「人生100年時代」事業シフト探る 保険、長寿リスク想定 大学、学び直しに的

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO22256720T11C17A0EA1000/

100歳まで生きることも決して珍しくない。統計を取り始めた1963年はわずか153人だったが、17年は約6万8000人。国立社会保障・人口問題研究所の推計では50年には50万人を超える。超長寿社会の到来は様々な新しいニーズを生み出しつつある。

早稲田大学は日本橋のキャンパスで「WASEDA NEO」という会員制ラウンジを開設した。最先端のビジネス動向を学び、他分野のリーダーと交流できる拠点だ。

超長寿への対応は官でも進む。神奈川県はセミナーやシンポジウムを開催し、中高年の起業などを後押ししている。「若い世代が生き方について考えるきっかけになれば」(神奈川県)。政府も首相が議長を務める「人生100年時代構想会議」を発足させた。

地元自治体でも人生100年時代の新戦略「福岡100」というのがありました。具体的には、ユマニチュード、オンライン診療、ヘルス・ラボのアクションとのこと。


大学生が「子ども食堂」 学び生かし食事や居場所提供 大妻女子大、食材費を補助金で 大手前大、キャンパスで開催

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO18952740Y7A710C1TCN000/

東京都練馬区の民家。大妻女子大学家政学部児童学科の加藤准教授(児童学)の実家で、月に1度、教え子と共に「大泉子ども食堂」を開催している。地域連携事業として大学から材料費など20万円の補助が出ており、課外のワークショップとして学生は自由に参加できる。

大手前大学は伊丹市のいたみ稲野キャンパスで「大手前子ども食堂」を不定期に開いている。初開催した時は総合文化学部や健康栄養学部の学生約30人が参加。午前10時から夕方まで、児童や保護者約40人とキャンパス内で過ごした。

経験の幅が広がるのは子どもだけではない。大妻女子大の田中教授は「今の学生は他世代との接触が少ない。食堂では子ども、保護者、地域のボランティアのお年寄りと触れあえる」と指摘する。

ニーズがマッチしているので良い試みだと思います。それだけ子ども食堂も一般化してきたということでもあります。


発見・交流 図書館で 変わる役割、学生も一役 お茶の水大、文献探し入試論文 同志社大、日本語禁止エリア

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「図書館の文献を自由に参照し、6時間で小論文を書き上げてください」。お茶の水女子大学は、AO入試の2次試験を図書館で実施した。試験立案に携わった安成英樹教授は「文献にあたり、論理を組み立てる素養がある学生を採りたかった」と話す。じっくり文献を読むには「知の宝庫である図書館が適切だった」。

留学生と日本人学生との交流の場に図書館が一役買っているのは同志社大学だ。今出川キャンパスにある「良心館ラーニング・コモンズ」には日本語禁止エリアがある。留学生は使い慣れた母語でリラックスして対話でき、日本人学生は語学を実践で学べる。

なぜ大学の図書館が変わろうとしているのか。リクルート進学総研の小林所長は「各大学に共通するのは学生の居場所をつくらなければならないという問題意識だ」と指摘する。描いていた大学生活と現実のミスマッチや友人ができないといった悩みを抱える学生は多く、中には退学する例もある。学問に関心を向けさせる工夫や交流の場の整備といった取り組みで「進化する図書館が悩む学生のよりどころになり得る」(小林氏)という。

どれもユニークな取り組みだと思います。積極的な入試制度としての図書館の活用であったり、学生の居場所を確保する目的だったり。


低迷日本 3つの突破口 大手の人材/シニア/大学

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旧三洋電機出身の亀井氏(52)が家電ベンチャーのシリウスを起業したのは約8年前。「ユニークなものづくりに挑みたい」という思いだった。定年退職後に起業を志す人も増えてきた。分厚いシニア層は日本のもう一つの強み。SEtechの関根社長(65)は東芝で35年手掛けた画像センサーの技術を生かすため、2年前に会社を作った。

最後の突破口が大学。日本でも約2千社の大学発ベンチャーが生まれたが、先端技術の事業化に巨額の資金が必要で成長軌道に乗れたのはごく一部。有望技術に惜しみなく資金を投じる米国とは環境が違っていた。状況が変わったのは14年ごろ。東京大学などがVCを相次ぎ設立した。

起業のしやすさランキングで日本は89位。16位の英国や51位の米国に差をつけられている。起業に必要な手続きが煩雑で時間もかかり、起業のコストは米国の約7倍だ。日本は起業に無関心な人の割合が約8割に上る。米国や欧州は2~3割で、半数以上は起業に関心を持つ。

起業コストが米国の7倍なんですが、賃料や通信費などの固定費はそこまで違わないでしょうから手続きコストでしょうか。


講義は自宅 & 議論は教室 事前に収録し配信、主体的な学び定着

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静岡大学は日本マイクロソフトと組み、動画配信などネット関連技術で学生が効果的に学べるようにした。クラウドサーバーに教職員が作った動画を置き、学生は教職員からもらったコードを入力すれば好きな時に視聴できる。科目によってはペッパーが講義する。英語や中国語の発音がきれいだ、と学生の評判もいい。

反転授業の先行組は山梨大学だ。山梨大学が実施した学生の意識調査によれば、反転授業を導入した科目では1時間以上の予習をした学生の比率が8~9割を占めた。未導入の科目は2~4割と対照的に低く、効果が出始めている。

小樽商科大学ではアクティブラーニング教室を整備した。室内には大型スクリーンを設置し、教員と学生の双方向のやり取りができるようにした。大津准教授は「大人数の講義が効率的に進められる」と強調している。

反転授業がこれからスタンダードになるでしょうね。教育の最適化、学習の効率化という点でも。


無意識データ化でヒット商品 中央大学教授 檀一平太氏

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消費者がどんな商品やサービスを選ぶかは、潜在意識による部分が多い。心の奥底の「何か」をつかむことが大切だ。その手段としてサイコメトリクスがある。目的に応じて巧妙に組み合わせた質問群を使い、ネット調査で得られた数百人の消費者の回答を統計処理して心理特性を測る。

研究は実際に役立てることが大切なので、複数の企業と組んでいる。ニチレイと進めた冷凍食品の共同研究では、「健康によい」「気分を盛り上げる」という要素を重視する人は、夕食において理想と現実のギャップが大きいと感じている傾向があった。そこで、夕食の魚料理などにかけるのに向いた彩り鮮やかな野菜ソースを商品化した。

サイゼリヤとは店舗改装やメニューの開発を手掛けている。店舗は設計事務所の提案にただ従うのではなく、サイコメトリクスによるデータ分析から、狙い通りの効果が得られるか見極めたうえで改装を決めた。

サイコメトリクス興味深いです。この分野への投資もAI等と同様に進んでいくんではないでしょうか。


大学ネット授業 日本人少なく 明治大学学長特任補佐 福原美三氏

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ムークは米国で2012年に始まり、受講者は世界で5千万人を超えた。米スタンフォード大教員が設立した「コーセラ」が最大手で、英語で配信して世界から2500万人の受講者を集めている。最近は修了証を単位として認める大学が増えていることも人気の理由だ。

コーセラ受講者の国別ランキングをみると興味深い。米国が当然首位だが、2位中国、3位インド、4位ブラジルと続き、ロシアが9位だ。これらは「BRICs」と呼ばれ、経済成長が著しい国だが、最先端の科学技術などを学びたいという若者の意欲の高さを映している。

残念ながら日本は圏外だ。最近の日本の学生は英語力が向上し、人口比でみても上位に入って当然だと考えていたのに、予想を裏切られた。若者が海外留学を希望しないなど「内向き志向」が指摘されて久しいが、ムークの受講者をみても一端を垣間見られる。

最近またMOOCに興味を持っています。やはりコーセラ等で学びたいですが、まずはJMOOCからでもよいかと。


「おもてなし」を科学する 京大、サービス業のMBA新設 米コーネル大と提携 最新のホテル経営吸収

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新設するコースはホテルだけでなく飲食店、医療・健康関連施設、小売業など幅広い業種に対応する。「インテグレイティド・ホスピタリティ」と銘打ち、狭義の観光産業だけでなくサービス業経営全般の底上げに主眼を置いているためだ。

京大がMBA新設に乗り出す背景にはサービス業の生産性向上という課題がある。新設するMBAでは日本の「おもてなし」のように経験や勘に基づくサービス手法を統計やデータで科学的に数値化し、リピート率を上げる仕組みを考察。AIの一部活用で生産性を上げる研究のほか、客に見立てた実験者の脳にセンサーを取り付けてホテルの部屋の快適度を数値で測定するといった最新のITも取り入れるという。

香川大学は、経済学部に「観光地域デザイン(仮称)」を設ける人口減が進む四国では観光振興による交流人口の拡大が地方創生策として重要性を増す。地元経済界からも観光分野のけん引役を育てる教育を求める声が強く、「地域ニーズに合った人材を養成する」(長尾学長)姿勢を鮮明にする。

京大は先進的なイメージです。サービス業の生産性向上という課題が背景にあるとのこと。


オンライン講座一流の証し 世界の有力大積極発信 宮川繁マサチューセッツ工科大教授兼東京大特任教授

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO14521120W7A320C1CK8000/

世界のエリート大学の動向をみると、研究と教育が土台であることに変わりはないが、新たな動きがある。これまでに培った高度な教育コンテンツを社会へ積極的に発信する活動である。背景には、インターネットが普及した現代社会において大学は、グローバルな知識社会の中核を担うべき組織として自らが育んできた教育コンテンツを自分の学生に発信するだけでなく、世界中の人々の教育水準向上のために提供すべきだという使命感がある。

当初MOOCは、教育コンテンツを学外に提供する試みとして始まったが、最近はそのデジタル・コンテンツを改めて学内の授業に導入し、教育の改善を図っている。学生はビデオ授業で予習が可能になるので、授業は活発なディスカッションを中心にすえたアクティブ・ラーニングがメーンとなる。

日本に目を転じると、東京大、京都大は14年ごろからMOOCをスタートさせたが、他のアジアの大学、例えば北京大、清華大、香港工科大などに比べるとまだまだ数が少ない。今後も世界のエリート大学として認められるためには、オンラインで英語のコースを数多く提供し、そこで作製したデジタル・コンテンツを学内教育の改善に当てはめる努力が必要だ。

改めてMOOCの素晴らしさを感じました。日本は東大にしてもかなり遅れていることも分かりました。


東ロボくん、東大合格届かず AI、応用力に課題 多様な作業、人間が手本

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ベネッセコーポレーションが実施した16年度のセンター試験模試では合計で525点(平均は454.8点)を獲得、偏差値は57.1となった。この成績は、難関私立大学のいくつかの学部・学科で合格可能性80%以上のA判定になる。しかし、偏差値80前後が合格の目安になる東大の壁はなお高い。

文と文のつながりの理解が必要な複数文問題は振るわなかった。人間は過去の経験や実生活で得た常識をもとに会話の状況を想像し、正解を導き出せるが、こうした経験のないAIにはできない。会話文の例が示すようにAIは文脈の理解が苦手だ。つまり読解力に課題がある。

囲碁を打つ、車を運転する、適切な治療法を見つける。特定の用途で強みを発揮する現在のAIは「特化型AI」と呼ばれる。これに対し、汎用AIはより多様な作業をこなす。お手本は人間の脳だ。人間は知識を柔軟に活用して初めて見る問題にも対処できる。単純に言えば、応用力がある。これを可能にしようとするのが汎用AIだ。

昨年より偏差値が落ちているのが痛ましく感じますが、難関私立大学でもA判定になるというだけで凄みがありあます。