トランプ政策 議会の壁 看板のオバマケア代替案撤回 税制改革にも暗雲

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO14523620W7A320C1EA3000/

オバマケア代替法案の下院本会議での採決予定は、24日午後3時半。その直前、ライアン下院議長(共和党)がホワイトハウスに向かい「票数が足りない。このままでは否決される」とトランプ氏に告げた。政権が真っ先に取り組んだ目玉政策はあっさり瓦解した。

「これからすぐに税制改革に動く」。トランプ氏は法人税と個人所得税を引き下げる大型減税を急ぐと表明した。ただ、税制改革を議会で主導するライアン氏は「税制改革はこれで難しくなったが、不可能な道ではない」と腰の引けた言い回しに終始。

共和党指導部はオバマケアの見直しで社会保障分野の公的支出を圧縮し、その財源を減税に充てる構想を描いていた。代替法案の頓挫は、財源不足によって税制改革やインフラ投資の道を狭める。反トランプで勢いづく野党・民主党との超党派による協議も難しい。

一番EASYなはずのオバマケアで躓いたことで、早々にレームダック化の懸念が出ています。政策面でもオバマケア財源が消えると構想崩れます。


首相、森友問題に強気と焦り メール・手紙公開で応戦へ 追及長期化は誤算

http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS25H0K_V20C17A3EA2000/

首相側から攻勢に出る構えもある。首相は参院予算委で「出せるものはすべて出す」と強調し、昭恵氏と籠池氏の妻がやりとりしたメールを公開した。首相官邸はさらに、籠池氏の妻が首相夫人付政府職員に送った手紙を公開することを検討している。籠池氏は昭恵氏に国への働きかけを依頼し、夫人付職員が財務省に問い合わせて回答のファクスを送ってきたと主張した。

一方で懸念は残る。ここまで問題が長期化した背景には、首相の強気が裏目に出た面があるためだ。「あの発言がなければ、ここまで引きずることにならなかった」。首相周辺はこう悔やむ。問題発覚直後の衆院予算委員会。首相は強い口調でこう答弁した。「私や妻が関係していたとなれば、首相も国会議員も辞めると申し上げておきたい」

籠池氏の言動も読み誤った。当初、官邸は野党が求める籠池氏の国会招致には「何を言い出すかわからない」(政府高官)と否定的だった。だが、籠池氏が「昭恵氏から100万円の寄付を受け取った」と発言すると一転、証人喚問を認めた。偽証罪に問われる証人喚問で籠池氏は踏み込んだ発言はできない――。官邸側はこう踏んだ。だが、籠池氏は昭恵氏から100万円の寄付を二人きりの「密室」で受け取ったなどと明言し、事態は逆に混迷した。

首相も国会議員も辞める発言は確かに驚きました。「忖度」は流行語になっていますが、今回意味を知りました。


反保護主義 道険し 日独首脳会談 日欧EPAが試金石

http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS20H0A_Q7A320C1NN1000/

最大の課題は経済だ。トランプ政権は「米国第一」を掲げ、自由貿易体制を見直す姿勢をみせる。このまま米国が保護主義的な政策を進めていけばG7やG20が主導してきた自由貿易の枠組みは形骸化しかねない。こうした状況を踏まえ、会談で両首脳は保護主義の台頭への懸念を共有。

試金石の一つが日本と欧州連合のEPAだ。安倍首相は「日EUのEPA交渉妥結が世界に発する象徴的なメッセージになる」と訴えた。交渉は詰めの段階に入っているものの、農産物の関税などで溝が残る。

トランプ氏との距離感も異なる。先の米独首脳会談は難民・移民問題で対立。一方、安倍首相はトランプ氏とゴルフをするなど親密で橋渡しに意欲をみせるが、米欧の溝を浮き彫りにするリスクもある。

日EUのEPAが試金石の一つとのことですが、主要国での選挙もありますし、2017年中に合意できるでしょうか。


震災の式辞、原発語らず 浮かぶ安倍首相の本音

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO14256720Y7A310C1TCL000/

違和感を抱いたのは、当日に行われた政府主催の追悼式での安倍首相の式辞でした。私が「あれっ」と思ったのは、「原発」の言葉が一言もなかったことです。「福島においても」というのは、原発事故から避難した人たちのことなのに、なぜ「原発」と言わなかったのでしょうか。

それぞれの立場からのニュアンスの違いが出るのは当然のことですが、比較すると、秋篠宮さまのお言葉は実に具体的です。原発事故にも言及され、「避難を余儀なくされた」という表現で、周辺住民への思いが感じられます。

公式のあいさつや式辞では、何を言ったかも大切ですが、何を言わなかったのか、という点も重要です。その人の本音が浮かび上がるからです。今回は「原発事故」です。首相は、うっかり言い忘れたのでしょうか。だとすれば、その程度のものなのでしょう。それとも意図的に抜かしたのでしょうか。その場合は、原発への首相の姿勢が問われることになると思うのですが。

なるほど何を言わなかったかも重要、その人の本音が浮かび上がるからとのことで、新たな視点を得られました。


米、対北朝鮮「あらゆる選択肢」 圧力路線鮮明に

http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS16H7V_W7A310C1EA1000/

オバマ政権は北朝鮮による核放棄の取り組みを待つ「戦略的忍耐」の方針を掲げたが、北朝鮮に核・ミサイル開発の時間的猶予を与える結果に終わった。トランプ政権は北朝鮮にこれ以上の核開発や弾道ミサイルの発射を思いとどまらせるにはより強い圧力が不可欠との立場を取る。

米メディアによると、米政府内では北朝鮮への武力行使や金正恩体制の転換も選択肢に含めて政策見直しが進んでいる。武力行使では米本土を射程に収めるICBMの発射実験を北朝鮮が宣言した場合、関連する軍事施設を限定的に空爆する案などが浮上。

圧力強化には日米韓の擦り合わせが欠かせない。トランプ政権の出方をうかがうように北朝鮮は弾道ミサイル発射について「在日米軍が標的」と宣言し、揺さぶりをかけている。韓国では大統領選では革新系野党の優勢が鮮明で、次期政権は北朝鮮との対話路線を取る可能性が高い。トランプ政権の圧力路線と一線を画すことになれば、北朝鮮が日米韓の足並みの乱れをついてくる可能性がある。

20年前からの米国の対北朝鮮政策について理解できました。しかし空爆とはかなり穏やかならぬ雰囲気です。


米政権、露骨なメディア選別 日本なら報道機関戦うか

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO13975140S7A310C1TCL000/

2月24日には、ホワイトハウスの報道官による記者懇談からニューヨーク・タイムズやCNNなどが排除される一方、トランプ大統領に好意的な報道をしているFOXニュースやネットニュースなどの保守系メディアは出席が認められました。ホワイトハウスによる露骨なメディア選別です。これに対し、出席が認められたAP通信、タイム、USAトゥデーの記者は抗議し、取材への参加をボイコットしました。

ありえないでしょうが、政権側の記者会見から特定の報道機関が排除されるようなことがあったら、参加を認められた側の記者たちは、これに抗議して出席を拒否する気概があるのでしょうか。

かつて佐藤栄作首相が退任記者会見で「新聞記者の諸君とは話さないことにしているんだ」と発言すると、新聞記者たちは会見をボイコットしました。ところが2012年2月に政権与党だった民主党の前原政調会長が、自分について書かれた記事に抗議して産経新聞の記者だけ会見から排除したところ、抗議した他社の記者たちもいましたが、連帯してボイコットとはなりませんでした。

池上さんの日本メディアに対する警鐘のようなものだと捉えました。フェイク・ニュース攻撃に対するメディアの姿勢を注視していこうと思います。


首相「9年政権」への道 衆院解散が最大の関門

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO13685230U7A300C1EA2000/

一つは7月の都議選前の電撃解散だ。「都議選と衆院選のダブル選もあり得る」との観測も漏れる。都議選を絡ませる理由は「小池旋風」の回避にある。高い支持率を誇る小池百合子都知事は都議選で都議会自民党を敵対勢力に見立て、自らが事実上率いる地域政党で単独過半数の獲得を狙う。そのあおりで自民党の足腰が弱る前に衆院選をすませ国政上の打撃を少なくさせるとの見立てだ。

2つ目は今年秋から来年初めまで。通常国会の会期内に重要法案を成立させ、秋の臨時国会で政権の最重要課題である働き方改革の法整備ができれば解散しやすい環境は整う。党幹部は「働き方改革を大義に信を問えば大きく負けることはない」とみる。ただ日程は窮屈だ。今年後半からは黒田氏の続投を含む後任選びが本格化する。

もう一つは18年9月の党総裁選前後の衆院解散だ。総裁選前の勝利は総裁3選に弾みをつける。総裁選直後の解散をちらつかせて求心力を保つ案も考えられる。ただ、この場合は任期満了に限りなく近づくため「追い込まれ解散」になるとの懸念も自民党内にはある。

任期によりいつかは解散しないといけないので、選挙に勝って9年政権を実現するために衆院解散の時期が重要ということですね。


米アカデミー賞、大統領批判相次ぐ 「分断、戦争に偽りの正当性」「全ての移民のための賞」

http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM27H8D_X20C17A2EA2000/

外国語映画賞に輝いた作品「セールスマン」のイラン人のファルハディ監督はイスラム圏7カ国の市民らの入国を禁止したトランプ氏の大統領令に抗議して授賞式を欠席した。

メキシコ人俳優のガエル・ガルシア・ベルナルさんは長編アニメーション賞の候補者を読み上げる際、「メキシコ人として、ラテンアメリカ人として、人間として、私たちを分断する壁の建設に反対する」と表明。

授賞式の会場には、移民の支援などに取り組む人権団体、ACLUへの支持を意味する青いリボンを身につけたハリウッドスターの姿もみられた。アカデミー賞は昨年、主要部門の候補者が白人に偏り、主催団体が「人種差別」と批判された。

このような機会を利用して政治的発言をバンバンする点で日本とは大きく違うのだなと思います。


大統領巡る米の報道 権力恐れず、地道に取材

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO13404680X20C17A2TCL000/

大統領の罵倒にもかかわらず、メディアは一歩も退きません。さすがです。これぞ米国の報道の伝統だからです。というのも、最近、欧州への取材のために搭乗していた機中で、懐かしい映画を再び見たからです。「大統領の陰謀」です。1972年に起きた「ウォーターゲート事件」を取材した「ワシントン・ポスト」の2人の新聞記者の活躍ぶりを描きました。

なぜこの映画を思い出したのか。去年の大統領選挙中、ロシアが民主党全国委員会の幹部のメールを盗み取って「ウィキリークス」で暴露したこと、選挙中からトランプ陣営がロシアの情報機関幹部と連絡を取り合ってきたことなどをメディアが次々に暴いているからです。

これに対しトランプ大統領は「情報を漏らすヤツがいる」と激怒しています。トランプ陣営の手法に危機感を抱いたFBIあるいはCIAの職員がメディアにリークしているのでしょうか。これが、私にはまるで「ウォーターゲート事件」の再来に見えるのです。

「大統領の陰謀」観たことありますがなるほど、現政権と重ねて観るとまた面白そうです。


新補佐官マクマスター氏は「物言う軍人」 党主流派も評価

http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM21H7C_R20C17A2EA2000/

「物言う軍人」としても有名だ。著書で、ベトナム戦争中の米政府や統合参謀本部の指導力欠如を鋭く批判した。ゲリラやテロリストなど反乱勢力を鎮圧する作戦や行動の専門家で、2014年に米タイム誌の「最も影響力のある100人」に選ばれた。

トランプ氏と距離を置く共和党主流派の重鎮、マケイン上院軍事委員長はマクマスター氏の人事を「トランプ氏に大きな信用を与える」と評価した。マクマスター氏がロシアは脅威であり、米国の敵対国という安保に関する従来の見解を共有しているためだ。同じ軍人出身のマティス国防長官とも路線が重なる。一方、親ロシア派で前任のフリン氏とは大きく異なる。

フリン氏辞任から1週間。後任の調整に手間取っていた。安保政策の要である補佐官の空席が長引けば政権運営全体に支障が出る。ロシアとの関係改善を探るトランプ氏による対ロ強硬派のマクマスター氏の起用は、窮余の人事という面もある。

党主流派も評価というのは、親ロ路線への抑止力になるという意味でのようです。しかし、政権の軍人重用が鮮明。