アパレル大混戦 百貨店頼み、大手落日 潤沢な資産、改革鈍らす

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO22155500S7A011C1TJ2000/

三陽商会はバブル期に売上高が1600億円を超えたが、今期は625億円の見込みでファーストリテイリングの3%。市場の変化に対応できず、リストラを進めるが本業で稼ぐ道筋は見えない。資産を取り崩して益出しすれば資金が回るため、社内に危機感が薄い。

大企業が陥りがちな成長の難路を、米ハーバード大学のクリステンセン教授は「イノベーションのジレンマ」と名付けた。アパレル大手が直面するのは、財務の安定性が高いが故に百貨店頼みの旧来型ビジネスから抜け出せない、いうなればストック型のジレンマだ。

ネット通販が普及。アマゾン・ドット・コムも衣料販売大手として日本市場に乗り込む。ファストリもIT人材を囲い込み事業転換を図る。小売業も含め「ネットとリアル」の融合は待ったなし。老舗の取り組みは市場の後れを取っているように見える。

なるほど、三陽商会など背景にビルなどの固定資産があることで改革が遅れている状況。「イノベーションのジレンマ」。


百貨店底入れ本物か 訪日頼み、ネット台頭 Jフロント・高島屋、3~8月一転増益

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO22080540Q7A011C1TI1000/

Jフロントの免税売上高は前年から52%増え、半年で200億円を超えた。主力の大丸心斎橋店では売り上げの3割が訪日客によるものだ。高島屋の免税売上高も5割伸びた。国内増収分のうち9割は免税売上高の伸びだった。

一方、国内の中間層の消費はいまだ底を打っていない。高島屋では年100万円以上購入するカード顧客の売上高が4%増えたのに対し、100万円以下の顧客は4%減少。免税品と外商を除いた売上高は0.8%減と減少傾向が続く。

足元の好業績も百貨店の事業モデルが復活したわけではなく、一時的な追い風に支えられたものだ。再び伸びてきたとはいえ、国内の売上高全体に占める訪日客向けの比率はJフロントも高島屋も6~7%にすぎない。この間にネット勢は急速に経済圏を広げている。

訪日、富裕層は伸びていて、中間層は減少傾向でネットに流れているんだろうと思います。


AIスピーカー 「つながり」競う グーグル、話しかけた人識別 LINEはメッセージ音読

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グーグルホーム。日本語で話しかけると、天気情報やグーグルカレンダーに登録した予定などを読み上げる。音声認識技術で話しかけた人を特定できるのが特徴だ。自分が管理する情報が他の人に知られる可能性が低く、家族全員で使うことができる。

LINEはLINEとの連携機能などを盛り込んだ正式版を投入した。家族らから届いたメッセージを読み上げたり、音声で送信したい内容を入力できたりする。

年内にはソニーやアマゾン・ドット・コムも国内で発売する予定だ。ソニーはグループで持つ映像や音楽などのコンテンツとの連携が目玉になるとみられる。アマゾンは米国でネット通販の注文ができる点などが受けている。AIスピーカーの機能を拡充するためには外部のパートナー企業との連携が重要になる。

USでは音質にこだわったGoogle Home Maxなども出ているようです。試してみると便利さ実感できるんでしょうね。


アマゾン、オフィス進攻 先行勢追う 法人向け通販2億点、中小開拓へ顧客対応課題

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アマゾンの強みは膨大な商品数と価格競争力だ。オフィス用品以外にも電動工具や自動車関連の部品まで、商品点数は最大2億点。病院や工場からの受注も見込む。国内最大手のアスクルでも法人向けの商品数は約370万点。規模が桁違いに大きい。

国内の法人向け通販は日本勢が先行する。アスクルと大塚商会、カウネット3社のオフィス用品通販事業売上高は合計年5000億円規模に達する。アマゾンはこれまで書籍や家電、衣料品など消費者向けの市場で、実店舗が中心の先行勢を切り崩しネット経済圏を築いてきた。今回は既にネット上で競合大手がいる市場での戦いとなる。

取引実績や安定調達を重視しがちな日本企業にどこまで寄り添えるかも課題だ。経済産業省によると法人向け通販の国内市場は16年に291兆円と前年比1.3%増えた。基幹システムと連携して商品を自動発注する大手企業も少なくない。既に確立した購買業務があるなか、需要を取り込みきめ細かなサービスを提供する必要がある。

米国での実績も引っさげてということでしょう。日本の商習慣にも入るんじゃないでしょうか。


AIスピーカーが問うものは

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AIスピーカーはアマゾン・ドット・コムが発表したエコーが先駆けとなり、米グーグルが追随した。米アップルも米国などで売り出す。米調査会社のガートナーは、21年の世界市場が16年に比べ4.9倍の約3870億円まで拡大すると予想している。

全米民生技術協会のチーフエコノミスト、ドゥブラバック氏は「コンピューターが人の声を誤って認識する割合は13年に約25%だったが、現在は5~6%程度に下がった。この30カ月間の進歩は、過去30年より速い」と話す。米国では、すでにスマホなどを通じたグーグルの検索サービスのうち20%が声による利用だという。

AIスピーカーで必要なことは、機器のみに目を奪われるのではなく、背景にある技術や事業環境の変化を見きわめて自らの強みを伸ばしていくことだ。ソフトやサービスの軽視、機器に対する過剰な執着、そして強い横並び意識といった日本企業が抱えてきた課題を克服するきっかけとしたい。

Google検索の20%が音声になっているのが驚きです。音声検索で検索クエリが変わるとSEOも変わってきます。


ネット消費、大型店のむ トイザラス・ギャップ…米老舗が相次ぎ苦境、アマゾン優位さらに

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トイザラスは経営破綻する可能性があるという。ギャップは大規模な店舗リストラを発表。アマゾンを中心とするネット販売の成長だ。衣料品もアマゾンの得意分野だ。配送が難しく、ネット販売になじまない建材やガーデニング用品を扱う小売店の業績が相対的に好調なことから、「ネットで買えるものはできるだけネットで」と、消費者の姿勢が一気に変わりつつあることがわかる。

米労働省の資料によると17年8月の衣料品系流通業の雇用者数は約133万人で07年のピーク時と比べて13%減少。スポーツ用品や玩具関連では約60万人でピークだった14年と比べて6%減った。小売店舗の閉鎖で、テナントの撤退が止まらないショッピングモールも苦境にある。かたやアマゾンは配送センターなどでの雇用拡大を進める。

メーカーも店舗型の小売店ではなくアマゾンを向き始めている。ナイキはアマゾンを通じた製品の公式販売に乗り出すと発表。スポーツ用品チェーンの中抜き懸念が生じている。

トイザラスそこまで苦境とは思いませんでした。確かに雇用のあり方やメーカーと販売店とのエコシステムも変わりつつあります。


社長の写真、投資の尺度に

https://www.nikkei.com/article/DGKKASGD01H4L_U7A900C1DTA000/

社長の顔写真をサイトに掲載していない企業の株価パフォーマンスの悪さが目立ち、そうした企業群の単純平均は全体より14%以上も相対的に値下がりしていた。逆に役員の顔写真を出している企業の株価は値動きがよく、平均を70%強上回った。

「写真の少ない企業は情報公開に消極的な傾向がある」。レオスの藤野社長は指摘する。不祥事企業を後から調べると、社長の写真を掲載していなかった例が目に付くという。写真の多寡は、その会社の人材が誇りを持っていきいきと働いているかの指標となり、藤野社長はアニュアルリポートでも写真を数える。

腕利きのファンドマネジャーやアナリストは、経営者の力量や企業文化から成長のにおいをかぎ取ってきた。機械による運用が広まり、業績の数値を瞬時に株価が織り込んでしまう時代だからこそ、投資家は「非財務情報」への感度が、企業は開示のあり方が問われている。

さすが独自の投資判断をされていて、この調査は興味深いです。社長あいさつの主語が私、私たちであれば、抜きん出て株価が高いという話も別記事に。


AIスピーカー、勝機ある? オンキヨー社長 大朏宗徳氏に聞く

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO20577200Q7A830C1TJ2000/

「守備範囲はAIではなく、音を届ける技術だ。得意の音響技術を生かして、国内外全てのAIサービスと組みたい。まず米国でアマゾンのアレクサ対応スピーカーを発売する。国内でもすぐに販売したい」

「部品を集めればAIスピーカーは作れるが、音楽再生中やうるさい自動車内でも声を認識しないと使い物にならない。雑音を除去する音響技術を磨く。オーディオ屋として出力にもこだわる。AIスピーカーは結局のところ音楽再生の時間が最も長いという調査がある。ハイレゾリューション対応など最高の音楽体験を届けられるようにしたい」

「一方で音だけを特長にしていては勝ち残れない。魅力的な機能やサービスを拡充し続ける。例えばメールの読み上げや、声での利用者の特定などだ。常に進化するために、技術・資本提携、買収などあらゆる手段を検討する」

AIスピーカーの台頭は外部要因でしょうから、自らの力で市場を作るようなアイデアが必要かと。


ウォルマート、グーグルと提携 ネット通販、AI使い声で注文 アマゾンに対抗

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDZ23HPQ_T20C17A8EA2000/

ウォルマートはグーグル・エクスプレスに日用品など数十万点を出品。顧客がグーグルホームやスマートフォンに話しかけるだけで商品を発注できるようにする。

ウォルマートがグーグルと組むのは、アマゾンが同様のサービスで急速に顧客を増やしているからだ。アマゾンは対話型AIを搭載したスピーカー「エコー」を2014年に発売。「声で買い物する」消費スタイルを切り開いた。米国ではエコー所有者の半数以上が商品を注文した経験があり、その3割は週に1回以上買い物に使うとの調査もある。

米国では消費関連のあらゆる企業がアマゾンの膨張の影響を受けるアマゾン・エフェクトと呼ぶ現象が起きている。ウォルマートの5~7月期決算は、売上高は前年同期比2%増だったが純利益は23%減った。

知らない消費者も多いでしょうけど、大企業が消費を主導していく形が見て取れるように思いました。


ネット×リアル 小売り新局面 客と接点、通販に呼び込む

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ボノボスはネット専業だが、街中にショールームも持つ。客が試着して気に入れば店内のタブレット端末で注文し商品は後日、自宅に届く。店では売らないため在庫が不要。レジ担当など人件費も抑えられる。「店で売らない」ことは実店舗の販売で成長してきたウォルマートにとって自己否定にもつながりかねないビジネスモデルだが、ネットの浸透は実店舗のあり方に変化を迫る。

カインズが開業した広島LECT店。目玉は店内工房で、運営は工具ネット通販の大都の力を借りた。大都は店を持つが「実際に商品を売るのはあくまでネット」(山田社長)。わざわざ売り上げを生まない場所を設けたのは「もはや面積当たりの売上高など旧来の指標だけを競っても仕方がない」(カインズの関係者)と考えたため。

ポップアップストアは米国で年9兆円の売り上げを生んでいるとの調査もある。実店舗とネットの主従関係をいったん逆転させるような発想が効果を生む。

ネットの浸透は実店舗のあり方に変化を迫る。顧客との接点をリアルに求める動きが加速しそうです。