AI社会は信用できるか

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO15733940V20C17A4TCR000/

AIが意思を持ち支配者になるとは思わないが、使い方を誤れば、社会に不信を招く。とくに2つの問題が気になる。まずはプライバシーだ。「その人の感情、年齢、教育水準。声からわかることは膨大にある」。対話型AIを開発する米国のベンチャー企業の幹部が明かす。

もう一つの心配は倫理だ。AIは大量のデータを教材に能力を養う。学習の仕方によっては、偏見に満ちた邪悪な存在になる。翻訳で成果をあげるマイクロソフトにも苦い経験がある。ツイッター上で人と対話を楽しむAI「テイ」を公開した。ところが、ほどなく暴言を吐くようになる。悪意ある人たちが不適切な発言を教え込んだからだ。

どの分野でAIを使うのか。歯止めはどうするか。利用のルールをつくるため、社会的なコンセンサスを探ることが欠かせない。AIを開発するIT企業には優秀な人材がそろっている。だが、事は技術論にとどまらず、すべて彼らのさじ加減まかせとはいかない。企業の唯我独尊は危うい。

LINEのように外部の目を入れて、プライバシーに関する議論と仕組みづくりを行うことが必要ということでしょう。


マイクロソフト「ビスタ」サポート終了 国内稼働10万台弱、更新需要は限定的か

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDZ10I2L_Q7A410C1TI5000/

先代の「XP」がサポートを終えた14年4月には、消費増税のタイミングと相まって大量の更新需要があった。その後の買い控えにもつながり、国内パソコン市場を混乱させることになった。

ビスタではそうした事態にはならない見込みだ。国内で数千万台とされるパソコンの稼働台数のなかで、ビスタは10万台弱にとどまる。大手パソコンメーカーは「法人で使っている台数が少なく、更新需要は見込みにくい」と静観する。

次の焦点は20年1月にサポートを終える「7」だ。「XP」ユーザーの受け皿となったため、大規模な買い替えが見込める。

次の焦点は20年1月にサポートを終えるWin7とのこと。Vistaが発売された2007年はiPhoneやAndroidが出た転機でもあったんですね。


クルマの明日 独創か共創か

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO11527560R10C17A1EA1000/

ホンダがグーグルとの話し合いを重ねていた昨秋。トヨタ幹部はグループの部品会社、デンソー、アイシン精機、豊田自動織機を相次いで訪ねた。「EVに本格的に取り組むことにした。ぜひ、協力してほしい」。3社は求めに応じて1人ずつ中堅社員を出向させ、トヨタは「EV事業企画室」を立ち上げた。

先進運転支援システムのモービルアイ会長、シャシュア。独BMW、米インテルを含めた3社で完全自動運転車の公道走行試験を始めると発表した。モービルアイは画像処理システムなどで協力する。「モービルアイが画像処理システムでリーダーになったように、我々もLIDARで同じ存在になりたい」。12年に創業した米クアナジーシステムズのCEO、エルダダはこう語った。

エルダダは起業家。自動車は本来、門外漢のはずだが、「市場の大きさが魅力的だった」。3D地図の米シビルマップス、簡易型ヘッドアップディスプレーの米ナブディ――。今回のCESでは自動車産業の強固な「ケイレツ」に割り込もうと果敢に挑むシリコンバレーの起業家の姿が目立った。

ベンチャーや起業家も加わりながら、大きな業界が質の高い独創&共創を繰り広げている感じです。


人間中心のAIめざす 「代替」より「能力拡張」 米マイクロソフトCEOに聞く 雇用対策 今から議論を

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO10049350Z21C16A1FFB000/

「AIの研究者は人間の『置き換え』を目指すのか、それとも『能力の拡張』を目指すのかを選択しなければならない。我々は後者にすべてを懸ける。能力を拡張するといっても、あらゆるシステムを動かすのにいちいち人間が関わるという意味ではない。自律型のシステムは今後ますます増えていく。人間の幸福とは何かを考え、その増進に役立つ『人間中心』の発想を核に設計するという意味だ」

「ある仕事が機械に置き換わり、コストが削減された場合、そこには余剰が生まれる。一つの解決策はその余剰に課税し、最低収入保障として再配分する方法がある。一方で、新たに生まれる仕事や、機械には簡単には置き換えられない仕事もある。医療の世界でいえば、“医師”の仕事は自動化できたとしても、看護師や介護福祉士などは人が足りない。AIが普及した社会で一番希少になるのは、他者に共感する力を持つ人間だ」

「いつの時代も、新技術が登場すると雇用への影響が議論されてきた。今回は2つの点でこれまでと違う。一つは対象がホワイトカラーであること。もう一つは変化が次の世代ではなく、いまの世代が現役の間に起きることだ。どの国も企業も抽象論ではない雇用対策や職業訓練の議論を今から始める必要がある」

トップランカーがAIを高い次元で捉えた、今後のAI開発でもベースになりそうな興味深い開発原則だと思います。


チェコ発、トップシェアの無料ウイルス対策ソフト

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http://www.nikkei.com/article/DGXKZO09548680V11C16A1H56A00/

体験期間の終了後も無料でウイルス対策ソフトを使いたいという消費者を取り込み、アバストは導入端末を世界で4億台に増やした。そのうちの3%が、プライバシー保護など便利な機能を備えた有料版を使用し、ビジネスを成り立たせている。

アバストがソフトの普及で頼っているのが、SNSなどによる口コミ効果だ。口コミを重視し、知名度を高めるための宣伝活動はあえて控える。無料にすることでソフトを導入する端末台数を増やし、性能とSNSでの評判を上げるという好循環を生み出すことに成功。

そんな勝利の方程式がこれまで通用しなかったのが日本だ。導入端末は500万台で最も多い北米の10分の1以下。中国などと並び主要市場の中で最も開拓が遅れている国の1つに挙がる。

どこかで聞いたことはありましたが、アバスト良いですね。無料で十分そうですし、今度乗り換えようと思います。


ツイッター「身売り」混沌 買い手の意向見えず 買収費用や独禁法が壁

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO08160630X01C16A0TJC000/

3億人以上いる利用者は1年以上伸び悩む。広告事業はグーグルや米フェイスブックに比べ顧客の中心は大企業で、営業力が弱い。最終赤字が続き、黒字化のめどが立たない閉塞感もあって、身売り観測報道が出始めた。

最も関心を示しているのはセールスフォースだ。狙いは投稿データだ。セールスフォースはマーケティングの判断を支援するAIを使うサービスを始めており、「AIの進化にはデータは多ければ多いほどいい」(ジム・サイナイ副社長)。だがツイッター買収に乗りだしたとの報道が出て、自らの株価が急落。二の足を踏むとの見方が強まっている。

アルファベットには各国の独占禁止法の壁が立ちはだかる。デジタル広告会社としてただでさえ高いシェアがさらに上がり、安易に動けないというわけだ。米ウォルト・ディズニーと米MSも候補とみられている。ディズニーにとって、ツイッターはネット配信の大きな経路として魅力的だが、買収費用に見合う相乗効果を出すのは難しそうだ。MSはリンクトインの買収手続き中。

セールスフォース、アルファベット、ディズニー、MSと候補はたくさんありますが、それぞれ事情を抱えています。


日本勢、ハード離れ一段と 富士通パソコン合弁 サービスに軸足

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO08059430W6A001C1TI1000/

東芝は1989年に世界初のノート型パソコン「ダイナブック」を発売。ソニーは高機能と洗練されたデザインを両立させた「VAIO」を投入し、世界のパソコン市場で存在感を示した。ただパソコン事業はCPUが米インテル、OSは米マイクロソフトが事実上、独占しており、消費者を引き付ける機能や魅力で徐々に差異化が難しくなっていった。

低コストでの生産が求められるようになり、多くの企業が台湾のEMS企業に設計や製造を委託した。それでも市場価格が下がると利幅は圧迫されていく。規模が大きいメーカーが有利になり、世界シェアはレノボと米HP、米デル・テクノロジーズの上位3社が約半分を占めている。

日本の電機メーカーのハードウエア離れは一段と進む。国内市場はパソコンだけでなくスマートフォンも既に6割程度が外資系メーカーだ。日本企業は中国や韓国、台湾などの企業が強い標準的なハードウエアの事業から手を引き、企業や自治体向けのITシステムやソフトウエアなどの事業に集中することで再成長を目指す。

日本勢が席巻してから、CPUやOSの進化、台湾EMS企業でのコストダウンなど時代の移り変わりが読み取れました。


神戸「起業のまち」へ船出 市、米VCと育成プログラム 市外も対象、企業流入狙う

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO06272050Z10C16A8ML0000/

プログラム参加者で自然栽培の野菜の販売サイトを運営する高橋さんは「経験をもとに独自の発想で事業を見直そうとしてくれる講師が心強い」と信頼を寄せる。最終日には投資家らを招いて自社のビジネスを紹介する場も設けられる。500スタートアップスは米マイクロソフトや米IBMなどをパートナーに持つだけあって「有力な資金調達先や提携先を見つける機会が多い」(多名部神戸市新産業創造担当課長)。

「神戸で起業家を育成するエコシステムの構築に協力してもらえませんか」。昨年、500スタートアップス本社を訪問した久元神戸市長はこう切り出した。エコシステムとは投資家や大企業、大学などの連携により、起業家育成を促す環境のことだ。市長の提案は日本での事業展開を模索していた同社にとって思ってもみないチャンスだった。

神戸が起業家育成に力を入れるきっかけは産業構造の変化だ。同市の発展を長年支えた重厚長大産業の成長が鈍化し、ファッションやデザインなどソフト産業の振興も道半ば。若者の流出も相次ぐ。こうした状況で神戸は、遠回りにも見える市内外の起業家育成という政策を選んだ。「育った起業家がいずれ神戸に戻り、育成する側に回るという循環を作る」と多名部課長は自信を見せる。

より長期視点で真剣な取り組みだと思います。市の枠組みを超えたエコシステムの発想が良いです。


拡張現実 広がる 「ポケGO」で脚光 試着から倉庫設計まで、ドコモは眼鏡型端末を開発へ

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO05458260Z20C16A7TI5000/

NTTドコモの吉沢社長は「歩きスマホは危険。(事故防止に向け)眼鏡型の研究開発を進める」と話した。眼鏡型端末は前を見ながら操作ができる。位置情報を使ったゲームのほか、東京五輪・パラリンピックで訪日客の道案内にも使えるという。

若者に人気の自撮りアプリ。スマホのカメラでとらえた顔の位置を特定して犬の耳や鼻を重ねたり、一緒に映った友達と顔を交換したりする。ネイバーの子会社が「スノー」を配信するほか、「スナップチャット」も同様の機能を備える。

ARは産業用途にも広がる。キヤノンは眼前を覆うゴーグル型端末「MREAL」を開発し、業務用に販売を始めている。同製品を自動倉庫の設計に活用するのが物流装置大手のダイフクだ。MREALで再現した実物大の物流装置で実際と同じように作業してもらい、装置の仕様や安全性の検証に役立てている。

ポケノミクスにも要注目です。充電器は分かりますが、歩きながら食べられるおにぎりなども売れているとのこと。なるほど。


スマホの次 孫氏賭け ソフトバンク、3.3兆円で英社買収 着想10年、交渉2週間

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASDZ19HVQ_Z10C16A7EA2000/

孫社長は地中海をクルージング中だったチャンバース氏に電話して会談を要請。チャンバース氏は急きょマルマリスに寄港し、孫社長がプライベートジェットで駆けつけてトップ会談が実現した。この日から合意まで2週間。英国内のアームのエンジニアを倍増させる約束を、法的義務にまでして誠意を見せた孫社長流の交渉術も奏功したようだ。

孫社長を突き動かしたのは危機感だ。「通信キャリアはどんどん(コンテンツ提供者に通信インフラを提供するだけの)土管化が進む」と語る。スマホは成熟期を迎えており、孫社長は次のパラダイムシフトに賭ける決断を下した。将来のネット社会で頭脳になるのがアームが持つ半導体技術と読む。

孫社長は6月に後継への「禅譲」を撤回し社長を続けたいと表明したのはアーム買収が理由だったことも明らかにした。ただ、半導体の世界は盛衰が激しい。一時代を築いた米インテルは、スマホでは米クアルコムにとって代わられた。アームは設計に特化した「デザインハウス」でガリバーとなったが今後も安泰とは限らない。

孫さんのビジョンが見えている人などほとんどいないと思います。しかしアームの高収益度合いが凄いです。