がんサバイバー起業する 新たな生きる道を模索

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO08258160S6A011C1TZD000/

西部さん(39)と黒田さん(38)は、がんや不妊の人の課題解決を支援する会社「ライフサカス」を立ち上げた。2人の起業のきっかけは、がんだった。西部さんは乳がんとの診断を受け、3度の手術をした。その時、自分が妊娠できる可能性が極めて低いことを知った。不妊治療の情報は多いが「いくらお金をかけて、どこまで頑張ればいいのか」はわからなかった。「ここで命を使い果たすわけにはいかない」と思うようになった。白血病を患い同じ問題意識を持っていた黒田さんとその頃出会い、起業を決めた。

坂本さん(50)は、医療機関に15年勤めたが、体調を崩して辞めた。治療後、再就職のため50社以上受けたが落ち続けた。やっと受かった会社では睡眠が3時間も取れない長時間労働を強いられた。再び転職したが今度は上咽頭がんが見つかり、入院中に退職せざるを得ない状況に追い込まれた。再発のリスクもあり、就職先を見つけられなかった。「それなら健康に関わる仕事を」と考え、整体師の資格を取り治療院を開業した。「簡単にはうまくいかない。起業は最終手段と思った方がいい」という。

静岡県立静岡がんセンターによると雇われて働く人の約3割が、がんと診断された後に依願退職したり退職に追い込まれたりしている。がん経験者を支援するキャンサー・ソリューションズの桜井社長は「仕事をして社会とつながる価値は大きい」と話す。会社を辞めても自ら新たな道を創れる。一方で仕事を続けたくても続けにくい環境がある。がんサバイバーが起業する姿は、がんと就労を巡る光と影を映している。

5年生存率が高まり、がんになったら終わりという時代ではなくなった今、がんと就労は社会で考えないといけませんね。