードワーク。事業について細かく把握していた」。12年間、アップル日本法人で働いた梶原健司はそう証言する。現CEOのクックも、1年前に見たプレゼン資料の細かな数字まで記憶し社員に問いただしたという。職人気質のデザイン責任者のジョニー・アイブら、モーレツな仕事ぶりでジョブズの期待にこたえるドリームチームが経営層に生まれ、アップル再生をけん引した。

知らない話もありました。そして改めて才能バランスが社会ニーズと一致した点が大きかったのだと思いました。


高い成長力 復活しますか? ファーストリテイリング会長兼社長 柳井正氏に聞く AIで衣料ビジネス一新

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO11052800U6A221C1TJC000/

「社員みんなが自分で考えて実行する『グローバルワン・全員経営』が達成のカギになる。これまでは限られた人しかエンジンになっていなかった。世界11万人の全ての従業員がエンジンになる組織にして成長を加速する」

「シンギュラリティーは遠い未来の話ではない。それに近いことはもう起きている。人工知能は人と対立すると認識されがちだが、自分の能力がアップするパートナーと思えばいい」

「その時、ファストリは服に関することは全て手がける会社になる。服を企画し、生産し、販売してきたが、いまは物流と情報システムに力を注いでいる。ただ、その間にも無数の仕事があり、取引先も無数にいる。全て世界で最先端のやり方に替える」

シンギュラリティーに対する独自の捉え方が参考になります。服に関することは全て手がける。面白いことをやって欲しいです。


中間層の節約志向 どう対応? 山本J・フロントリテイリング社長

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO11022300S6A221C1TJC000/

「富裕層の動向に変化の兆しがある。9月に1.9%減だった外商の売上高が10月は2.8%増。11月は1.5%減だったものの、ずいぶん上向いていると感じる。先日、名古屋で開いた時計のフェアは売上高が9億2000万円と前年の8億円を上回った」

――インバウンドは。「ここに来て、下げ幅は縮小している。年が明ければ、前年並み以上になるだろう。客数は増えており、単価は下がったままでも、インバウンドの消費には期待が持てる。為替相場が円安に振れていることがプラスに働いている」

「中間層は頭の痛いところだ。婦人服の売上高をみると、3~8月は5.7%減。9~11月は4.2%減と若干は改善しているものの、依然として強い勢いは感じられない」「商品を売ろうとするのではなく、『空間』を売ることが重要だ。服を買うことで満足してもらうのではなく、その場に身を置くことのすばらしさを提供する取り組みを進める。“モノ”“コト”単独では消費は動かない。環境とか、時間とか、空間のあり方とかを総合的に考えないといけない」

なるほど“モノ”“コト”単独では消費は動かない。消費の現場で重要な視点だと思いました。


現代アート、ビジネスを刺激 ベンチャー経営者が収集家に 第三世代、経営哲学と共鳴

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO10746360W6A211C1BC8000/

「コンセプチュアルアートは、いわば社外取締役」と語るのはストライプインターナショナルの石川社長(46)。「作家は常に新しい発想が求められる。ビジネスも同じで、変わらなければ終わる。本では学べないクリエーティビティをアートから吸収できる」。作品に刺激を受け、アパレルのレンタルなど新たな事業に挑戦したこともあるという。

「ゾゾタウン」を開設し、その数年後から収集を始めたのがスタートトゥデイの前沢社長(41)。「大胆で繊細。静と動のバランス。固有なものへの昇華。その全てが美しいビジネスを創るための重要な要素」という。アートの刺激をビジネスに生かすのが彼らの共通点だ。

近代以降、多くの実業家が美術界に貢献した。建畠多摩美術大学学長によると、西洋美術を集めた大原孫三郎氏や日本美術の国外流出を防いだ根津嘉一郎氏らが第一世代、現代美術を集めたセゾングループの堤清二氏やベネッセホールディングスの福武総一郎氏らが第二世代だ。建畠氏は「第一世代は企業とコレクションの直接の関係はなく、使命感で収集した。第二世代は企業イメージと文化戦略が重なる」と語る。石川氏らを第三世代に位置付けた上で「アートに対する感受性が鋭敏で、コレクションが経営者としてのポリシーと強くシンクロする、新しい潮流。個性的なコレクションは、日本の美術界を多様化させ、面白くするだろう」と評価する。

なるほど現代アート。興味持ちました。感性がビジネスを刺激することは大いに有り得ると思います。


ものづくり、私が切り開く ウーマン・オブ・ザ・イヤー2017

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO10597500T11C16A2TY5000/

ウーマン・オブ・ザ・イヤー2017の「デザインものづくり賞」は、2万5千人のクリエーターが参加するネットワークを運営し、そこからものづくりを実践するロフトワークの林千晶さん(45)が受賞した。「イノベーティブものづくり賞」はVRゴーグルを開発したFOVEの小島由香さん(29)が受賞。ともに、これまでにない製品やビジネスモデルで起業した。

2人とも最初は自分のやりたいことをできる組織を探したが、大企業の中で実現できなかった。起業して事業を進める中で両者が大切にしているのが、作り手だけではなく利用する側の視点に立つことだ。進め方は、社内で別の立場の人と一緒にものづくりに挑むこともあれば、外部の人とともに進めるなど様々だ。多様な人材と連携し新しい製品・サービスを生み出すオープンイノベーションとチーム力を掛け合わせる。それが彼女たちの新たなものづくりの根底にある。

根底にあるアイデアの力を感じます。あとやはり消費者感覚だったり巻き込み力であったり。


孫社長の先手 トランプ氏に「米で5兆円投資」 サウジ系基金で負担少なく 通信再編、再挑戦か

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASDZ07I2W_X01C16A2EA2000/

孫氏が米国で勝負を懸けたのは13年。米携帯4位のスプリントを1兆8000億円かけ買収し、返す刀でTモバイルの買収にも動いた。だが、FCCが反対に回り2社のセット買収は宙に浮いた。人脈を駆使してオバマ大統領に会い、直訴したものの事態は打開できず、一時はスプリントの売却を考えるまで追い詰められた経緯がある。

そのスキームは巧妙で500億ドルの内訳は示していないが、およそ半分はスプリントの設備投資が占めるとみられる。さらに、ベンチャー企業への投資などはサウジアラビアの政府系ファンドなどと設立する1000億ドル規模の投資ファンド経由になる。

孫氏はトランプ氏だけでなく各国の要人と相次ぎ会談している。事業を拡大していくうえで障害になりそうな芽を「トップ交渉」で事前に摘む手法だ。相手が抱える課題を解消する「お土産」を持参することも多い。アーム・ホールディングスを買収する際にも、EU離脱で揺れる英国のメイ首相に、英国内の同社の雇用を5年以内に2倍にすると表明した。韓国では朴大統領と会談し、10年で4500億円を投資すると発表している。

いやBIG会談でした。孫さんは通信再編でオバマさんにも会っているんですね。大風呂敷が気持ち良いです。


人間中心のAIめざす 「代替」より「能力拡張」 米マイクロソフトCEOに聞く 雇用対策 今から議論を

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO10049350Z21C16A1FFB000/

「AIの研究者は人間の『置き換え』を目指すのか、それとも『能力の拡張』を目指すのかを選択しなければならない。我々は後者にすべてを懸ける。能力を拡張するといっても、あらゆるシステムを動かすのにいちいち人間が関わるという意味ではない。自律型のシステムは今後ますます増えていく。人間の幸福とは何かを考え、その増進に役立つ『人間中心』の発想を核に設計するという意味だ」

「ある仕事が機械に置き換わり、コストが削減された場合、そこには余剰が生まれる。一つの解決策はその余剰に課税し、最低収入保障として再配分する方法がある。一方で、新たに生まれる仕事や、機械には簡単には置き換えられない仕事もある。医療の世界でいえば、“医師”の仕事は自動化できたとしても、看護師や介護福祉士などは人が足りない。AIが普及した社会で一番希少になるのは、他者に共感する力を持つ人間だ」

「いつの時代も、新技術が登場すると雇用への影響が議論されてきた。今回は2つの点でこれまでと違う。一つは対象がホワイトカラーであること。もう一つは変化が次の世代ではなく、いまの世代が現役の間に起きることだ。どの国も企業も抽象論ではない雇用対策や職業訓練の議論を今から始める必要がある」

トップランカーがAIを高い次元で捉えた、今後のAI開発でもベースになりそうな興味深い開発原則だと思います。