IoT 孫氏の野望 国境越えた通信網に照準 目利きに依存、リスクも

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO14127060V10C17A3TI5000/

ワンウェブ。地上1200キロに小型衛星を飛ばし、地上に電波を送る。地球を丸ごとひとつの通信網で覆うためだ。720基もの衛星が必要なため構想止まりだったが、そこに目を付けたのが孫氏だった。1200億円を出資して筆頭株主となり「通信革命をもう一度起こす」と豪語する。

宇宙空間から届く通信ネットワークを何に使うのか――。点と点を結びつけるのが孫氏が掲げたIoTへの参入だ。巨費で買収したアーム。本業である携帯や通信とは相乗効果が見えにくかったが、狙いが浮き彫りになってきた。国ごとに分かれた地域限定ではなく、地球全体に行き渡る通信とモノの頭脳である半導体を握る。モノがネットとつながる社会の根幹をおさえることが、孫氏が描くIoT戦略だ。

孫氏はネットにつながるモノそのものには関心がない。狙うのはIoTの世界で起こる動きを裏から支える「プラットフォーマー」の地位だ。プラットフォーマーへの挑戦は01年参入したブロードバンド、06年の携帯電話もそうだった。寡占市場をおさえて安定的な収益源を確保する試みだが、孫氏が得意とするフィールドの情報産業は栄枯盛衰が激しい。ひとつの事業に頼り過ぎると時代の変化に取り残されるリスクを抱える。孫氏自身もAIが進化すれば「いずれあらゆる産業が再定義される」とみる。

通信と半導体、プラットフォーマー、IoT。AIによるあらゆる産業の再定義。孫さんの頭を少しだけ垣間見れました。