自民総裁任期延長へ 改憲・脱デフレにらむ 長期政権に布石

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO08570400Q6A021C1PP8000/

10年以上の安定政権を築いているドイツのメルケル首相は財政健全化などに取り組み、就任からほぼ10年たった14年にようやく財政黒字を達成した。長期政権になれば外交交渉などを有利に進めやすくなることもある。貿易や領土を巡る折衝では、国内での政治基盤や発言力、首脳間の人脈がカギを握る。安倍首相が強い意欲を示すロシアとの北方領土交渉も同様だ。

8月の党役員人事で要の幹事長ポストに総務会長だった二階氏をあてたのも総裁任期延長を見すえた布石とみられている。二階氏は参院選後、総裁任期延長論を唱え、党内での延長容認論の流れをつくった。

二階氏は幹事長就任後、総裁任期を議論する党・政治制度改革本部の本部長に調整力のある高村副総裁を起用した。党内には「任期切れまで約2年あるのになぜ今なのか」などの慎重論もあったが、高村氏は「安倍総裁に限らず、誰にでも適用する」などと説明し、封じ込めた。

二階氏&高村氏起用も含め、着々と進めてきた印象です。でもメルケルさんの例を知って長期政権のメリットも理解できます。


検証 真夏の人事 重ねた配慮 吉か凶か

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS05H6Y_V00C16A8PP8000/

経済産業相の世耕氏と沖縄・北方相の鶴保氏。世耕氏は第2次安倍政権の発足来、官房副長官として首相を支え続けてきた首相側近だが「二階氏とは距離がある」(閣僚経験者)とされる。鶴保氏の起用は「世耕氏を入れるため首相が二階氏に配慮した」とみられている。二階派からはもう一人、今村氏も復興相で入閣した。「露骨な二階派厚遇だ」。

「石破さんが断ったポストですが、農相をお願いします」。山本氏に首相から電話が入る。山本氏は石破氏側近であると共に首相の友人でもある。山本氏は不意打ちの打診に驚いたが「安倍さんとの信頼関係もある」とあっさり受諾した。石破氏が側近と「ポスト安倍」への決意を新たにした翌日の「一本釣り」。石破氏に事前に根回しはなく、同派からは「分断工作だ」と不満が相次いだ。

麻生副総理・財務相や菅官房長官を留任させ、首相は政権の骨格を維持した。これまでも2人を代えないことで政権基盤を固め「改造後は無風」との評を得てきたが、今回の人事はこれまでとは違う結末を招くリスクをはらむ。二階派の「厚遇」は、他派閥の不満と権力バランスの変調を招きかねない。

ポスト安倍を取り巻く思惑、距離感が面白いです。二階派厚遇っぷりも伝わってきました。


検証 真夏の人事 「1強」首相の誤算

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDE04H06_U6A800C1PP8000/

党を押さえ込んで政権を運営する「安倍1強」は「谷垣氏が首相官邸の意向をどんどん受け入れてくれたことで成り立ってきた」(閣僚経験者)。首相周辺は「谷垣氏の交代は政権のバランスを崩しかねない」と分析していた。

政権内では二階氏への警戒感は強かった。事前に二階氏起用を聞いた側近は首相に「ただでさえ剛腕政治家だ。人事やカネまで渡していいんですか」と進言した。「じゃあ誰にすれば良いと思う?」。首相の反論に側近が口ごもると「ほら、他にいないでしょ」と畳みかけた。

「石破さんのおかげで地方創生は成果をあげた」。首相は電話で新ポストとして農相を打診した。石破氏が「一党員の立場で安倍政権を支える。自由な時間がほしい」と断ると、防衛相ポストも提示して閣内残留を求めたが、固辞する姿勢は変わらなかった。首相と話したベテラン議員は「石破氏が得意な農相か防衛相なら喜んで受けると踏んでいたようだ」と打ち明ける。この議員は首相の考えが甘かったとみる。

やはり人事は面白いです。舞台裏の会話まで分かると特に。豪腕二階さんの動向と波乱要因の石破さんがどうなるか。


解散・任期延長占う 来月3日に内閣改造 カギ握る自民幹事長人事

http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS29H71_Z20C16A7PP8000/

首相がこだわるのが谷垣氏の処遇だ。首相側近も「首相は谷垣氏について、余人をもって代えがたいと思っている」と強調。自民党幹部は「谷垣氏の続投が最適解」と指摘する。「安倍1強」を支えてきた谷垣氏を軽々に代えれば政府・与党のバランスが崩れかねない。

次の幹事長は衆院解散・総選挙や、首相の党総裁任期切れに対処する可能性がある。まずは衆院解散。谷垣氏に代えて軽量級の幹事長を据えれば「首相は当面、解散の考えはない」と人事の意味を勘繰られる。麻生副総理・財務相は来年初めの衆院解散を首相に進言しているが、短期間で選挙に向けて党をまとめられる人物でなければ万全の戦いはできない。

もう一つ、重要なのは2018年9月末に切れる安倍首相の党総裁任期。任期延長には、党大会での党則改正が必要だ。閣僚経験者の1人は「党則改正なら、軽量級の幹事長では難しい。任期満了が近づいた段階で重量級を据えるのではないか」と語る。党内ににらみが効く重量級には菅官房長官や二階総務会長らの名前が挙がる。

ここへ来て谷垣さんの存在感が際立ってきましたが、やはりそれだけ力がある重量級なのだろうと思いました。


アベノ人事 3つの傾向 来月3日にも内閣改造

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO05190810T20C16A7TZJ000/

1つ目は気心の知れた盟友や当選回数の多いベテラン議員だ。盟友といえば、政権ナンバー2の麻生副総理・財務相。祖父に首相を持つ点で共有し、外交政策の考えはきわめて近い。ともに不本意な形で首相の座を降り、首相経験者として互いの悩みが分かりやすい。

2つ目は側近や「お友達」だ。第1次内閣では「お友達人事」と批判を浴びたこともある。1993年に初当選し、若手議員のときから一緒に過ごした仲間との関係は深い。塩崎厚生労働相や石原経財相は若手議員のときに「NAISの会」と称したグループを結成した。

3つ目は「ポスト安倍」だ。いまは岸田外相と石破地方創生相を閣内に入れている。いずれも首相の出身派閥とは思想や政策の傾向に違いもあるが、事実上のライバルを取り込むことで党外での自由な動きを封じている面もある。

夏休み中に人事構想は練られたんでしょうか。こうやって傾向知っておくとより楽しめそうです。


シンゾウとの距離 真夏の人事 石破茂 「危ない男」に火つくか

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO05177620T20C16A7PP8000/

入閣してから、石破は「反安倍」と受け取られるような言動はできるだけ慎むように気をつけてきたからだ。側近の一人は解説する。「党内で『あいつは危ない』とみられることはプラスにならない。波風を立てないことが首相への一番の近道だと思っている」

地方人気の源泉は「脱派閥」を掲げ「古い自民党」を打破しようという改革姿勢やクリーンさだった。得意の安全保障政策では集団的自衛権の行使容認に向け安倍が進めた憲法解釈の変更に異を唱え、党内の一部から支持を得た。そんな「石破カラー」は入閣を機に封印したかのように目立たなくなった。

「岸田に負けるつもりはない。次は俺しかいない」。石破が珍しく外相の岸田への敵意をのぞかせたことがある。安倍が無投票再選を決めた党総裁選を前に、出馬の是非をめぐって周囲から「このままでは岸田さんに負けてしまいますよ」とけしかけられたときだ。

地方創生は一億層活躍に上書きされ。確かに目立たない昨今ですが、岸田さんへの対抗心も覗かせているそうです。


シンゾウとの距離 真夏の人事 岸田文雄 もがく「公家集団」の長

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO05121520S6A720C1PP8000/

「疲れました」。党本部に幹事長の谷垣を訪ねた岸田はこうつぶやいた。派内の期待を一身に背負うプレッシャーと、重要閣僚の責務という板挟みの心境を率直に吐露した。谷垣は「3年半の外相経験は必ず次に生かせる」と励ますのが精いっぱいだった。

今度の内閣改造で安倍の意向に反して岸田が留任を拒めば「ポスト安倍」への道のりは遠のく。安倍の総裁任期延長論を岸田は「随分気の早い話だ」とけん制するが、閣僚の一人は「20年の東京五輪まで冷や飯を食う覚悟があるのか」と突き放す。一方、留任すれば派内の求心力は低下し、不満が高まるのは必至だ。

最近、岸田は周囲に「祖父は宏池会の結成時のメンバーだった」と打ち明けるようになった。来年、結成60年を迎える宏池会の会長としての自覚。それは、戦わない公家集団と揶揄されながらも、多くの首相を輩出してきた伝統派閥への自負心でもある。

ハト派はタカ派の安倍政権では存在感を示せないようです。岸田派と閣僚の板挟みで苦しいところでしょうか。


「プラチナ社会」夢はるか 地方移住どこまで進む

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO98368550S6A310C1TCR000/

老人の街の誘致による地域の立て直しとは、政府が地方創生の柱にすえている「CCRC」そのものである。「Continuing Care Retirement Community」。高齢者が元気なうちに移り住んで、医療や介護が必要になっても安心して暮らしつづける地域社会といった意味だ。

高度成長期、夢を抱いて地方から都会に出ていった若者たち。「青年は荒野をめざす」が時代のキーワードだった。それから数十年。逆流がはじまった。故郷に錦、夢破れ道半ば、老老介護とそれぞれだが、今やシニアが地方をめざす。

増田寛也・東大客員教授らの報告によると、団塊の世代が75歳以上になる25年には、東京圏の1都3県で後期高齢者が1.4倍になる。それでなくても不足している東京圏の医療・介護施設は完全にパンク状態となり「とんでもない介護破綻がおこるかもしれない」と増田氏は懸念する。

日本版CCRCのシェア金沢や、ゆいま~る那須がケーススタディですね。地方創生は人口の増減じゃなく、何に基準を置くかが重要だと思います。


省庁誘致、徳島の本気 「とりあえず行く」消費者相の一言で火 屈指のネット環境PR

http://www.nikkei.com/article/DGKKASFB05H1P_Y6A200C1EA1000/

徳島県、全国屈指のブロードバンド環境といわれ、「1世帯あたりの光ファイバーの総延長は日本一」をうたう。テレビ会議を使えば、東京と離れていても円滑に仕事ができる。県はこれを武器にIT企業などのサテライトオフィス誘致に力を入れている。中央省庁が移転すれば、PR効果は絶大だ。

徳島市から車で40分ほどの過疎地、神山町。消費者庁がお試し移転する同町はサテライトオフィスが続々と進出している。若者の流入で風景も一変した。同町のほか、美波町、三好市などにもサテライトオフィスが誕生、その数は計31社にのぼる。

長年都があった京都では政府機能の移転は宿願といえる。政財界がまとめた「京都ビジョン2040」には「京都にも皇族の方にお住まいいただき、東京との双京を実現する」と盛り込んでいる。文化庁も10年以上前から誘致してきた。

地域活性の中でも徳島の神山町はハイレベルな取り組みだと知りました。京都もオール京都。地域の積極性が育ってきている印象です。


地方の旗手 無人の荒野、求めるのか

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO96762090R00C16A2PE8000/

兵庫県養父市。市長の広瀬栄(68)。暗たんたる将来を憂い、農業への新規参入を促す国家戦略特区に命運を託した。秘策は「誰でも稼げる農業モデルの確立」だ。農地が狭い養父でも農業で食べていければ若者を引き寄せられる。

「人口減時代の街づくり」と注目を集めるのが岩手県紫波町のオガール地区だ。官民連携事業で年85万人が訪れる街に生まれ変わった。開発主体を財政難の町から企業に切り替え、企業が金融機関から資金調達して官民双方の施設を開発する――。

同社はいま借入金を計画通り返し、年約600万円の地代と固定資産税も町に支払う。地区では100人以上の雇用も生まれた。全国から視察客がおしかけ、有料にした昨年は900万円近い収入があった。視察した衆院議員の小泉進次郎は各地でこう紹介している。「紫波町に学べ」

「紫波町に学べ」とは最高の賛辞でしょうね。創意工夫次第で、地域はいかようにも活性化できるのだろうと思います。