経済重視が明治の原点

https://r.nikkei.com/article/DGKKZO25421950X00C18A1CC1000

野上官房副長官に話を聞いてきた。「明治期は能力本位の人材登用が行われ、若者や女性や外国人が活躍しました。よりどころとなった精神を捉え、日本のさらなる発展の基礎としたい」安倍政権が掲げる一億総活躍の原型は、明治日本にあったということか。

三谷東大名誉教授を訪ねた。「そもそも明治維新の方向性を定めた文明開化・富国強兵を最初に打ち出したのは福沢諭吉ら幕臣です。明治はいきなり始まったのではありません」「長州が陸軍(=山県有朋ら)、薩摩が海軍(=東郷平八郎ら)という言い方をよくしますが、薩摩の本質は経済です。大久保しかり、松方しかり」戦後日本は明治の原点に立ち返り、軽武装・経済重視で再出発した、というのが三谷氏の歴史観である。

大久保に経済というイメージを持っていなかったので、彼が書いた「殖産興業に関する建議書」を読み返してみた。「大凡国の強弱は人民の貧富に由り、人民の貧富は物産の多寡に係る」なるほど、これほど明確な経済ファースト宣言もあるまい。佐幕も倒幕も経済重視だったからこそ、明治日本は急速に国民国家たり得たともいえる。

背景知識がないと難しい話ですが、佐幕も倒幕も経済重視だったという視点は役に立つように思います。