対北朝鮮、初の石油制限 輸出総額の9割が制裁対象 将来の禁輸に布石

https://www.nikkei.com/article/DGKKASGM12H41_S7A910C1EA1000/

北朝鮮は主に中国から自動車や戦車などの燃料となる石油精製品(主にガソリンと軽油)を年間450万バレル輸入しているとされる。今回の制裁では北朝鮮向けの石油精製品の輸出に年200万バレルの上限を設定。石油関連製品全体では3割の輸出削減となる。

北朝鮮軍が使う石油精製品の量は判然とせず制裁に慎重な中国などとの交渉を経て削減規模をはじき出した可能性が高い。輸出制限が厳格に履行されれば北朝鮮の軍事活動に制限を与える可能性が高い。北朝鮮は国内に製油所を持ち、輸入した原油を加工して軍事目的に使うガソリンなどの石油精製品を作っている。調達した原油で作ることが可能な石油精製品の量には限界があり軍の活動に影響を与えるのは必至だ。

石油を制裁対象に加えたことで、将来の制裁強化にも道筋がついた。安保理の北朝鮮制裁決議は今回が9回目だが、石油供給に規制をかけたのは初めて。もし北朝鮮が核実験やICBMの発射に踏み切れば、米国が制裁を一段強めて石油の全面禁輸を改めて提案する足がかりとなる。

相当な打撃との見方もあれば、効果不透明の見方もあり。将来の制裁強化への道筋はついたのかもしれません。


米決議案 修正に賭け 対北朝鮮「最強の制裁」弱める 中ロと駆け引き続く

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO21010630S7A910C1EA2000/

米国の譲歩を巡っては2つの見方がある。1つは制裁の早期採決を優先し中ロに歩み寄らざるを得なかったとの観測だ。核実験強行を受けた緊急会合からわずか1週間で合意を目指す異例の短期交渉で、中ロによる拒否権行使を避けるために瀬戸際で譲歩したとの見方がある。

もう1つは原案を示した時点で譲歩のシナリオは描かれていたとの見方だ。中ロは北朝鮮が大混乱に陥る石油の全面禁輸は受け入れにくい。そもそも北朝鮮の石油調達への規制は初めてだ。原案で高いボールを公然と投げかけ、制裁決議の土壇場で譲歩することで中ロのメンツを立てる米国の戦略との読みだ。

安保理決議は中ロが棄権した場合、全15理事国中9カ国以上が賛成すれば決議は採択される。拒否権を発動すれば国際社会による中ロへの批判は強まる。米国は11日の採決に向けてまずカードを切った。次の焦点は中ロの対応だ。厳しい制裁の阻止に向けて共同歩調を取ってきた両国の姿勢には微妙なずれもみえる。

中ロの決断に注目ですが、一連の対応で中ロにとっては北朝鮮をほんとうに都合よく活用したいのだなと分かりました。


北朝鮮 沈黙の記念日 国連制裁見極めか 日米韓、追加挑発なお警戒

https://www.nikkei.com/article/DGKKASDC09H1F_Z00C17A9EA2000/

米国は6回目の核実験を受けた追加制裁決議案を11日に採決する構え。9日に大型の挑発に出れば、米国案が採択される流れは強まる。中国の原油が止まれば「3カ月以上はもたない」(曺奉鉉IBK経済研究所副所長)。制裁決議案が米国の言い値通りに採択されるのか、中ロが押し戻すのか、北朝鮮は見極めている可能性がある。

日米韓は9日、北朝鮮の弾道ミサイル発射などに備えて高度の警戒監視態勢を続けた。海上や陸上でミサイル迎撃態勢をとり、情報を収集している。海上自衛隊は、弾道ミサイルを大気圏外で撃ち落とせるイージス艦を日本海に展開中。陸上ではPAC3を34基配置。

奇襲性を重んじる最近の傾向からすると、10日の挑発もないとは言い切れないとのこと。


ボーダー最前線(中国・北朝鮮)「密貿易」の街 核実験の余波 警戒強まる

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丹東は中朝交易の玄関口で、交易全体の約7割を占める。北朝鮮労働者が多く住むほか、北朝鮮の雰囲気を味わえるとして中国人観光客の人気が高い。北朝鮮にとっても外貨獲得の重要な街で、互いの人的・経済的な結びつきは強い。

遼寧省は中国で最も景気が悪い地域だけに、北朝鮮への制裁が地元経済のさらなる悪化につながると気をもむ。ある貿易関係者は公然の秘密である密貿易を念頭に「制裁後も変化はない」と語った後付け加えた。「今のところは、だ」

既に今春以降、丹東を出発して北朝鮮を訪れる観光客は減り始めている。日帰りで対岸を巡るツアーはピークの20分の1に落ち込み、平壌を巡るツアーも昨年の半分だ。「北朝鮮の体制が崩壊したら大勢の難民が流入しかねない」(40代の女性)。

文字通りの最前線ですから、中国の対北朝鮮制裁の影響などがリアルに感じ取れる場所ですね。


北朝鮮ICBM、米内陸部を射程 大気圏再突入は未確立か 実戦配備なお時間

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米国を標的にした戦略兵器としてICBMを完成し、実戦配備するには、技術面で高いハードルがある。地上から発射されたICBMは宇宙空間まで上昇し、核を積んだ弾頭を切り離す。弾頭を大気圏に再び突入させて標的に落下させる技術の確立がICBMのカギを握る。この「大気圏再突入」の技術は核保有国で高度な軍事機密になっている。

ポイントは、弾頭部の耐熱・耐圧性能だ。現役軍人で、国防研究院の李氏は「ロフテッド軌道で発射するだけでは、大気圏への再突入技術を確立できない」と指摘する。ロフテッド軌道で発射すると、ほぼ垂直に再突入するため弾頭部にかかる熱や圧力は低い。実戦で弾頭が受ける熱は6000~7000度とされる。ロフテッド軌道は実戦の「半分にすぎない」と李研究員。

米情報当局は北朝鮮が核搭載可能なICBMを来年にも完成させると警戒する。米軍のダンフォード統合参謀本部議長は、韓国軍トップと電話で協議。「軍事行動の選択肢も協議した」とし、北朝鮮を強くけん制した。

北朝鮮の一方的な発表なので、真偽は不明ということでしょうけど。日米ともに政権の空白を突かれています。


米、アジア積極関与強調 「中国寄り」懸念払拭狙う 南シナ海巡りけん制

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO17282430T00C17A6EA2000/

マティス氏が今回、とりわけ力点を置いたのは、台頭する中国への対応だった。「ルールに基づく秩序を阻害している中国の行動を受け入れることはできない」。マティス氏は中国の南シナ海での人工島建設を厳しい言葉で非難し、「北朝鮮は差し迫った脅威だが、だからといって他の戦略的問題から目を背けてはならない」と付け加えた。

米は北朝鮮問題で協力を得る見返りに南シナ海問題に目をつむるのではないか――。日本や東南アジア諸国にはトランプ流の「取引外交」への懸念がくすぶっている。トランプ氏は北朝鮮の核問題の解決を優先し、「もし中国が北朝鮮問題を解決するなら、貿易問題で米国とはるかによい取引ができると習国家主席に説明した」と明言。中国の為替操作国の指定を見送るなど融和姿勢への傾斜が目立つ。

アジアを歴訪したペンス副大統領、ティラーソン国務長官ら政権幹部のアジア政策に関する発言をたびたび引用した。「米国は太平洋国家だ。将来も変わらない。米国はアジア太平洋地域との関係強化を優先する」。マティス氏の発言には政権のアジア政策の意思が一枚岩であることを強調する狙いがにじむ。

マティス氏は信頼できるが、トランプ氏は信頼できるのか?という発言は鋭いなと思いました。


米朝、非公式接触か 北欧で対話の糸口探る

http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS08H3I_Y7A500C1EA2000/

トランプ米政権が発足して以降、米朝両政府に関わる人物が接触するのは初めてとみられる。北朝鮮から参加するのは崔外務省北米局長。韓国メディアによると、1980年代に外務省に入り、早くから米朝会談や6カ国協議などで通訳を担当してきた有力者だ。米国側は過去の政権で、北朝鮮の核問題を担当した元政府高官が出席するもよう。

朝鮮中央通信は、北朝鮮への敵対行為をした疑いで米国人のハクソン氏を拘束したと報じた。北朝鮮に拘束中の米国人は合計4人となった。米国との対話を見越した駆け引きの一環としている可能性がある。

トランプ政権はあくまで核放棄を求めており、核開発に固執する北朝鮮との隔たりは大きい。米側の参加者は元政府高官とはいえ民間人の立場であり、今回の対話は公式な政府間協議でもない。

北欧というのもきっとポイントなんだろうと思います。崔善姫さんはたまに出てきますが、キーマンですね。


米朝緊迫 長期化の様相 米、追加制裁視野に/北朝鮮、砲撃訓練で威嚇

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDC25H1O_V20C17A4EA2000/

北朝鮮の狙いは、核保有を米国に認めさせたうえで米朝協議に持ち込んで金正恩体制存続の保証を手にすることだ。米国に届く核・ミサイルは体制を守る切り札とみている。

28日には日米外相らが出席する国連安保理の外相級会合を開き、米国主導で北朝鮮の追加制裁を協議する。安保理では北朝鮮を支援するロシアの動きが焦点になりそうだ。日米韓の3カ国は、都内で首席代表会合を開いた。

北朝鮮の対話と圧力で鍵を握る中国も動いた。「中朝間の外交ルートは非常に円滑に通じている」。中国外務省の耿爽副報道局長は、北朝鮮が核実験やミサイル発射を見送ったことについてこう語り、水面下での働きかけをにおわせた。

関係国の戦略目標、相関図が現在のステータスですね。25日はレッドラインを越えずに安堵感。


米中朝、虚々実々の攻防 米が軍事的な包囲網、体制転換は否定

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDC15H1P_V10C17A4EA2000/

北朝鮮は15日の軍事パレードで米国への敵意をあらわにした一方で、対話の糸口を探り始めた。米国は軍事的な包囲網を強めつつ、北朝鮮が最も警戒する体制転換に踏み込まない構え。朝鮮半島の危機回避を優先する中国は、ひとまず米国に協力する姿勢を示す。

米メディアは、米政権が2カ月にわたり政策を再点検した結果、北朝鮮の体制転換をめざさない方針を決めたと相次いで報じた。「米国民の脅威を取り除くため、あらゆる選択肢を準備せよ」。トランプ米大統領は金委員長の暗殺を含めたすべての選択肢を検討するよう安全保障担当の大統領補佐官に指示していた。米政権は北朝鮮への軍事的な圧力を強めながら、北朝鮮の体制転換を棚上げし、事態収束の道も探っているようだ。

にらみ合いというステータスですが、日本が先に焦土化という話もありますし不安は募ります。


北朝鮮緊迫 米まず外交、不調なら軍事行動 2段階論、日本に伝達 海自と近く共同訓練

http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS12H3N_S7A410C1EA2000/

トランプ大統領は「すべての選択肢がテーブルの上にある」と、軍事行動を含む選択肢を示す。発言の真意を米側は「外交を動かすための手段で、本気度を示す狙い」と説明。あくまで外交的な解決を優先する意向だ。

トランプ政権は中国を巻き込む「異なるアプローチ」に転じた。中国はかねて北朝鮮への制裁に慎重だったが、2月に国連制裁決議に基づいて北朝鮮との石炭貿易を停止した。米側はさらに、中国が北朝鮮への石油の供給制限といった制裁強化や、北朝鮮と取引のある企業の取り締まりに臨むことへの期待がある。

ただ国際政治に詳しい神保慶応大准教授は「中国が本当に実効性ある措置を講じる保証はない」と指摘。「経済で追い込んだ北朝鮮が暴発し、多数の難民が押し寄せる事態を避けたいからだ」と説明する。

クリントン、ブッシュ、オバマ政権では北朝鮮の核放棄を迫りきれなかった反省から、中国を巻き込む異なるアプローチへ。