将来像描けぬ各党公約 社会保障・教育、給付・負担見直し欠く

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO22023590X01C17A0EA2000/

自民党は待機児童解消のための32万人分の保育の受け皿整備や介護人材の一層の処遇改善などに取り組むと明記。公明党は消費増税時に実施する予定だった低年金者向けの給付金や、介護保険料軽減の対象拡大の前倒し実施を打ち出した。ただこれだけで6千億円以上の財源が必要。来年度からの実施となれば、赤字国債の発行に頼らざるを得ない。

希望の党は正社員雇用を増やした中小企業の社会保険料の免除を掲げたが、これも財源の記述はない。ベーシックインカムと併せ、医療や介護の月額自己負担額に上限を設ける「総合合算制度」を盛り込んでおり、歳出圧力はさらに増す。

教育では各党がそろって幼児教育の無償化を掲げ、バラマキ色が強い。公明党の私立高校無償化も安倍首相が表明した消費増税による増収分を使った充実メニューには入っておらず、新たな借金に頼る構図だ。現役世代の教育費軽減のツケは、未来の世代に回っていく。

やはり政策にも哲学が必要だろうと思います。主要政策は憲法9条改正、安全保障関連法、19年10月の消費税10%、原発の4軸で捉えると分かりやすいです。


米、3%成長へ投資促進 法人税率下げ 財政は悪化懸念

https://www.nikkei.com/article/DGKKASDC27H15_X20C17A9EA2000/

企業税制の最大の目玉は税率の引き下げ。与野党の対立で「決められない政治」が続いた米国は、連邦法人税率が35%と主要国で最も高い。それを一気に20%まで下げて企業の税負担を軽減。「雇用拡大や賃金引き上げにつなげる」(ライアン下院議長)という。

もう一つの大型改革は課税方式の変更だ。米の税制は企業が海外で稼いだ利益にも税を課す全世界所得課税方式。米企業は海外子会社から配当を受ける際に35%の高税率がかかるため、海外に資金をため込み戻さない弊害があった。改革案ではこの配当への課税を原則なくす。

懸念は財政の悪化だ。トランプ政権は「経済成長率が3%に高まれば、10年で2兆ドルの税収増が見込める」(ムニューシン財務長官)と主張するが、米国の潜在成長率は1.8%にとどまる。成長率を3%に高めるには、技術革新を起こして抜本的に生産性を引き上げる必要がある。政策当局者の一人は「壮大な社会実験」とすら語る。

大型減税を掲げて大統領選に勝利したので、重要改革です。壮大な社会実験とも言われています。


日銀 物価・賃金が誤算 金融緩和の維持決定 経済堅調・雇用は改善

https://www.nikkei.com/article/DGKKASDC21H26_R20C17A9EA2000/

日米欧とも物価上昇率の目標は2%に置いている。だが、日本の消費者物価(除く生鮮食品)上昇率は0.5%。1%台半ばの米欧との差は大きい。このため、政策委員会では出口戦略よりむしろ追加緩和を求める声が浮上。

政府の財政規律の緩みで、日銀の出口戦略をさらに難しくする可能性が出てきた。日銀が大量の国債購入をやめる場合、金利上昇(価格の下落)が起きやすくなる。黒田総裁は「国の債務負担を軽くするためにやっているのではない」と話すが、緩和は結果的に財政出動を拡大しやすい環境をつくっている。ただ投資家が規律が緩んだと判断すれば、国債の信認に差し障り、金融政策にも影響が出かねない。

日銀の取り得る選択肢は何か。ひとつは次の景気後退での追加緩和に備え、物価が上昇する前に資産拡大ペースを緩やかにすることだ。日銀は金融緩和の軸を「量」から「金利」に変え、国債保有の増加ペースは鈍った。事実上の出口戦略といえるが、このペースが続くとは言い切れない。もう一つは追加緩和。だが、これまでの大規模緩和でも物価は思うように上がらなかった。緩和政策を採り続けるうち、一段と出口戦略が難しくなる可能性もある。

資産拡大と国債購入はイコールなんでしょうか。結果、緩和しかないのか、そのあたりが分かりません。


月末プレミアムフライデー 企業トップ、見直し論百出 横並び退勤に疑問の声

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大手製造業の懐疑論は根強いようだ。「造船のような製造業はチームワークで働くため、そぐわないと思う」。日本造船工業会の加藤会長はプレミアムフライデーをこう評した。

環境協会の角倉会長も現状に懐疑的だ。「月末、特に締めの金曜日はメーカーとして忙しく、実感は伴っていない」と言及した。「月末から月初に変更しても変わらないのでは」とも述べた。

日本貿易会の小林会長は、「月末の多忙な時期でよいのかという意見もある」と指摘。「企業として、従業員として、取得しやすい時期が一番よい」と述べた。

業界にもよるんでしょう。実験として次に繋げると考えれば、試した意味はあるんじゃないでしょうか。


財政健全化、見えぬ道筋 歳出の拡大止まらず

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5%から10%への消費増税による増収分は7.3兆円を次世代への借金の先送りの削減に使われることが決まっていた。今回、借金減額を減らし、教育に増税分の財源を充てることで、さらに歳出が増え、もともと20年度の達成が困難とされた黒字化目標は断念を余儀なくされる形だ。

12年の自民、民主、公明の税と社会保障の一体改革を巡る合意では消費税収は社会保障に充てることを決めていた。消費税収は社会保障財源というタガが緩むことで、収拾がつかなくなる恐れがある。

日本政府は過去に何度も黒字化目標を掲げ、先送りしてきた歴史がある。06年度に小泉政権は11年度に黒字化する目標を掲げたが、実現できなかった。高齢者の反発を恐れ社会保障費の抑制に踏み込めず、甘い経済成長率の見通しをたててきたためだ。

検討に入ったステータス。ウケの良い全世代型社会保障と財政健全化先送りをどう国民が捉えるか。


基礎的収支 さらに悪化も 増税使途見直し、「痛み」緩和を優先 首相、現役世代の不安配慮

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与野党で12年に合意した税と社会保障の一体改革では、消費税率引き上げ5%のうち、4%分を年金国庫負担や借金の減額、1%分を社会保障の充実に充てる計画だった。家計にとっては恩恵を感じにくい。8%への引き上げ時には消費の落ち込みが目立った。

税収の使い道を幼児教育の無償化などに広げるのは、家計への還元を増やして増税の痛みをやわらげる狙いだ。首相は現役世代が抱く教育や子育てを巡る不安要素を減らしていけば消費増にも波及するとみるが、実際にそうなるか不透明な面もあり「一種の賭け」(首相周辺)だ。

首相は財政健全化をないがしろにしているとの批判を避けるため、増税分の全額を教育財源などに充てることまではしない考えだ。ただ、借金減らしより歳出拡大を優先すると、PBが悪化する可能性が高い。消費税収は4経費に充てるとされているが、税収の不足分は19兆円を超す。高齢化に伴って医療や介護の給付費はますます膨らむ見通しで、ここに教育も加われば、借金頼みの財政運営に歯止めがかからなくなる。

選挙の争点となってくるので今一度理解しておきたいところです。池上解説をお願いします。


教育費軽減、対象校を選別 政府案、社会貢献など指標化 ばらまき批判かわす

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具体的な教育費の軽減策としては、返済不要の給付型奨学金を拡充したり授業料減免制度を広げたりといった案が検討課題だ。オーストラリアの高等教育拠出金制度をモデルに学費の出世払い方式を新たに導入することも選択肢になっている。

学生とその親の負担を国が公費で肩代わりすることになるため、政府は厳しい審査基準を設けて対象の大学などを選別する。例えば収支の状況や入学定員の充足率、ガバナンスの体制といった指標を多く作り、支援の是非を総合的に判断できるようにする。

支援対象を絞る背景には大学の過剰問題もある。定員充足率が8割未満の私立大学は全体の約2割にあたる117校もある。18歳人口は今後さらに減少し、2015年の120万人から40年には88万人まで減ると見込まれる。事実上、誰でも入学できる大学や学部も増えてきた。

大学の過剰問題もあるとのこと。大学の批判はあるでしょうが、こと教育ですし、厳しい審査基準は必要だと思います。


官と民、どちらが機関車か

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半ドンが全ドン、すなわち週休2日制に移行するのは民間の方が早かった。先駆けとなったのは松下電器である。松下幸之助氏が「日本の扉を開ける」と宣言し、欧米流の勤務体制を導入したのは1965年のことだ。

国家公務員は81年に4週5休、88年に4週6休になった。鈴木首相や中曽根首相が行政改革に取り組んでいた時期で、公務員は何かにつけて月給泥棒呼ばわりされていた。官はおそるおそる民の後ろをついていく感じだった。

政府は公務員の定年を原則60歳から65歳に引き上げる方針を明らかにした。厚生労働省の高年齢者雇用状況調査によると、すでに民間企業の14.9%が定年を65歳に引き上げたそうだ。そうした民間の動向を踏まえれば、拙速ではないというのが政府高官の説明だが、果たしてうのみにしてよいものかどうか。民間で65歳定年が増えだしたのは、少子高齢化に伴う労働力不足で、新入社員がなかなか入ってこないからだ。

土曜半休、土曜閉庁、その裏での官民攻防があったというのが興味深いです。定年延長も違った見方ができます。


加熱式たばこに増税論 煙は消えても税収は消さない 「普及前に先手」政府の思惑

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欧米は日本が禁じる電子たばこが普及しており、外資は加熱式の主戦場を日本とみる。ユーロモニターによると、日本国内の加熱式の小売販売額は16年で2219億円。5年後の21年には4倍超に膨らむという。国内の紙巻きたばこの市場規模は減少基調にあり、喫煙者の中で加熱式の比重は高まりそうだ。

財務省が気にかけるのはたばこ税収の動向。紙巻きにかかるたばこ税は1箱約240円の計算だ。対する加熱式は1箱34~192円。紙巻きから加熱式への切り替えが進めば、税収は減る可能性が高い。たばこの消費量も減る傾向にある。税収は2兆円程度で安定しているが、財務省は加熱式の増税に早めに手を打つ考えだ。

ある小売業者は「せっかく業界の自助努力で新市場を開拓したのに、これでは第三のビールと同じことになる」と憤る。ビール飲料では酒税法の制度の隙間を狙い、メーカーが税率の低い低価格品の開発を競った。消費者は歓迎したが、税務当局は細かな税率変更で税収を確保した。同じ事態が起きれば、加熱式は人気拡大の足がかりを失いかねない。

国にとってはたばこや酒は財政物資ということで、財政収入を増やす商品として位置づけられているとのこと。


社会保障改革、財源に苦慮 消費増税「予定通り」 使途見直しには慎重

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財源論を巡っては、一定の収入を得たら授業料を返す出世払い方式を含め、教育国債や、こども保険などの案がある。首相は「様々な形があるのだろうと思う。議論が今、自民党内で始まっている」と議論の活性化に期待感を示したが、行方は見通せない。

19年の消費税率10%への引き上げでは、増税分の使途の大半を国債償還など財政再建に回すことが決まっている。これを見直し、子ども・子育て関連施策の財源に充てるべきだとの議論もある。ただ首相は「財政健全化を通じて将来にも安心を持てるようにしたい」と語り、見直しに慎重な姿勢を示した。

医療や介護など社会保障給付費は伸び続けている。抑制策は喫緊の課題だ。医療では、後期高齢者の患者窓口負担の引き上げが課題となる。介護給付も膨張に歯止めがかからない。過剰な在宅サービスの抑制や利用者の自立支援を促し、長い目でみて給付費を抑える仕組みが必要だ。

社会保障費抑制を取り巻く課題が整理できました。半端ではなく、メリハリのある改革を望みます。