デジタルキッズを育む国へ

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO16248380R10C17A5TCR000/

キーワードはSTEM。科学、技術、工学、数学の英語の頭文字をつないだ言葉だ。単に理系の優等生を増やす教育ではない。論理的な思考や創造性を養うことに力点を置く。目を引くのはやはり米国だ。4月に国を挙げた「ロボット週間」がある。「米国は起業家精神ではナンバーワンだが、サイエンス教育は見劣りする。STEMで世界の仕組みをもっと理解できれば、より良い判断力が身につく」。アイロボットのアングル会長は言う。

文部科学省によれば、英国やハンガリー、ロシアは小中学校でプログラミングを必修とし、韓国やシンガポールなども力を注ぐ。日本はどうか。3月告示の学習指導要領で小学校でのプログラミングの必修化が決まったが、開始は20年度からとまだ先だ。そもそも国や学校任せではいけない。アイロボットが示すように企業が担える役割は大きい。

カドカワは通信制の「N高等学校」を設立した。デジタル世代の潜在力を引き出し、社会の即戦力にすることをめざしている。アクセンチュアは大学生向けのデータサイエンス勉強会などを手がける。同社の工藤氏は「ITによる業務の自動化はすべての産業に関わる。企業はもっとSTEM教育に投資すべきだ」と訴える。吉野家は一部店舗の食器洗い作業にライフロボティクスのロボットを導入した。「ロボットは工場で使うもの」という20世紀的な固定観念を捨てたからこそできた試みといえる。

現在の日本の教育制度ではSTEMの4要素がバラバラに教えられいて、知識を総合的に活用できる人材が少ないとのこと。


ミレニアル世代が創る世界

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO16032800S7A500C1TCR000/

米テスラが先月、GMやフォード・モーターを株式時価総額で追い抜いた。原動力はミレニアル世代の投資家だったとされている。ミレニアル世代は「バリュエーション指標より経営者(=マスクCEO)の世界観をみている」とアクセンチュアの川原マネジング・ディレクターは指摘する。世界で網の目のように設置するという充電ステーションと車、家庭、発電所をつなぎ、再生可能エネルギーとビッグデータの「プラットフォーマー」の座を狙う。その一方、環境保護で「地球と人類を救う」などの壮大な理念も掲げる。

自身もミレニアル世代の深尾浜銀総合研究所主任研究員は「この世代のキーワードはexponential(指数関数的)」と話す。3の2乗は9、3乗は27という乗数に似た加速度的成長軌道を表す。テスラで言えば「従来の車、エネルギー、宇宙企業ができなかったことを短期間で実現し、指数関数的な速度で追い抜いていく可能性を感じる」(同)そうだ。

国立社会保障・人口問題研究所によれば、日本の人口は2053年に1億人を割る。この年、ミレニアル世代は53~73歳を迎え、生産年齢人口の大半を彼らと次の「ポストミレニアル世代」が占めるようになる。人口オーナスの時代を任される世代であり、それを跳ね返すような技術革新や産業構造の変革を期待したい。この世代を支援する価値は十分にある。教育や活躍の場を与えることこそが、上の世代の役割だろう。

ミレニアル世代が投資において経営者の世界観をみているという点と、この世代のキーワードがexponentialという点が興味深かったです。


ファストリ、私仕様の服 10日で届く 有明オフィス始動 顧客データ全社で共有

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO14184210W7A310C1TI5000/

縦割りの組織を「シームレス」にすることでコミュニケーションを密にし、意思決定の時間も短縮する。従来のリレー方式を改め時間を短縮する。実現できれば需要の読み違いを減らすことができる。「つくったモノを売るという所から、消費者が求めているモノだけをつくる」(田中執行役員)という変革に挑戦する。

ファストリはこれまで半年から一年前に自らデザインを決めて素材を調達、海外の契約工場で縫製して、自前の店舗で売るSPAでのしあがってきた。しかしそれでも「1年前の企画の商品が並んでいる」(柳井氏)のが現状だ。実際、2015年冬は暖冬に対応できず、既存店売上高は10%も前年を下回った。

さらに、「個」への対応もにらむ。これまで肩幅の広さや腕の長さなどで通常サイズが合わない人は、諦めて着る選択肢しかなかった。顧客は店舗やネットを通じて、サイズや色、デザインなどを伝えれば、同様に10日で自宅に届く。ユニクロの店舗で買うのと同程度の価格・料金でサービスを受け付ける見通しだ。

製造小売業から情報製造小売業へ。働き方から物流の仕組みから個への対応から、色々と盛り込まれていて興味深いです。


育児中は…シニアは… 「無意識の偏見」自覚してる? 企業が研修、多様な人材生かす契機に

96959999889de2ebe7e2e1ebebe2e3e6e3e3e0e2e3e48683e6e2e2e2-dskkzo0950401014112016tq4000-pb1-2

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO09503990U6A111C1TQ4000/

アクセンチュアが無意識の偏見の研修を始めたのは2014年。女性社員が増えてきたため、女性が働きやすい職場をめざす狙いがあった。研修は無意識の偏見の排除が目的ではない。偏見に気付かずゆがんだ判断をし、適切な意思決定を妨げてしまわないようにするためだ。

ジョンソン・エンド・ジョンソンも14年から研修を導入している。研修では男女の部下にリーダー職を打診し「私より適任者がいます」と答えたのはどちらだと思うかを聞く演習がある。参加者の反応は「女性が拒否したと考える人が圧倒的に多い。女性は昇進に興味がないと思い込んでいる証拠」と研修を取り仕切る山田シニアマネジャーは指摘する。

無意識の偏見は00年代になってダイバーシティ&インクルージョン(多様性の受容)を経営のテーマに掲げる企業が増えたのに伴い注目され始めた。米国では関心が高く、氏名から国籍を判断されることがないよう履歴書に氏名欄を設定しない事例もあるという。

ダイバーシティだけでなく、ダイバーシティ&インクルージョン(多様性の受容)という一歩進んだ考え方になっていることを知りました。


製品・サービス、開発早く 「デザイン+コンサル」融合 IT・金融、顧客支援 独SAPなど導入

http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM22H9F_S6A220C1FFB000/

「我々は既存のコンサル市場の需要を食ってきた」とIDEOのティム・ブラウンCEOは強調する。同社は外観を設計するだけの伝統的なデザイン業務にとどまらず、優秀なデザイナーの仕事の仕方を顧客の問題解決や組織の活性化に応用したコンサルティング手法を確立した。

IDEOの手法をまるごと取り込んだのが独SAPだ。同社のオフィスの壁は色とりどりの粘着メモであふれている。新しいプロジェクトが実現すべき価値や想定顧客の顔のイラストなども書き込む。ユーザーの製品・サービスの利用体験や感情の動きについて具体的に想像することで、解決のアイデアを生みやすくする。机や椅子は可動式にし、職場の地位や持ち場にとらわれない自由な発想や議論を促す。

14年にデザイン思考を組み込んだコンサルサービスを始めた米IBMは既に世界最大規模の1千人以上のデザイナーを抱えているとされる。自社システムの販売を絡めた従来型のコンサルから、顧客の使いやすさを追求した素早いサービス開発へと軸足を移しつつある。

デザイン思考の重要性を再確認できました。「開発のスピードと精度を高める」ところがミソなのだと思います。


輝くデキ女 俺が支える 女性幹部登用へ 「スポンサー」奔走

96959999889DEBE4E4E0EAE0E3E2E0EAE2E3E0E2E3E4868BE7E2E2E2-DSKKZO9662826028012016TY5000-PB1-2

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO96628210Y6A120C1TY5000/

アクサ生命保険で営業部門を統括する上級執行役員、高橋良和さん(56)は、多摩支社長の原田恭子さん(50)のスポンサーを務めた。同社は2013年に幹部候補の女性の昇進をラインの役員が支援するスポンサーシップ・プログラムを導入した。

野村証券はエグゼクティブ・ディレクター(ED)の女性を引き上げるための「女性EDスポンサーシップ・プログラム」を導入する。人事担当役員の木村賢治さん(54)は半年間、小川幸子さんのスポンサーを務めた。小川さんの意識が変わったのは、月1回の面談を通じて、「期待しているから頑張ってほしい」と木村さんに背中を押され続けたからだ。「どこか他人事だった会社の課題も自分事になった」(小川さん)

アクセンチュアは女性のマネジング・ディレクター(MD)を増やすためスポンサーシップ・プログラムを始めた。金融サービス本部で統括本部長を務める中野将志さん(44)は複数の部下のスポンサーを務めてきた。スポンサーとして力を注ぐのが、「その人の持っている強みを、いかに組織に広めるか」だ。手がけるプロジェクトがうまく回っていることを、本人がいない場で周囲に伝える。評価の場で強みや実績を訴えかける。

これは素敵な制度だと思います。新しい関係性。上から引き上げるより、下から支える方が機能するように思いました。


ユニクロ 売れ筋、アプリ経由で解析 性別・年齢 販売データと組み合わせ

9695999993819688E3E59AE5E18DE0E2E2E3E0E2E3E4869BE3E2E2E2-DSKKZO9635040020012016TI1000-PB1-1

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDZ17H73_Q6A120C1TI1000/

集めたデータから個人属性と購入情報を組み合わせて分析し、通常の販売情報だけではつかみきれない流行などを把握する。例えば男性向け商品だが女性にも人気があることがわかれば、女性向けの色柄などを即座に追加するといったことが可能になる。

ユニクロはこれまで、POSレジを通じて商品ごとの販売量などは収集してきたが、顧客の属性はほとんど把握していなかった。アプリを使えば、レジで従業員が客の性別などを入力するのに比べて正確性が増すうえ手間も省けるとみられる。

既存データを使う時点で真新しくはないと思います。予測不能なものや意外性のある商品なども出して欲しいですが。


ファストリ、セブンと提携 海外攻略へアクセル 販路や物流網に着目

9695999993819688E1E39A9E938DE1E3E2E5E0E2E3E7869BE7E2E2E2-DSKKZO9002396001082015TI5000-PB1-2

9695999993819688E1E39A9E938DE1E3E2E5E0E2E3E7869BE7E2E2E2-DSKKZO9002397001082015TI5000-PB1-2

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDZ31HLA_R30C15A7TI5000/

「ZARA」を展開するインディテックス(スペイン)、ヘネス・アンド・マウリッツ(スウェーデン)は売上高2兆円を超えても積極的な出店を続ける。独力で追いかけても、世界2強の背中は遠いのが現状だった。

ファストリはセブン&アイの海外店舗や物流網に着目している。まず日本でユニクロのネット通販商品をセブンイレブン店舗で受け取れる仕組みを試し、海外でも同様の連携を目指す考えだ。物流の共通化も大きな利点となる。

柳井氏ら経営陣は異業種の有力企業と手を握り、成長スピードを上げようと次々に手を打っている。最新鋭の大型物流センターは国内外で大和ハウス工業などと組む方針だ。米アクセンチュアとは、ITを活用した業務効率化や顧客サービスの向上を目指す。

どうなんでしょう。均一化されたファッションアイテム×便利さの追求をやればやるほど消費者に飽きられるというのが僕の持論です。


フィリピン 私学教育1日190円 アヤラと英ピアソン、1年で24校 授業に標準モデル、質確保

969599999381959FE2EA9A93E78DE3E5E2E4E0E2E3E7949497E2E2E2-DSKKZO8825234018062015FFE000-PB1-2

http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM08HA5_X10C15A6FFE000/

フィリピンは5~17歳が義務教育で学費は原則無料だ。が、政府予算では教科書が行き渡らないうえ、都市部では1学級80人を超える事もざら。教室不足で午前・午後の2交代制の学校も多い。APECは1学級の上限が30人。公教育への不信感が生徒を引き寄せる。学費を捻出できない貧困層ではなく、多少無理すれば支払える低所得層を狙う――。「慈善」ではなく「事業」と位置付ける戦略は、いかに学費を抑えるかがカギだ。

学歴社会の同国では修士号や博士号を持つ教師が多いが、APECが採用するのは新卒の20代前半の若者。教材や指導要領は本部で作成する「中央集権型」のため、指導経験は必要ないと割り切り、人件費を抑える。ファストフードチェーンの店舗のように、標準化した学校を増やすほど収益はあげやすくなる。

英大手紙フィナンシャル・タイムズの発行でも知られるピアソンは、世界的な出版不況を受けて総合教育サービス会社への脱皮を宣言。その象徴的な事業として2012年以降、ガーナやケニア、インドなどで格安学校の展開を始めた。そこで蓄積したノウハウがフィリピンで花開く。黒字転換は目前で、当初掲げた「18年までに50校」という目標は前倒し達成が濃厚だ。

新しい教育ビジネスの形。教育者でなくプロ経営者が主導しているのがミソ。裾野の広い教育の形にはビジネスの発想が必要なのだと思います。


ファストリ、提案型販売へ 世界の顧客データ分析、アクセンチュアと新会社

9695999993819688E3E79B9A808DE3E7E2E4E0E2E3E79793E3E2E2E2-DSKKZO8810591016062015EA1000-PB1-2

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDZ15IHR_V10C15A6EA1000/

20年ごろには顧客は自分が好む柄やサイズ、素材を携帯端末で選び注文できるようにする。売り場を歩くとウエアラブル端末に顧客の好みに合った商品を知らせるなど店舗とネットを融合させていく。商品は顧客の自宅やコンビニエンスストアに届ける。「顧客中心の売り場に作り替える」(柳井会長)

アクセンチュアはビッグデータ分析で2千強の顧客を持つ。社員数は世界で約32万人。ファストリとの新会社で様々なITベンチャーとアプリや新サービスを開発する。

ファストリの14年8月期の連結売上高は前の期比21%増の1兆3829億円と好調だ。しかし海外2強と比べると「ザラ」を展開するインディテックスの年間売上高が約2兆5千億円、H&Mは約2兆7千億円とまだ開きがある。インディテックスは商品の企画から販売までの期間がわずか2~4週間とされる。ユニクロは1年近くかける場合も多い。売れ筋の変化を取り入れる速度では海外勢が先を行く。

「顧客の顔が見えていない」との反省から生まれたのがミソですね。しかしこうやって大企業が大衆を誘導していくのを感じます。負の側面としては、サプライズを奪っているようにも感じますし。