通販各社、成長の危機 「通販生活」昼の配送を中止/ファンケル、自転車のカゴに

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDZ19I0J_Z10C17A5TJ2000/

カタログハウスが発行する「通販生活」の夏号。表紙はヤマトを連想させる黒い猫の写真をあしらっている。「過重労働を強いてしまっている原因は、通販業界側の過剰サービス競争にあると認識します」。自主的に昼の配送をやめることを決めた。

ファンケルは自転車のカゴやガスメーターボックスの上など、顧客が留守の場合の商品の置き場所を指定するサービスを広げる。「日本では届けた商品が盗まれることはまずない」(島田社長)。通常の宅配ではドライバーの訪問回数は平均1.7回だが、再配達が減って1.1回に下がるという。

アマゾンは2007年に何度でも送料無料で買える会員制サービスを始め、ネット通販最大手の地位を固めた。この配送の大部分を引き受けてきたヤマトは当日配送から撤退する方針。「お互いのビジネスを支え合う存在」(ネット通販関係者)である宅配と通販の巨人の駆け引きはこれから本番を迎える。

ファンケルはすでに「置き場所指定お届け」をやってるんですね。紛失時も再度送ってくれるそうで驚きました。


コンビニ渡し3割関心 物流調査 荷主企業、再配達削減へ

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDZ16HM7_Y7A510C1TJ1000/

新たに予定する取り組みを荷主企業に聞いたところ回答企業の27%が「コンビニなどの店頭受け取り」を挙げ、最多となった。「駅などの宅配ロッカー受け取り」「物流倉庫の自動化」「梱包の小型化」「複数の注文をまとめて配送」が18%の同率で続いた。

導入済みの対策も聞いた。「梱包の小型化」が55%で首位となり「配送状況の追跡システム」(32%)、「物流倉庫の自動化」(27%)が続いた。ニトリHDはいずれも導入済みという。高島屋は小型化や配送状況の追跡システム導入などを実施済みだ。

荷主企業に配送運賃が上がった場合の対応を複数回答で尋ねたところ、41%が「社内のコスト削減で吸収する」と答え、最多だった。続いて「別の宅配会社に切り替える」(32%)、「購入者負担の配送料を引き上げる」(27%)となった。

ヤマトが一石を投じたことで企業の物流に対する意識が変わってきていて結構なことだと思います。


アマゾン、自社で効率配送 物流、逆風にもひるまず 提携先の倉庫活用

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO15473150Y7A410C1TI1000/

アマゾンの通常のネット通販では、商品の多くを自社の倉庫からヤマト運輸などの宅配便で配送している。プライムナウの場合、商品の配達にアマゾンが契約した物流会社の専用車を利用。これまではアマゾンが自社で仕入れた商品を専用の倉庫から配達していたが、今後は専用車が提携先の店舗に立ち寄って商品を引き取り、購入者に届ける仕組みを加える。

化粧品や総菜など少量多品種の商品を短時間で運ぶには大規模な倉庫が必要だが、倉庫を確保しにくい都市部でも店舗の商品を販売することですぐに届けられる。まずは提携先の店舗が近くにある東京23区、神奈川県、千葉県の一部地域でサービスを始める。

2500円以上の買い物で利用でき、会費のほかに最大1430円の送料がかかるが、条件によって無料になる。注文時に当日か翌日の配送時間を2時間単位で指定可能。一部の商品は注文から1時間で届ける。

ヤマト撤退でサービスの縮小かと思いきや、すぐにこういう仕組みを構築するのですから大したものだと思います。


再配達 通販側も削減策 楽天・日本郵便が連携 初回受け取り、ポイント付与

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDZ04HQ9_U7A400C1EA2000/

楽天と日本郵便が、共同でネット通販の不在時再配達を減らす取り組みをまとめた。初回の配達で宅配物を受け取ることができれば、消費者は5~50の楽天のポイントを得られる見通し。

新サービスに先行するかたちで、日本郵便は4月25日~9月末、全てのネット通販を対象にした配送で、「ゆうパック」を郵便局で受け取った場合、共通ポイントPontaなどを付与するキャンペーンを実施する。

ポイントで動く人も多いでしょうし、他にもソリューションは色々とあるのかもしれません。


雇用逼迫が成長の壁 失業率22年ぶり低水準 人手不足が企業縛る 増える短時間労働、賃金増鈍く

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDC31H3L_R30C17A3EA2000/

モノやサービスの需要さえあれば企業はもっと成長できる環境なのに、肝心の働き手が足りず手厚いサービスを供給できない。典型例は外食だ。ロイヤルホストは24時間営業をとりやめ、すかいらーくも順次、24時間営業店舗の7割を原則午前2時閉店に変更する。

急ピッチで進む生産年齢人口の減少を埋めてきたのは、女性や高齢者だ。2月の就業者数は前年同月に比べ51万人増えた。女性が33万人、65歳以上の男性が26万人増える一方、15~64歳の男性は8万人減った。ところがいくら就業者が増えても非正規のパートなどで短時間勤務の人が多いので、経済成長にとって重要な総労働時間(いわゆる労働投入量)は横ばいのままだ。

これだけ人手が足りなくなると賃上げが加速してもおかしくないが、中小にとどまっている。中小の賃金水準は大企業の7~8割にすぎない。賃上げをしたとしても将来不安から貯蓄する傾向が強く、消費に勢いがない。

完全雇用状態だけれども短時間勤務の人が多いので、労働投入量は横ばい。ベアは中小の方が大きいのが意外でした。


きしむ現場 成長の天井 破れるか サービス再設計探る

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDZ07ICN_Y7A300C1EA1000/

ファッション通販サイトのロコンド。気に入らないという理由でも無料返品を受け付けるサービスが人気で、約90万人の会員を抱える。返品送料も無料だ。ヤマトから値上げ要請があった場合は、自社の負担を増やして受け入れることを検討するが「宅配業者を変更する可能性もある」。

もう一つの解は供給サイドの改善。働き手を増やすことだ。なかなか集まらないトラック運転手だが、女性比率は2%。活躍の余地はある。インフラの技術革新も欠かせない。

配送予約サービス「ハコベル」。ネット上に荷主が運んでほしい荷物や配送先の住所を入力すると運送会社に一括で情報が流れ、受注を希望する事業者が応じる。運送会社もトラックやドライバーの空き時間を有効活用できる。日本には中小の運送会社が約3万社あり、国土交通省によるとトラックの積載率は4割だ。

中小の運送会社3万社の積載率は4割ということは、このリソースはまだ活用の余地があるんですね。


きしむ現場 「もう限界です」 15時間労働、昼休みなし

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO13799660Y7A300C1EA1000/

ヤマトが取り扱う荷物の9割が法人発のもの。なかでもネット通販の荷物が急増している。2016年に配達した国内の宅配便は前年比6.4%増。アマゾンがサービスを始めた00年の5割増だ。一方でトラック運転手の16年の有効求人倍率は前年比0.27ポイント上昇の2.33倍。増えるサービスに雇用が追いつかないダブルパンチに見舞われる。

神奈川県藤沢市のヤマトの集配拠点に、佐川急便や日本郵便など競合の荷物が目に付く。運送会社の枠を超えて集約し、ヤマトが一括配送する。パナソニックは、福井県あわら市で実施した宅配ボックスの実証実験の結果の中間報告をまとめた。共働き世帯に設置したところ再配達の発生率を6分の1に減らせた。

共同配送や宅配ボックスの整備は配送量抑制に一定の効果はあるものの、増え続けるネット通販に対しては「焼け石に水」との見方もある。日本の物販市場全体に占めるネット通販の割合はまだ約5%にすぎない。先行する中国並みの12%程度まで伸びれば、国内の38億個の荷物は90億個を超える。人手不足の現状ではインフラの破綻は避けられない。

現状でAmazonが値上げを受け入れなければ株価が下がったりということがあるかもと思いました。


ヤマト、働く時間厳格管理 未払い残業代支給 7万人調査 再発防止策、拠点の管理職増員

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDZ04H3E_U7A300C1EA4000/

ヤマト運輸のトラック運転手などグループ全体の4割に当たる約7万6000人の従業員を対象に労働時間の聞き取り調査を始めた。未払い分を順次支給する。労働基準法は未払い残業代があった場合に最長2年間まで遡って支払うことを義務づけている。未払い残業代が100万円を超える従業員もいるとされ、ヤマトHDの支払総額は数百億円に上る可能性がある。

適切な働き方が守れるように集配拠点の管理職を増員する方向だ。タイムカードに記録された時間と実際の勤務時間を見比べ、サービス残業や長時間労働があった場合に早期に把握できるようにする。

ヤマトはサービス残業をなくすと同時に、長時間労働の是正に取り組む。宅配便の時間帯指定サービスは「正午~午後2時」を廃止し、運転手が昼食休憩を取りやすくする。労働組合は退社から次の出社まで10時間以上あける「勤務間インターバル制度」の導入も要求している。

大企業でステークホルダーも多いですし労組もありますから、そういう点では従業員は守られていると思います。


人手不足、ヤマト瀬戸際 「顧客本位」限界、宅配総量抑制へ きしむ「小倉イズム」 市場は評価

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO13302850T20C17A2TI1000/

小倉昌男氏が宅配便を生み出したのは約40年前。「サービスが先、利益は後」という小倉イズムにきしみを生じさせたのが、ネット通販の爆発的な普及だ。ネックはネット通販会社など割引料金が適用される大口顧客の荷物だ。宅配便の平均単価は16年3月期に578円となり、10年前に比べて1割下がった。2割を占めるとされる再配達でも追加料金は得られない。

ヤマトは大口顧客に値上げを要請し、交渉が折り合わなければ取引停止を検討する。ある陸運会社の幹部は「経営はどこも厳しく、追随する動きが出てくる」とみる。佐川急便はその先例だ。13年にアマゾン・ドット・コムの宅配から撤退。14年3月期の宅配便取扱数は前期比1割減ったが、営業利益は同40%増の433億円に改善した。

市場も背中を押す。23日のヤマトHDの株価は前日比8%高の2454円で引けた。売買代金も22日の6.6倍。コモンズ投信の糸島運用部長は「断らなかったヤマト運輸が新しいステージに入った」と評価。

佐川がAmazonの宅配を撤退して、営業利益が40%も増えたというのが何よりの驚きでした。物流のスピード競争に待ったでしょうか。


訪日需要獲得に最大手スクラム JTB・日通・三越伊勢丹、東南ア客向け新会社 変わる消費、取りこぼしに危機感

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASDZ17HWY_X11C16A0TI1000/

中核となるのは日通がアジア向けに展開し約300万人以上が利用するサイトだ。海外消費者の生の声をサイトで集め、日本の商品を日通の物流網で送ったり三越伊勢丹の現地店舗に並べたりする。

最大手同士が異業種連合を組むのは、訪日客需要をとり逃がしているからだ。浅草寺。日本人より外国人が目立ち、ツアー客が利用するのは海外の旅行会社だ。秋葉原では大きな荷物を持つ人は減った。個人のリピーターは急増しているが、宿や食事などは中国系サイトで探す。

日通も国内物流市場が頭打ちのなか、消費者向けを開拓する。越境ECの輸送は日本郵便のシェアが高く、訪日外国人向け手荷物預かりサービスではヤマト運輸と佐川急便が先行する。

ツアー客が利用するのは海外の旅行会社だったり、訪日客の消費行動はショールーミング的になっていたり、宿や食事などは母国系サイトを使ったりしているとのこと。