映画 アニメに力作、邦画充実

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片渕監督「この世界の片隅に」は戦時中の生活を徹底したリアリズムで描いた。風景や衣食住の細部まで緻密に再現。さらに卓越した動画技術で人物の触れ合いや微妙な息づかいをとらえ、生々しい感情を表現した。新海監督「君の名は。」は監督初のメジャー作品として周到に練られた作品だが、物語も描写も新海の作家性を核とする点、大量死という今日的主題に挑んだ点を評価したい。

アニメ作家の庵野秀明が総監督を務めた「シン・ゴジラ」にもいえる。膨大な情報を盛り込んだ早口のセリフが真に迫るのは、虚無と希望が交錯する庵野の世界観に説得力があるからだ。そして確かに震災後の日本が映っている。

邦画全般でも豊作だった。山下敦弘「オーバー・フェンス」、西川美和「永い言い訳」は、40代を迎えた中堅監督のまなざしが熟度を増し、人生の苦みを確かにとらえた。同世代の李相日「怒り」、三島有紀子「少女」も力に満ちていた。

ようやく「君の名は。」を観ましたが、本当に素晴らしい作品でした。邦画アニメ自体に興味を掻き立てられました。