拓銀・山一破綻20年 「貯蓄から投資」今こそ 株高と脱デフレ期待、追い風

https://r.nikkei.com/article/DGKKZO23055670S7A101C1EE9000

96年、橋本首相が日本市場を米欧と並ぶ地位に高めようとした改革がビッグバンだ。強い企業が報われ、弱い企業は淘汰される。そんなメカニズムの前提である自由で公平な市場作りは改革の柱。政府が進めたのは、当時でも1300兆円に迫っていた個人金融資産を預金から投資へと促す戦略だった。

巨額のマネーが動く確信があったからこそ、山一には「営業網を引き継ぎたい」と申し出る企業が続出した。引き受けたのはメリルリンチだった。だがメリルは02年に撤退に転じる。個人金融資産に占める現預金の割合は97年と同じ50%前半で、マネーは投資に動かなかった。なぜか。投資より預金の方がもうかったのだ。

96年末、預金と東証株価指数に連動する投資信託で資産運用を始めたとしよう。02年末までの6年間で、投資額が預金額を上回ったのは99年から2000年などの一時期でしかない。株価が低迷したうえ、デフレの影響で預金の実質的な価値も高まった。「低成長とデフレ」。今に続く日本経済の大問題である。

ビッグバンでも動かなかった現預金。投資の機運は高まっていると思います。転機となり得るでしょうか。