安倍改造内閣 再浮上なるか 問われる「経済最優先」 改革、首相の指導力で

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO19704590V00C17A8EA1000/

人口減で労働供給の制約が強まる中、成長率底上げにはIoTやAIを活用した生産性の向上が不可欠。報酬引き上げで従業員に報いる企業に政府は税制などで支援する構えだ。

アベノミクスは金融緩和と財政出動に続く「第3の矢」として規制緩和を含む成長戦略をうたっていた。だが農業や医療で岩盤規制は残る。加計学園問題では国家戦略特区を認定するプロセスに疑惑が浮上したが、特例を認めて改革の突破口にしようという特区の発想は構造改革に必ず資する。既得権や省庁縦割りにメスを入れ、規制の岩盤をくりぬけるのはなんといっても首相の強力な指導力だ。

税収で政策経費を賄えるかを示す基礎的財政収支を20年度に黒字にする。そんな約束が絶望的になったのに、経済成長で自動的に上向く楽な目標に切り替えてやり過ごそうというムードが政府内に漂う。

アベノミクスは前進したが、目標は未達というステータス。賞味期限が近づいてきているので第三次での再浮上に期待です。


敵か友か 対立を超えて

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO19709230W7A800C1EA3000/

「敵はどこにいるか分からない。いないように見えて潜んでいる。敵にやられないためには徹底的に敵をたたきのめす」。安倍首相は周囲にこう漏らしたことがある。岸元首相も『岸信介証言録』で「対立する敵がいなければ駄目だ」と説いている。

警戒感の一端が出たのかもしれない。「こんな人たちに私たちは負けるわけにはいかない」。首相は街頭演説で、ヤジを飛ばす一部の聴衆に言い放った。「こんな人たち」という目に見える「敵」を明示したのはたしかだ。

友との関係では「友情を大事にしすぎる」との批判は消えない。失言した稲田元防衛相をかばい続けたことなどが背景だが、敵への厳しさが目立つあまり友を守るイメージが濃くなる面もある。

敵は徹底的にたたきのめし、友情を大事にする。個人的にはそれくらいの信念であって欲しいです。


「ポスト安倍」深謀遠慮 岸田氏、党要職に活路 野田聖・石破氏、政権内外から発信

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「次の人事では閣外に出る」。岸田氏は周囲にこう決意を語ってきた。政調会長は希望した党要職だ。首相は外相として手堅い岸田氏を代えるのには慎重だった。内閣支持率が急落するなか、岸田氏に政権運営で協力を得るには一定の配慮が必要と判断した。岸田氏は首相への「登竜門」といわれる党三役ポストは経験がなかった。「党の要職に就いて地力を蓄え、次の首相の座を狙う」。岸田氏周辺は今後のシナリオをこう描く。

首相と一定の距離を置く野田氏も総務相での入閣が内定した。首相は野田氏を取り込むことで、挙党態勢の構築を狙う。一方の野田氏も「表舞台」に復帰することで「ポスト安倍」をにらんだ時機をうかがう戦略とみられる。

昨年の内閣改造で閣僚を外れた石破氏は、今回も閣外で、次なる機会をうかがう。与党内野党として、政権批判の受け皿をつくりたい考えとみられる。首相は石破氏が率いる石破派からは衆院当選3回の若手、斎藤健氏を農相に抜てきした。「一本釣りの人事をして、石破氏の求心力を落とす考えだろう」。自民党関係者は、首相の思惑をこう分析する。

それぞれも思惑が交錯するので、人事はまさに政治という感じがします。閣内残留と閣外に出る意味がまだよく分かっていません。


ホワイトハウス機能不全 広報部長を任命10日で解任 政権の内輪もめ露呈

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ホワイトハウス職員を統括する首席補佐官は本来、大統領の日程を管理し、面会者の調整にあたる。強大な権限を持つため「影のナンバー2」とも呼ばれる。政権は「ケリー氏はホワイトハウスを運営するための全ての権限がある」(サンダース氏)と説明した。トランプ氏の娘イバンカさんとクシュナー上級顧問の夫妻もケリー氏への報告義務があるとした。

ホワイトハウスは娘夫婦ら大統領の親族、ペンス副大統領ら共和党主流派、バノン首席戦略官・上級顧問ら反エリート派の3つの派閥が権力闘争をしてきたとされる。政権内の力学はしばらく変わりそうにない。

その点で、トランプ氏にとって、どの派閥にも属さないケリー氏はホワイトハウスの立て直しを託すのに適任者だったともいえる。軍人出身で規律を重んじる性格もトランプ氏の好みだ。ケリー氏は首席補佐官を受ける条件に「全面的な権限の保証」を求めた。トランプ一家に起用された広報部長を解任し、就任初日にその力を誇示した。

内紛劇など、いずれ映画にでもなりそうです。親族、共和党主流派、反エリート派の3つの派閥があるとのこと。


法相・文科相交代へ あす内閣改造 野党の追及かわす

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3日の内閣改造で、先の国会で野党側から追及を受けた閣僚の多くが閣外に去る見通しになった。「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法の答弁に立った金田法相や、加計学園問題で内部文書の調査にあたった松野文部科学相らが交代の公算が大きい。

内閣支持率が急落する中、今回の改造は首相にとって「失敗できない人事」(閣僚の一人)。特に今回問題となった文科相や防衛相のポストには経験者や党内の重鎮が起用されるとの見方もある。

閣僚交代による刷新効果への期待がある半面、当事者だったり、調査を担ったりした閣僚が改造で閣外に去れば、問題の真相究明が遠のくとの指摘もある。

菅さん・麻生さんは変えられないでしょうから、後はやはり手堅くいくしかないだろうと思います。


「脱時間給」停滞を懸念 連合の容認撤回で 経済界、政権の本気度探る

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経済界は脱時間給の導入を成長に欠かせない改革とみる。優秀な人は自由に働き、しっかり成果を生む。企業はその成果にあう報酬を出す。

政府不信は根深い。昨秋始まった働き方改革実現会議も、経済界の思惑通り運ばなかったとの思いがある。検討が進むのは残業上限や同一労働同一賃金など労働者に優しい政策ばかり。経済界が求めた脱時間給などの議論は不完全燃焼に終わった。

経済界には連合への不信感もある。関係者によると、政労使で脱時間給の修正案づくりを始めたのは今年4月。連合は当初、脱時間給を適用する人に残業上限を設けるよう求めたという。時間に縛られない脱時間給の趣旨にあわないと経団連が反発。最終的に休暇日数の義務付けで歩み寄ったが、しこりを残した。

連合幹部は辞任すべきとの声も上がっています。経済界は政府にも連合にも不信感がある構図。


安倍政権、続く悪循環 加計・都議選・稲田氏… 改造と党人事、反転攻勢は未知数

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裏目に出たのは稲田氏の問題だけではない。加計学園問題を中心とする衆参予算委員会での閉会中審査も疑問点の解消には至らなかった。

首相が局面の転換を期待する内閣改造・党役員人事は二階幹事長のほか、菅官房長官や麻生副総理・財務相ら政権の主要メンバーは留任する見込み。「心機一転」の印象による支持率上昇に結びつくか予断を許さない。

これまでの解散戦略の起点は「弱い民進党」と、憲法改正だった。この2つの要因が「首相は来年後半の衆院解散を検討しているのではないか」との観測につながった。民進党の新体制発足は、解散戦略の一つの起点が崩れたことを意味する。与党内には、民進党や都民ファーストの会の国政進出の準備が整わないうちに選挙に打って出るべきだとの早期解散論が浮上する可能性もある。

田原さんとの冒険の話が意味深です。民進党の新体制発足で、解散戦略の起点が崩れたという点を理解しました。


民進、重い「3ない病」 けじめ・人材・政権構想 蓮舫代表が辞任表明 党消滅の瀬戸際に

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一つの病は民主党時代から続くけじめのなさだ。昨年の人事で幹事長に据えた野田氏。党運営を安定させる切り札と考えたが、起用には強い反発があり「首相を務めた人は議員辞職すべきだ」(中堅議員)との声さえあった。それでも親しい議員が少ない蓮舫氏は野田氏で押し切った。その他の執行部人事が蓮舫氏に近い議員で占められたことにも批判は多かった。

人材の層の薄さも目立つ。決定的に欠けているのは自民党の派閥の領袖のように党内をまとめたり、意見を調整したりする存在だ。自民党の下野時代には谷垣前幹事長が人柄も生かしながら政権復帰まで党内を分裂させずにまとめてきた。一方、民進党では調整型の人材が少ないためか反対派を説得する前に党内対立に走る場面が多かった。

安倍政権への対立軸となる政権構想も見えにくかった。蓮舫氏は「提案型の野党」を掲げたものの、アベノミクスや憲法改正へのスタンスは具体性に欠けた。政権構想が曖昧なまま、共産党との選挙協力に傾斜した結果、党内保守派の代表格だった長島元防衛副大臣は党を去った。

なるほど、自民には派閥があり、民進にはない。という構造的なことは、組織的に大きな違いだと思いました。


首相が擁護 傷広げる 稲田氏辞意、与党内に不満くすぶる

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稲田氏は都議選で自民党が惨敗した原因の一つに挙げられた。おりから内閣支持率は下落傾向が続き、7月に入って30%台まで落ちた。与党内からは「これでも自ら辞めようとしない稲田氏の神経を疑う」(公明党幹部)など自発的な辞任を求める声があがっていた。首相周辺によると、首相は8月の内閣改造で稲田氏を交代させることで、高まる批判も収まるとみていたようだ。

27日午後になって民進党の蓮舫代表が辞任するとのニュースが流れると官邸内の雰囲気が一変。首相周辺から「蓮舫氏が責任を取って辞めるのに、稲田氏を辞めさせずに残している姿は印象が悪い」との声が漏れ始め、稲田氏の辞任が不可避な情勢となった。

官邸側では稲田氏が近く開かれる日報問題をめぐる閉会中審査に出席し、傷口をさらに広げるよりは、その前に辞任することで「リスク管理できた」との声もある。もっとも稲田氏が出席しない閉会中審査による幕引きは、野党側から批判を招くのは必至だ。

蓮舫さんの辞任も引き金になったようですね。8月3日まであと一歩のところで、という問題でもないですかね。


連合、是々非々路線が頓挫 傘下労組の反発想定外 「脱時間給」一転反対、内閣支持率も影響

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脱時間給を盛った労基法改正案を「残業代ゼロ法案」と批判してきた連合だが、一転して修正案を出したのは「現行案を修正する方が労働者の利益になる」(連合幹部)との判断があった。残業時間の上限を新設する一方、脱時間給制度を含む改正案の早期成立を図る方針を示した。

官邸との調整が表面化すると、執行部の姿勢に対し、傘下の産業別労働組合や地方組織から「これまでの方針に反する」などと強い批判が続出した。組織の反発を受け、神津氏は微妙にスタンスを変え始めた。「制度導入については必要ないというのが一貫したスタンスだ」。

安倍政権の支持率が落ち込むさなかの政労使合意には、連合内からも「敵に塩を送るような行動は慎むべきだ」との批判が出ていた。これまで安倍1強が続いた政治状況で「是々非々」の姿勢で臨んできた連合が、岐路に立たされている。

政府と民進党との間、また参加の労働組合からの反発もあっての連合執行部の判断という構図が理解できました。