保育を福祉からサービスへ

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO98524530W6A310C1EN2000/

待機児童の解消という政策目標自体が間違っている。待機児童とは、認可保育所に入所を希望する子どもの数で、保育所が増えれば諦めていた人が登録する「逃げ水」に等しい。全国で2万~3万人程度の待機児童なら対症療法で済む。しかし、5歳以下の630万人を潜在的な保育需要と見なせば、制度の抜本的な改革が不可欠となる。

保育所が需要に見合った数に増えないのは、公立や社会福祉法人主体の児童福祉の枠組みのままだからだ。限られた数の低所得家庭にコストを度外視した料金でサービスを提供する仕組みでは需要超過になるのは当然だ。一般の共働き世帯には、コストに見合ったサービスの対価を支払ってもらう必要がある。

保育所を政府が責任を持って提供する福祉と考えるから財源問題が深刻になる。しかし、これを潜在需要の大きな市場と考えれば、企業にとってはビジネスチャンスだ。子どもの数は減っても1人当たりの支出は増えている。企業が創意と工夫で多様な保育サービスを生み出し、消費者保護の観点から政府が監視するという分担であるべきだ。

保育をサービスと捉えるのは一面的な観方なので異論ありますが、新しい視点でした。


大型団地を福祉拠点に 住宅10年計画で国交省 高齢化、地域と連携

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS18H4E_Y6A110C1EE8000/

URが大都市圏に持つ約200団地について、25年までに150団地程度を地域の医療福祉拠点にする。在宅訪問型の医療や介護サービスを受けやすいように関連施設をUR団地内に誘致したり、既存施設と連携し、高齢者が自立して生活できる環境をつくる。

国交省などが管轄する「サービス付き高齢者向け住宅」(サ高住)のうち、デイサービス施設などの高齢者生活支援施設を併設した住宅の割合を、25年に9割(14年で77%)にする目標も設ける。

老朽マンション対策では、マンション建て替え件数を増やす計画だ。老朽化した中古住宅・マンションの修繕などを進めるには、中古市場を活性化して別の買い手に移して行く必要がある。高齢化で増え続ける空き家の対策も推進する。

UR、高齢化、医療福祉、空き家、中古・リフォーム市場を取り巻く制度など大きく変わっていくのでフォローしておきたいです。


介護福祉士の賃金上げ ベネッセ、手当5倍/ニチイ学館、パートにも 中重度者に受け入れ対応

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO87792490W5A600C1TJC000/

介護大手各社が専門性の高い介護職員を確保するために実質的な賃上げに乗り出す。最大手のニチイ学館は6月から専門資格を持つパート・アルバイトに手当を初めて支給する。ベネッセグループは資格手当を5倍に引き上げ、有資格者の人数を2倍に増やす。国の政策変更で認知症や要介護度の高い高齢者の受け入れを増やすことが経営上の課題になっており、対応できる人材を賃上げで囲い込む。

介護各社は高齢者向けサービスの大半の対価を介護保険制度による介護報酬から得ている。国は社会保障費の膨張を抑えるため、4月に介護報酬を平均で2.27%引き下げたが、認知症や要介護度3~5の中重度の高齢者を多く受け入れる能力を持つ事業所に対しては、目減り分を取り戻せる仕組みを拡充した。

要介護度の低い高齢者を対象としたサービスを主に提供する事業者は、減額された介護報酬を取り戻せないため、業態転換など厳しい選択を迫られている。

介護報酬の引き下げに対応する動き。賃上げできる大手はよいですが、小規模事業者は廃業も進みそうです。


介護費 「賃上げ」除き抑制 厚労省が3年ぶり改定、特養報酬下げ 増税延期響く

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS26H3H_W4A121C1EA2000/

第1の柱は介護職員の賃上げに充てる費用を増額することだ。介護は人材難が続いており、団塊の世代が75歳以上になる25年時点で100万人の人手が不足するとされる。介護職員の平均賃金は月額約24万円と、全産業の約32万円に比べ低く、なかなか人手が集まらない。

介護職員の賃上げの原資はまず事業者に支給する。厚労省は事業者が適切に職員に配分するように制度を改め、非正規社員を正規社員にしたり、出産・子育てを支援したりといった処遇改善に取り組む事業者に限って「処遇改善加算」を増額する。当初は消費税の再増税で財源を確保し、介護職員の賃金を最大で月平均1万円程度上げる考えだったが、増税延期で賃上げ幅は縮まる可能性がある。

第2の柱は賃上げ以外の費用は極力抑制することだ。介護費の総額は14年度には10兆円に膨らみ、25年度には21兆円に増える見通しだ。65歳以上の高齢者が負担する保険料(全国平均)は現在の月4972円から25年度には8200円程度に上がるとされ、財政や家計を圧迫する費用増に歯止めをかける必要がある。

特養が8.7%、デイサービスが10.6%という利益率は高いのでしょうか。いずれにしても社会福祉法人の剰余金をうまく分配する構造改革が必要だと思います。


今は昔、高負担スウェーデン 「成長あっての財政」根づく

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO79203870R01C14A1TCR000/

日本からみるとスウェーデンは高負担国の代表だ。たしかに消費税にあたる付加価値税の税率は本則25%。高いのは間接税だけではない。湯元健治・日本総合研究所副理事長によると、所得税と住民税を合わせた所得課税の最高税率は56.6%。控除は基礎控除だけ。年金、失業給付、育児休業給付は課税対象だ。じつに国民の96%が税負担をしている(『北欧モデル』から)。

スウェーデンは潜在負担率と裸の負担率が同じことにも驚かされる。財政赤字ゼロである。いまを生きる世代が消費する医療・教育サービスの元手は、いまを生きる世代の負担で完結させる。バブル経済崩壊後の四半世紀、日本人が怠ってきた財政規律の徹底が根づいている。

この8年間、中道右派の連立政権を担ってきたラインフェルト前首相の成長戦略を見逃すことはできない。減税である。勤め人への減税を何度もした。法人税は課税対象を広げて税率を下げた。他国はぜいたく消費とみなして高い税率をかけている外食サービスの付加価値税は、12%に軽くした。レストランで働く若者を増やして若年失業の増大を食い止めようという発想だ。先週、ロベーン新政権が組み直した15年予算案をみると、批判していたレストランへの軽減税率は維持するようだ。「成長あってこその財政と社会保障」。この普遍の理念にも、合意が醸成されてきた。

財政赤字国とは違う視点なんでしょうね。見習うべきところが多々あるように思えます。


保育士確保へ待遇改善 福岡市、ボーナス10万円 横浜市は無償で住居用意

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認可保育所に入れない待機児童をゼロにするため、自治体が保育士の待遇を改善して人材確保を急いでいる。名古屋市や福岡市などはボーナスや給与を引き上げ、横浜市などは住居を用意するなど福利厚生を高める。

政府は2017年度までに待機児童をゼロにする目標を掲げるが、改善ペースは鈍い。保育士は40万人いるが、待機児童をゼロにするにはさらに約7万4千人が必要とされる。同じように人手不足の産業界と人材の奪い合いとなっており、待遇改善が欠かせない。

背景には保育士の給与水準の低さがある。保育士の平均給与は月21万3200円と全業種平均より約10万円低い。仕事を探している1人に対して何件の求人があるかを示す有効求人倍率は、13年度時点で平均1.21倍と5年間で0.51ポイント上昇した。全業種と比べても0.24ポイント高く、人手の確保の難しさを示している。

介護士もそうですが、賃金や環境など改善が進んで欲しいところです。


社会福祉法人は余った資金で地域貢献を 厚労省が義務付けへ 内部留保批判で

http://www.nikkei.com/article/DGKDZO72766000V10C14A6NN1000/

全国に2万弱あり介護施設などを運営する社会福祉法人に厚生労働省は地域での社会貢献活動を義務付ける方針を固めた。施設職員や内部の余剰資金を活用し無償・低額で生活困窮者支援などを手掛けてもらう。

社会福祉法人は2兆円の内部留保を抱えるなど利益体質に批判があり、運営の見直しを求める。

社会福祉法人は行政からの助成や税免除などの優遇を受ける代わりに地域の福祉を担うが、利益が出やすい高齢者向けの施設運営などに注力する法人も多い。介護や保育に参入した企業からは「競争条件が不公平だ」との批判が強い。

そうなんだー2兆円も内部留保あるんだ。構造問題が表面化したってことかな。最近はNPO形態での社会福祉サービスが多いし、今後もその傾向がありそう。


休眠預金、社会福祉事業の財源に 官の仕事、民が効率化

http://www.nikkei.com/article/DGKDASDF2900K_Z20C14A5NN1000/

「休眠預金」を民間団体が手掛ける社会福祉事業の財源として使えないか、という検討が進んでいる。

休眠預金は毎年全国で800億円以上発生しているとみられる。

「そもそも民間のお金だから民間による社会的事業に使う」という案が議論されている。

毎年800億というのが驚き。こういう財源の活用を国に提案できるように実力をつけていく必要があるね。