「初期費用」の低下、革新生む 事業環境に大変化 柳川範之 東大教授

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO98662780Z10C16A3KE8000/

ある程度の製造費用はかかるものの、設備投資などの固定費が低くてすむようになり、新たな財やサービスの提供が比較的安価で可能になっている。より一般的にいえば、様々なセットアップコストが低下したことで、大企業に所属していなくても、自分で会社をつくって、アイデアを具体化することが可能になっている。

セットアップコストが小さくなると、他社あるいは異業種間の交流によって生じたアイデアを具体化させるコストも低くなる。そのため、交流に大きな意義が出てくるし、そこからイノベーションが発生する可能性も高くなる。近年、起業家の集積が、都市全体の成長を高め、雇用も生み出すことが注目されているが、その裏側にはこのような構造変化がある。

注視すべき点は、先進国化していくうえでのインフラの不足である。セットアップコストの大幅な低下は、日本ではさほど進んでいない。イノベーションのためのインフラがまだ不十分だからだ。低いセットアップコストを実現させている源泉は単なる技術革新だけではなく、クラウドサービスやクラウドソーシング、クラウドファンディングといったサービスである。これらのサービスは日本でも利用可能だが、まだまだコストが高かったり、利用のハードルが高かったりする。

現代版イノベーションを起こす構造がよく分かりました。政策面の後押しも必要ですし、インフラ、スピードなどの要素があります。