オバマ氏最後の演説 ゆかりの国内関係者も思い巡らせ

http://www.nikkei.com/article/DGXLZO11567060R10C17A1CR8000/

「オバマケアや同性婚支持など、チェンジを積み重ねた自負とともに、人種問題などのやり残した課題に無念さもにじんだ」。大統領選でオバマ氏やクリントン氏の陣営スタッフとして働いた経験のある明治大の海野教授は、お別れ演説を聞いてそう感じた。

若者の主権者教育に詳しい東洋大の林助教によると、オバマ氏は選挙戦でSNSを活用し、小口献金を募るなどして若者の政治参加を呼び起こした。お別れ演説についても「有権者に対して当事者意識を呼び起こす内容だった。そんな姿勢も米国の若者らの支持を集めたのだろう」と分析する。

核政策は掲げた理想と現実との隔たりは大きかった。日本原水爆被害者団体協議会の田中事務局長は「プラハ演説後も核兵器廃絶の動きはほぼなかった」と嘆く。被爆地広島を訪問したオバマ氏の心中について、「核廃絶を掲げながら変えられなかった悔しさもあったはず」と推しはかる。

様々な側面で功績が伝わってきました。彼の平和への理想は退任後にこそ実行されると思っています。


平和実現「共通の責任」 オバマ氏広島訪問 ヒロシマ・ナガサキ 道義的な目覚め 演説17分、決意訴え

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM27H9N_X20C16A5EA2000/

原爆の悲惨さを際立たせるために多用したのが平和とその幸せを実感させる日常をかみしめる表現だ。「朝起きてすぐの子どもたちの笑顔、夫や妻とのテーブル越しの温かなふれあい、そして親からの抱擁」。この幸せを一瞬にして奪ったのが原爆という論法だ。「広島で世界は永遠に姿を変えてしまった。しかし、今日、子どもたちは平和の中に生きている。なんと貴重なことか」と続けた。

「科学や技術は人間の役に立つ一方、殺人の手段ともなりうる」「広島で愛する人に思いをはせる」。演説ではオバマ氏の理想主義者の側面を存分に発揮したが、同時にのぞかせたのが現実主義者の一面だ。71年前に米国が投下した原爆の是非には踏み込まず、謝罪もしなかった。原爆投下は「戦争終結を促した」という米国内の肯定論に配慮した。

「我々には(戦争の)苦しみをなくす共通の責任がある」と呼びかけたのも、米国だけでなく、この共通の目標の実現には国際社会の協力が欠かせないとの認識も強調した。そして「我々のやるべきことは終わっていない」と念押しした。

The start of our moral awakening. 森さんを抱擁する姿が感動的でした。オバマ氏の集大成ですね。訪問の意味は大きい。


オバマ氏、決断は20日前 世論見極め 広島訪問へ 舞台裏探る

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM11H5O_R10C16A5EA2000/

オバマ氏とライス氏との関係は近い。それでもシリアへの軍事介入を撤回した際には、そのライス氏にも事前に相談しなかった。最後に決めるのはオバマ氏自身。その確信がケネディ、ケリー両氏にあった。ケリー氏はケネディ家と昔から親交があり、2人は気脈を通じる。ケネディ氏と、広島平和記念資料館を訪れて「gut-wrenching(はらわたがえぐられるようだった)」と感じたケリー氏の進言は効果的だった。

オバマ氏は正式決定と発表までに20日間近く時間をかけた。理由は3つはあった。一つは中韓両国への対応だ。もう一つはトランプ氏の動向だ。インディアナ州の予備選で勝利したトランプ氏は在日米軍の駐留経費の全額負担に言及した。そのタイミングで広島訪問を発表すれば横やりを入れられかねない。トランプ氏のその後の発言を注視した。

最後は北朝鮮だ。朝鮮労働党は党大会を36年ぶりに平壌で催した。核実験や弾道ミサイル発射の観測も消えず、それを見極める必要があった。

ホワイトハウスの人物模様が分かり面白い。ケリー、ケネディ両氏がやはり立役者じゃないでしょうか。


米為替監視 裏にTPP 日本など5カ国・地域を指定 早期批准へ議会懐柔

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASDF30H01_Q6A430C1NN1000/

TPPはオバマ大統領のレガシーの一つになるはずだった。一方で伝統的に自由貿易を推し進めてきた共和党にも、実はTPP推進論者が多い。政権は為替操作への強硬姿勢をアピールすることでTPP反対論を抑え込み、議会の早期承認を求める考えだ。

米財務省は制裁に動く条件として(1)対米貿易黒字が年200億ドル超(2)経常黒字がGDPの3%超(3)一方的な為替介入による外貨買いがGDPの2%超――のすべてに抵触することを掲げている。日本は(1)と(2)は当てはまるものの、(3)は該当しない。日本が(3)に抵触するのは、年10兆円を超す規模の円売り介入を実施した場合だ。実際に制裁が発動される可能性は小さいとみられ、是正措置のない監視リストは「米議会のガス抜きが狙い」(国際金融筋)との見方がもっぱらだ。

米国は大統領選を控え「日本や中国は為替操作国だ」(トランプ氏)と円相場は標的にされやすい。各候補とも米世論を「内向き」にあおっており、円安誘導に動けば批判が強まる可能性がある。ルー財務長官は日米財務相会談の翌日に「円相場は秩序的だ」と述べて、露骨に日本の円売り介入の思惑をけん制した。

なるほど、TPPが絡んでいるとは。共和党にもTPP推進論者が多いそうです。日本はますます介入しにくくなるというわけですね。


IoT使った生産、日本勢が独を追う 独産業見本市 トヨタが新設備に全面採用、富士通はマイクロソフトと提携

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO00259360Y6A420C1TI1000/

2000年代の日本の製造業は円高局面でも国内にものづくりを残そうと生産の効率化に取り組んだ。ロボットや制御機器による自動化で世界に先駆ける一方、新技術のIoTで出遅れた。

トヨタ自動車は今後新設する世界の工場で、すべての生産設備をネットワークでつなぎ、ラインの稼働率向上につなげる。富士通はMSと提携し、世界に拠点を持つ製造業向けに、全工場の現在の状態を可視化するシステムの構築事業に乗り出す。

ドイツの製造業は自らができない技術を補完するため他社と協力する仲間作りが得意で、大手だけでなく中堅までIoTのシステム開発に乗り出す企業が目立つ。「カイゼン」「カンバン」「セル生産」など製品や部品を作り込む日本企業の生産技術は世界に知られる。ネットを使って管理の質を引き上げ、製造業の仕組みを作りかえる次のステージでの競争が始まった。

企業の協力が当たり前のドイツは、国の後押しもあってIoTが浸透しやすいのだと思います。日本はカイゼン等ではリードしましたが企業風土的にどうでしょう。


オバマ氏、慎重論退け原点回帰 広島訪問へ 核廃絶の象徴、世論にらみ決断

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO00014250T20C16A4EA2000/

プラハでの演説で「核兵器なき世界」を提唱。同年にノーベル平和賞を受賞した。10年には当時のロシアのメドベージェフ大統領と兵器削減条約に調印し、核軍縮から廃絶に向かう流れが定着するかにみえた。ロシア大統領にプーチン氏が返り咲いた14年、それが暗転した。深まった焦燥感が原点である「核兵器なき世界」への取り組みに向かわせた。

駐日米大使として広島、長崎の式典に出席したケネディ氏はかねてオバマ氏に広島訪問を進言してきた。ホワイトハウスで会い、改めて広島行きを訴えた。ケネディ氏の進言は、核廃絶への取り組みを再び強めようとしていたオバマ氏の胸に響いた。

ケリー氏の広島訪問を巡って強い反発は出なかったものの、米軍最高司令官を兼ねる米大統領が訪れるとなれば、話は別だ。「謝罪外交」と受け止められないよう細心の注意を払ったとしても米共和党などは「謝罪外交」と決めつける可能性がある。

ついにという感じですが、「核兵器なき世界」を訴えノーベル賞受賞から原点回帰までの流れが興味深いものでした。


オバマ氏の広島訪問、焦点に 米国内の世論見極め

http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS02H5R_S6A400C1PE8000/

「核兵器なき世界」を提唱し、ノーベル平和賞を受賞したオバマ氏は在任中の広島行きにかねて前向きな姿勢を示してきた。先月にはガテマラー米国務次官がオバマ氏の広島訪問を「ホワイトハウスが検討している」と明言した。

日本政府も唯一の被爆国として「核兵器のない世界に向けた国際的な機運を盛り上げるうえで極めて重要だ」(菅官房長官)と位置付ける。問題は米国内の世論だ。世論調査では原爆投下を「戦争終結を早め、多くの米国の将兵の命を救った」と正当化する回答が60%近くある。

オバマ氏が訪れた場合、米退役軍人を中心に反発する可能性が高い。米大統領選の集票に影響力を持つ退役軍人を敵に回していいかはオバマ氏側近の間でも意見が割れる。これが広島を訪問したいオバマ氏がなかなか決断できない一因となっている。

ケリー氏の平和記念公園訪問では反発は少なかったようで、最終的には決断。米世論も変わってきたのでは。


G7協調へ財政出動焦点 増税延期・補正…首相、具体策探る

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASDE31H0A_R30C16A3PP8000/

首相は国際金融経済分析会合を開始。有識者を招き、世界経済への対応を議論する。出席者からは財政出動に加え、消費税率10%への引き上げの延期論が出ている。サミット直前まで続け「世界的な学者も国際協調のため財政出動を求めている」(首相周辺)と見せる狙いが透ける。

首相は30日午後、ワシントンの日本大使公邸で5人の国際経済の専門家と懇談した。「日本の最大の問題は巨額の財政赤字」との指摘もあったが、ここでも出席者から景気刺激を求める声が出た。消費増税の延期論や財政出動、減税措置など内需拡大を求める意見だ。

サミット外交の焦点の一つは財政出動に消極的なドイツなどG7各国の協調をどう取り付けるか。日本国内では有効な経済対策をまとめ、16年度補正予算案を早期に編成できるかだ。内需拡大を前面に掲げるなら、消費増税の再延期も視野に入り、衆参同日選の可能性も出てくる。

要はどこの国が債務を増やして景気対策するかを各国うかがっているというイメージだと捉えています。


「イスラム国」壊滅なお遠く イラク軍、要衝ラマディ制圧 シリア領など広範囲支配

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM28H5P_Y5A221C1FF8000/

イラク政府や有志連合にとって、ISが同国第2の都市である北部モスルを攻略して一方的に「国家樹立」を宣言した2014年6月以降で、最大級の戦果といえる。

それでもISはモスルをはじめイラクとシリアにまたがる広い地域を支配している。アンバル州でもラマディを除く地域ではなお一定の勢力を維持している。イラクのアバディ首相は「ラマディの勝利に続き、モスルを解放する」と強調したが、ISにとってもモスルは死守する価値のある大都市で、激しく抵抗するのは間違いない。

アバディ政権は今回のラマディ中心部での作戦で、イスラム教シーア派民兵の投入を見送った。アンバル州はイスラム教でもスンニ派の住民が多く、宗派間の対立感情を刺激するのを避けるためだ。同様にスンニ派住民が多いティクリートでは奪還後、シーア派民兵による略奪や放火が起きたと伝えられ、住民に強い反感が広がっていた。

イラク軍の民兵にもスンニ派とシーア派がいるのでどちらを派兵するかという問題もあるようです。


全ての国が削減目標 パリ協定採択へ前進 資金支援は「政治合意」

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASGM12H3J_S5A211C1EA2000/

先進国が排出削減義務を負った京都議定書と異なり、パリ協定は全員参加を優先した。温暖化を食い止めるには、世界の排出の4割を占める米中の参加が不可欠。経済成長で排出が急増するインドなど新興国も取り込む必要があった。

IEAによると、各国がこれまでに公表している目標では今世紀末には少なくとも2.7度上昇してしまう。2度目標の達成には、削減幅を引き上げる必要がある。その知恵が5年ごとの削減目標の見直しだ。各国は省エネ技術の進展などを見込んで定期的に目標を上積みする。

先進国と途上国の資金を巡る対立は「距離は縮まっているが、一致点はなかなか見いだせない」(国際機関の担当者)状態が続いた。議長国フランスが編み出したのが、具体額をパリ協定から外し、COP21の決定文書として採択するアイデアだ。パリ協定の最終案では、支援額の具体的な数値は外した。その代わりにCOP21の方針として、先進国が1000億ドルを下限に途上国を支援する新たな目標を25年までに定めることを盛り込んだ。

京都議定書のEU、日本などの削減義務は結局どうなったんでしょうか。新興国も取り込んだことで割合的には減っています。