広告動画は物語 新たな表現競う ネット上で拡散期待/映画祭にも作品部門

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO14449440U7A320C1BC8000/

早稲田アカデミーが2015年からネットで流す90秒の動画「へんな生き物」。制作した映像会社ロボットのチーフプロデューサー、上野氏。評価が高まった背景に、上野氏は時代の変化をみる。「一昔前のネットの広告動画はテレビCMで伝えきれない商品などの情報を説明するものだった。だが10年代に入って多くの人がSNSを使うようになると、シェアしてもらうことが重要になってきた」。

いち早く取り組んだのがネスレ日本だ。13年から数分程度の独自ドラマを配信する特設サイト「ネスレシアター」を開設。作り手への要望は物語がポジティブに転じる場面で商品を小道具として登場させることだけ。デジタルマーケティング部部長の出牛氏は「制作の自由度は高い」と話す。その理由として挙げるのが、テレビとは異なるネットの視聴者の姿勢だ。「ネットの情報は自ら取りに行く。質の高いものでなければ選ばれない。製品を宣伝してはいないが、物語を通じてよいイメージを持ってもらえればよい」

アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア」のチーフ・プロデューサー、諏訪氏は「この2、3年で企業が短編映画のような良質な動画をつくる例が増えてきた」と語る。評価の機運を盛り上げようと、動画を「ブランデッドムービー」と名付け、優れた作品に賞を贈る部門を同映画祭に新設した。同映画祭で映像の優秀な作り手が多く生まれたが、諏訪氏が感じるのは活躍の場の少なさだ。映画やテレビドラマを撮れる人は限られ、15秒程度のCMは創造性を発揮しにくい。「ブランデッドムービー」は創作性を発揮できて収入が得られ、作品が評価される機会にもなるとして「映像クリエーターを育てることにつながる」と期待する。

興味深い記事でした。シェア社会を土台として視聴者が求めるもの、広告に求められるものが変わってきたということですね。