社会保障 負担じわり/子育て世帯は恩恵も 4月からこう変わる

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDC31H3E_R30C17A3EA3000/

公的年金の保険料は2004年から毎年引き上げることが決まっており、17年度がその最終年。国民年金は前年度より230円増えて月額1万6490円となる。9月には厚生年金の保険料も増える。支給額は昨年、物価が下がった影響を受け、国民、厚生両年金とも4月分から下がる。

医療では、後期高齢者医療制度で続いていた保険料軽減の特例を見直す。75歳になる前日まで配偶者や子の扶養家族だった元被扶養者や、一定の年収がある人の保険料が上がる。

雇用保険関連法が成立したのを受け、労使で折半する雇用保険料率は0.8%から0.6%に下がる。年収500万円のサラリーマンなら年5000円の負担が減る。低所得世帯の子育て支援策も拡充する。市町村民税が非課税となる世帯では、第2子の保育料が無償になる。

雇用保険料が下がるのは知りませんでした。なぜか調べてみると、剰余金が生じ、積立金もかなりあるからだそうです。


国民年金って誰が負担? 半分は税金から、保険料未納なら損

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO13628890T00C17A3PPD000/

現役世代の保険料を高齢者の年金に充てる賦課方式が日本の年金の基本です。しかし年金額すべてを保険料で賄うわけではありません。現在の年金制度の体系は1986年に始まり、当初から税金を投入しています(国庫負担)。

最初は基礎年金の3分の1で、04年に2分の1に引き上げられることになりました。12年には消費増税による税収を2分の1の維持に充てることになり、国庫負担2分の1は恒久化が決まりました。

厚生労働省は14年の財政検証に基づき、年金の世代間の給付と負担の差を試算しています。様々な経済状況下で各年齢の人が平均余命まで生きたと仮定し、満額払った保険料に対して受け取る年金の総額を出しました。「国民年金はすべての世代で保険料の払い損はないという結果でした。半分が税金で支払われているからです」とみずほ総合研究所の堀江上席主任研究員は指摘しています。

半分は税金で賄われており、保険料を支払っていないと、税金が払い損になるということを理解しました。


高齢者年金、生活苦しく 医療・介護の負担増で赤字拡大

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO13474240Y7A220C1PPD000/

総務省の家計調査(15年)で夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯をみると、1カ月の収入から支出を差し引いた収支は約6万2000円の赤字だった。年間では約75万円に達する。赤字幅は年々拡大し、5年前と比べると約25万円、10年前と比べると約32万円も増えた。

高齢世帯の収入の大半を占める公的年金は減少傾向が続く。厚生年金保険、国民年金の支給額は17年度も減る。「収入は減るが消費はすぐに減らせないという家計の硬直性がうかがえる」とFPの八ツ井氏は話す。高齢者の多くは貯蓄の取り崩しや支出切り詰めで対応せざるを得ないが「医療や介護費はなかなか削れないのが現状」(八ツ井氏)だ。

運用に資金を回すのが難しい高齢世帯は家計防衛の選択肢が少ない。ケアハウスへの入居や物価の安い地方都市への移住を勧める人もいるが、環境の変化には向き不向きもある。子どもたちに余裕があれば、高齢の親世帯の家計や貯蓄の管理にかかわるのも一案だ。無駄な出費の抑制に加えて、高齢者だけだと見逃すこともある国の給付金などのお金の手続きにも対応できるかもしれない。親の健康状態が分かれば、医療費の削減に役立つ可能性もある。

これを見ると医療・介護制度改革は単純でないなと思います。無駄をカットするきめ細かな改革が必要ですね。


ゆがむ分配 正すとき 「負担増・給付減」だけじゃない 問われる制度の求心力

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO13183640R20C17A2M10800/

「約120兆円の社会保障給付費全体から見れば小さな話」「制度の持続性に全く影響ない」取材班が医療費審査の地域間格差や高額所得者への年金支給の是非を尋ねた際に、厚生労働省の官僚や関係者から何度も聞いた言葉だ。確かに財源にすると数百億~数千億円規模と大きくはない。だからといって放っておいていい問題ではない。

2016年時点の給付費の総額は自己負担に相当する分を除いて118兆円。既にGDPの2割を超える。これが30年には高齢化の進展で約170兆円まで達する見通しだ。しかも日本の長期債務は既にGDPの2倍を超えており、膨張する社会保障費を支える余裕は全くない。

取材班が現場で目にしたのは必死のバランス調整を尻目に、「余計なもの」や「適切ではない人」にお金が回っているかもしれないという事実だ。税や保険料は本当に困っている人のもとに届けなければいけない。社会保障の費用が大きく膨張しすぎたため、関係者が数百億~数千億円レベルの非効率に鈍感になっている面が否めない。

制度の求心力。信頼が大事というのは確かに。生活保護の不正受給や社会福祉法人のむだ遣いなどが主要な分配のゆがみだと理解。


社会保障 踏み込み不足 17年度予算案、高齢者も負担増 年金、抜本策は遠く

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO11024790T21C16A2EA2000/

政府は財政再建に向けて、2016~18年度の3年間の社会保障費の伸びを1.5兆円に抑える目標を掲げている。来年度予算編成では今夏の概算要求段階で6400億円だった自然増を、1400億円圧縮する必要があった。これを医療で950億円、介護で450億円抑えて達成した。

高齢者の負担増に切り込んだことは、社会保障費の抑制に向けて評価できる。ただ患者負担の引き上げで国費を節約する対策が多く、医療や介護の保険給付範囲の見直しなど支出そのものを抑える視点は足りない。

待機児童対策や介護離職ゼロを進めるため、保育士と介護士の給料を上げる費用として新たに約1000億円を充てた。その財源は主に、国から雇用保険向けに繰り入れるお金を約1000億円減らして調達した。この国庫負担の引き下げは3年限定で、恒久財源とはいえない。

短期視点というのがよく分かりました。デフレ脱却を優先すべきで財政引き締めの段階ではないという意見も。


年金給付 抑制へ一歩 支給額は賃金連動 デフレ下では制約 制度安定へ課題山積

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO10675710V11C16A2EA2000/

改正法の柱は2つある。1つは賃金や物価の変動に合わせて年金の支給額を増やしたり減らしたりする「賃金・物価スライド」の見直しだ。2021年4月から、賃金の下落に合わせて支給額を減らす新しい仕組みに切り替える。現役世代が賃金の下落で保険料を負担する能力が落ちた場合、それに応じて高齢者の年金も減らして痛みを分かち合うようにする考え方だ。

もう一つの柱は、年金支給額の伸びを賃金や物価の上昇分より抑える「マクロ経済スライド」の見直しだ。今回の改正では、物価が下落している局面では年金支給額の抑制を凍結する代わりに、物価が上昇に転じたときには18年度から複数年分まとめて抑制できるようにする。

もっとも、物価が下がり続けている局面では発動できないことに変わりはない。物価の下落に歯止めがかからなければ、発動できなかった抑制分がたまる一方となる事態も考えられる。大和総研の鈴木準主席研究員は「経済情勢に関係なく、毎年給付額を少しずつ抑えられる仕組みが望ましい」と指摘する。

この日本の社会構造で年金が上昇するのがおかしいと思うので、痛み分けという最低ラインをクリアしたと捉えました。


社会保険の適用拡大 流通、パート確保策急ぐ 要件下げ、年収106万円以上 保険料負担で時短も

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDZ30HWS_Q6A930C1EA1000/

労働時間を減らすパートが増えれば、勤務シフトの見直しに加え、企業は新たなパートの雇用も必要になる。約1万人の女性パートを抱えるヤマト運輸は営業所ごとにシフトの見直しを進めるとともにパートの採用人数の拡大にも取り組む考えだ。

今回の社会保険の適用拡大は慢性的な人手不足が続く流通サービス業のパートの争奪戦に拍車をかけている。リクルートジョブズがまとめた三大都市圏の8月のパート・アルバイト募集時平均時給は前年同月を2.0%上回る988円。主婦のパートが多い「販売・サービス系」が2.1%上昇するなど労働時間の短縮を見越した人材確保の動きは時給相場からも浮かび上がる。

企業にとっても負担の大きい社会保険の適用拡大をパートにより長く働いてもらうためのきっかけにしようという取り組みも目立つ。吉野家は制度変更の概要を説明する冊子をパートに配布。出産手当金の支給など社会保険に加入するメリットを訴えている。

パートを増やすか、より長く働いてもらえるようにするか、企業によって対応が分かれるようです。


社会保障 先行きに不安 消費増税再延期 国家百年の計が必要

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO03099840R00C16A6M10800/

欧州では税率20%が一般的だ。戦後の高度成長が一服し、高齢化に対応した社会づくりが議論された1970年代から、欧州は先行して消費税の導入を進めた歴史がある。日本では78年に導入議論が始まったものの、国民の反発が根強く、10年の年月をかけてようやく導入にこぎ着けた。

国民所得に占める税と社会保障の負担の割合を示す国民負担率は日本が41.6%で、英国は46.5%だ。消費税が占める割合は日本が7.2%で、英国は14.8%に達する。世界的にみると、日本人の消費税の負担割合は低い。

消費税は企業や個人の経済活動に中立的な特徴がある。国の財政をまかなう財源を確保しつつ、経済成長を阻害しない税制にするためにも消費税率の引き上げは避けられない。消費税の位置づけを政局から切り離し、「国家百年の計」で政策的に議論する知恵がもう一度、求められている。

結果的に税制が政局に使われている側面があることを理解しました。日本の一人ひとりが自分の頭で考えるテーマだと思います。


主婦、有利な働き方吟味 税・保険料で手取りに差

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO02421930X10C16A5PPD000/

フリーで働くか企業で働くかによって妻にかかる税金の負担が違うし、夫が受けている控除も影響を受ける。「世帯の年収が同じでも、主婦の働き方次第で全体の手取りが変わることがある」と社会保険労務士の井戸氏は話す。

世帯の手取りからみれば(1)が最も有利にみえる。しかし(2)は同じ条件で20年間厚生年金に加入すると、将来受け取る年金が年約12万円増える。手取り減は年14万円だが、実際は昇給もあり得るので年金は増える可能性がある。「目先の保険料だけでなく、年金や健保に加入して働けば将来の年金が増えたり、万が一の際に備えたりできることを踏まえて考えよう」と井戸氏は助言する。

フリーで働くと世帯全体の手取りが3パターンの中で最も低くなり、将来の妻の年金増もない。しかしフリーが必ずしも不利とは限らない。森脇さん(33)。出産などを機に会社を辞め、フリーデザイナーになった。会社員に比べ子どもとの時間が多く持てるし、将来を見据えたキャリアアップもしやすいと考えたからだ。

結局メリット・デメリットがあるので、どんな生き方をしたいかを決めるということが先決だと思います。


財政政策 G7を主導 首相、増税先送り 社会保障・財政再建に説明責任 参院選でアベノミクス失敗批判も

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS13H61_T10C16A5PP8000/

消費増税の再延期は景気浮揚に向けて日本が実行できる財政政策の切り札だ。首相はG7での議論を踏まえて増税延期を正式に表明する方針だ。「政策協調を求めるサミット議長の日本が景気のアクセルとブレーキを同時にふむことがないと内外に強くアピールする」(首相周辺)ことを狙う。

実際の増税延期までには詰めるべき課題は多い。政府は財政健全化計画で2017年4月の消費増税と20年度のプライマリーバランスの黒字化目標を明記している。増税を延期しても目標を堅持できるのかどうかなどを巡り、説明を求められるからだ。

民進党は軽減税率を前提とした消費増税には反対の立場だが、消費増税を延期すれば首相の公約違反であり「首相は退陣すべきだ」と主張。参院選ではアベノミクスの失敗を追及するのは必至だ。

増税延期が財政政策での切り札とのこと。この判断が凶と出るか吉と出るか、参院選で何かしら見えて来そうです。