土地本位制の終わり 西武・ダイエーの挫折(2004年) 成長の循環 地価下落で崩壊

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO88037940S5A610C1TZG000/

ダイエー創業者、中内功は著書「わが安売り哲学」でこう書いている。「土地の利用は無から有を生じさせる力を持つ。そして自らの力で地価を高めることができる。(中略)その十倍の借り入れを可能にする」。当時は創業から12年。錬金術としての土地本位制の本質を見事に言い当てている。西武はどうだったか。戦前から山林、原野などを格安で購入。別荘地、観光地の開発を手がけ、戦後は都心にある旧宮家などの土地を相次ぎ取得して多くのホテルを建てた。創業者で衆議院議長も務めた堤康次郎の政治力がいかされたのは言うまでもない。東京電力福島第1原子力発電所の用地も西武鉄道の親会社だったコクドのものだった。

銀行は土地を持つ企業にかしずいた。その代表格が西武とダイエーだった。いま思えば土地に頼った甘く無謀な戦略に映るが、両社には共通する「大義」があった。康次郎の伝記編者で明治大学名誉教授、由井常彦は「ともに中産階級、大衆を育てることを目指した」とみる。皮肉なことに高度成長、バブルを経て庶民が豊かさを手にした瞬間に両社の成長が止まる。戦後、ほぼ一貫して上昇していた地価が下落を始めたのはなぜか。日本不動産研究所の研究部長、山本博英は「バブル崩壊に加え、人口減と製造業の国内空洞化にある」と指摘する。土地に対するニーズが社会全体で弱まり、土地神話が幻想へと変わった。

それまで信用創造として機能していた土地本位制は逆回転する。それが不良債権を生み、貸し込んでいた金融機関の経営を脅かす。ダイエーなど借り手は「大きすぎてつぶせない」といった「日本経済人質論」を盾に過剰債務処理の先送りを繰り返した。海外では日本の金融システムに対する信頼性が揺らぎ出す。90年代後半の時価会計導入など会計制度の変更で深刻さが「見える化」されると、政府や海外から抜本処理を求められるようになった。ダイエーの動静を見守っていた当時の金融担当相、伊藤達也は「国が作った再生機構を使い、銀行の不良債権を一気に処理して終結宣言を出さないと国際経済から見放される。本当に最後の勝負だった」と緊迫した事態を振り返る。その象徴がダイエーだ。そこに、コンプライアンスの欠如から信用不安が起きて事実上の銀行管理下に置かれた西武グループの再編劇が加わった。

非常にスリル感のある記事でした。ダイエーも西武も土地本位制も必要な通過点だったのだと思います。


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