通貨と通商 二重の圧力 米、2国間協定に為替条項 金融政策標的の懸念

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDF27H0E_X20C17A1EA2000/

トランプ氏がTPPから「永久離脱」した大きな理由も為替だ。ここまで牙をむくのは「ドル高は米雇用にマイナス」という理屈が世論受けしやすいためだ。日本車にシェアを奪われる米自動車大手もTPPを「通貨安政策への十分な対応が盛り込まれていない」(米自動車政策評議会のブラント代表)と批判。さらなるドル高を阻止する点でトランプ氏と米製造業の足並みがそろう。

だが、相手国の為替政策を無理に縛ろうとすれば、特にシンガポールのように為替介入を恒常的にしている国は米と交渉のテーブルにつけない。日本など先進国も為替条項の明文化に応じる可能性は低いため2国間の通商協議は暗礁に乗り上げ、トランプ氏は自らの首を絞めるかたちになる。

世界で唯一の基軸通貨国が国際合意と整合性の取れないルールを押しつければ、為替安定策がダブルスタンダードとなり市場が大混乱するばかりか、自国通貨をドルに連動させる「ペッグ」が崩れてドル離れが加速するリスクがある。

「ドル高は米雇用にマイナス」という理屈が世論受けしやすいため、通貨にこだわりがあるようです。