憲法で読み解く戦後 英語版から浮かぶ解釈

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO06056720U6A810C1TCL000/

第1条の天皇です。日本語原文には「日本国の象徴であり日本国民統合の象徴」とあります。三原則では「Emperor is at the head of the state(天皇は国家の最上位にある)」と記されていました。最終的には「the symbol(象徴)」が入りました。GHQは王室がある国などを参考に、「symbol」を選んだとみられています。日本側は英文を「象徴」と訳し、条文にしたのです。

次は第9条です。日本語原文では「国際紛争を解決するための手段(as means of settling international disputes)」として、「国権の発動たる戦争」と「武力による威嚇又は武力の行使」を永久に放棄すると解釈されています。マッカーサーの三原則では、「自衛のため」も含め、全ての戦争を否定していました。ところが、日本側とGHQの議論の過程で流れが変わっていったようです。

英語版の第1項の「sovereign(自主的な)」がポイントです。たとえば侵略戦争のような国家による自発的な戦争を放棄すると明言し、それ以外の、自衛の戦争までは放棄していないと読めるようにしたのではないかと考えられます。第2項の冒頭にも工夫があります。「前項の目的を達するため(In order to accomplish the aim of the preceding paragraph)」という表現です。この一節を加えることで、日本は国際紛争を解決したり、侵略戦争を始めたりする手段になる戦力は持たないが、自衛手段までは否定しないという解釈の含みを持たせたのではないかとみられます。この修正は日本側からの提案でした。

英語版を読み解くこと大事ですね。池上解説では、自衛戦争は合憲と解釈できると言っています。これは要注目。