敵か友か 対立を超えて

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO19709230W7A800C1EA3000/

「敵はどこにいるか分からない。いないように見えて潜んでいる。敵にやられないためには徹底的に敵をたたきのめす」。安倍首相は周囲にこう漏らしたことがある。岸元首相も『岸信介証言録』で「対立する敵がいなければ駄目だ」と説いている。

警戒感の一端が出たのかもしれない。「こんな人たちに私たちは負けるわけにはいかない」。首相は街頭演説で、ヤジを飛ばす一部の聴衆に言い放った。「こんな人たち」という目に見える「敵」を明示したのはたしかだ。

友との関係では「友情を大事にしすぎる」との批判は消えない。失言した稲田元防衛相をかばい続けたことなどが背景だが、敵への厳しさが目立つあまり友を守るイメージが濃くなる面もある。

敵は徹底的にたたきのめし、友情を大事にする。個人的にはそれくらいの信念であって欲しいです。


法相・文科相交代へ あす内閣改造 野党の追及かわす

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO19540570S7A800C1PP8000/

3日の内閣改造で、先の国会で野党側から追及を受けた閣僚の多くが閣外に去る見通しになった。「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法の答弁に立った金田法相や、加計学園問題で内部文書の調査にあたった松野文部科学相らが交代の公算が大きい。

内閣支持率が急落する中、今回の改造は首相にとって「失敗できない人事」(閣僚の一人)。特に今回問題となった文科相や防衛相のポストには経験者や党内の重鎮が起用されるとの見方もある。

閣僚交代による刷新効果への期待がある半面、当事者だったり、調査を担ったりした閣僚が改造で閣外に去れば、問題の真相究明が遠のくとの指摘もある。

菅さん・麻生さんは変えられないでしょうから、後はやはり手堅くいくしかないだろうと思います。


安倍政権、続く悪循環 加計・都議選・稲田氏… 改造と党人事、反転攻勢は未知数

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO19413000Y7A720C1EA3000/

裏目に出たのは稲田氏の問題だけではない。加計学園問題を中心とする衆参予算委員会での閉会中審査も疑問点の解消には至らなかった。

首相が局面の転換を期待する内閣改造・党役員人事は二階幹事長のほか、菅官房長官や麻生副総理・財務相ら政権の主要メンバーは留任する見込み。「心機一転」の印象による支持率上昇に結びつくか予断を許さない。

これまでの解散戦略の起点は「弱い民進党」と、憲法改正だった。この2つの要因が「首相は来年後半の衆院解散を検討しているのではないか」との観測につながった。民進党の新体制発足は、解散戦略の一つの起点が崩れたことを意味する。与党内には、民進党や都民ファーストの会の国政進出の準備が整わないうちに選挙に打って出るべきだとの早期解散論が浮上する可能性もある。

田原さんとの冒険の話が意味深です。民進党の新体制発足で、解散戦略の起点が崩れたという点を理解しました。


稲田氏、再び渦中に PKO日報、非公表の了承は否定

http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS19H33_Z10C17A7EA2000/

南スーダンPKOを巡る日報は当初、「廃棄済み」とされたが、その後見つかり、1月に陸幕長に報告された。陸自は公表の準備を始めたが、統合幕僚監部の防衛官僚が陸幕の担当者に「今更、陸自にあったとは言えない」と伝えたことが明らかになっている。

今回明らかになったのは2月15日に稲田氏、黒江次官、陸幕長が出席した幹部会議で、陸自での日報データ残存を巡って対応を協議していた事実だ。稲田氏は陸幕長との会談は認めたが、陸自データが残っていた事実を話し合ってはいないと主張する。

2月6、7両日に統幕でのデータ保管を認め、一部が黒塗りで公開された際、防衛省は「陸自にデータはない」と公表していた。仮に稲田氏がこの段階でデータ保管の事実を把握していた場合、隠蔽に関与していた可能性が出てくる。

NHK時事口論の説明でこれの何が問題だったのか、だいぶ分かってきました。文民統制と隠匿疑惑という2つのポイント。


シンゾウとの距離 稲田朋美 庇護が生んだ痛手

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO18986520Z10C17A7PP8000/

風当たりの強さは当選4回ながら防衛相に抜てきされたことへの嫉妬とも無関係ではない。防衛相の前は政調会長、その前は行政改革担当相を務めた。一貫して重要ポストに居続けられたのはひとえに安倍の庇護があったからというのが永田町の一致した見方だ。

稲田と安倍との出会いは2005年にさかのぼる。当時、党幹事長代理だった安倍が保守派の弁護士だった稲田を若手の勉強会に講師として招いた。靖国参拝問題などに鋭く切り込む稲田に一目ぼれした安倍が同年の郵政選挙の刺客候補として口説き落とした。

「いろんな事を急いでやり過ぎてきた」。稲田は最近、周囲に吹っ切れた一面も見せる。稲田と親しい自民党中堅も「議員としての幅を広げるちょうど良い機会だ」と次に備えるべきだとアドバイスする。それでも安倍の口から稲田を批判する声を聞いた議員は少ない。

8月の内閣改造では続投を予測する声は党内では皆無とのことで、やはり無理でしょうけど、よい機会とも思えます。


安倍1強 岐路に 自民、過去最低23議席 解散・改憲に不透明感

http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS02H18_S7A700C1NN1000/

衆院解散・総選挙を巡る判断にも影響がある。衆院議員の任期満了は来年12月。そこまでに必ず衆院選はある。20年の新憲法施行を目指す首相が早期の改憲を実現するには、衆参両院で憲法改正の発議に必要な3分の2の「改憲勢力」を維持する必要がある。だが、自民党に強い逆風が続く中で次の衆院選を迎えれば、維持できない数字だ。

今回の結果を受け、首相に近い閣僚経験者は「年内に衆院解散・総選挙はできない」と話す。来年の通常国会で改憲を発議する日程が取り沙汰されているなか、改憲勢力3分の2を維持するため、衆院議員の任期満了近くまで選挙には踏み切れない、との見方だ。早期に解散に打って出て敗北すれば、来年9月の総裁任期切れ前に退陣に追い込まれかねない。

だが、支持率の下落が続くようなら、より迅速な対応が迫られるかもしれない。与野党では、次期衆院選で小池都知事と連携して国政進出を狙う勢力がある、との声がある。自民党都議が大量に落選し、都内の衆院小選挙区の基盤が崩壊した以上、小池知事らが準備を整える前に、早期解散をしなければならなくなるケースだ。

都民フが勝ったのではなく、自民党が負けたという見方が多いです。ひとまず人事がセンシティブなところ。


中朝への抑止力強調 首相、米国防長官と会談 尖閣、早期に言質 「核の傘」提供を確認 駐留経費、今回は触れず

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDC03H02_T00C17A2EA2000/

尖閣は、そもそも第三国の領有権問題で特定の立場を取らない米政府にとっては微妙な存在だ。オバマ前米政権は発足当初、公式の場で安保条約適用は明言を避けていた。適用対象に「尖閣諸島も含まれる」と自ら語ったのは14年4月になってからだ。今回、新政権発足直後のタイミングで確認できたことに政府高官は「パーフェクトだ」と語った。

米側がより切迫した課題と位置づけるのが北朝鮮への対応だ。北朝鮮が同盟国を核攻撃した場合に「圧倒的な対応を取る」と述べ、首相との会談でも核兵器による「核の傘」を含む拡大抑止力の提供を明言した。

日本が懸念する在日米軍駐留経費の負担増を巡る問題は話題にはならなかったという。日本側には対日防衛が貿易や通貨政策との取引材料に持ち出されるのではないかとの疑念すらある。

トランプさんの発言の流れがあったので、抑止力の維持が鮮明にされたことは意外でした。


沖縄負担減道半ば 訓練場返還合意20年進捗遅れ

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO10968080S6A221C1EA2000/

長年進まなかった米軍北部訓練場の早期返還は、菅官房長官らの強い意向があった。難航したのは、ヘリパッドを引き続き同訓練場として残る別の場所に移すという返還条件があったためだ。県民の反対が強いオスプレイが離着陸する予定で、反対派が工事車両の通行を妨害するなど抵抗した。

この20年は沖縄の基地負担軽減に腐心してきた側面もある。SACOを設置するきっかけとなったのは95年の米兵による少女暴行事件。日米両政府内には当時、米軍が今後も安定的に基地使用する基盤が揺らぎかねないとの危機感が広がった。

SACO合意に基づく返還計画ではギンバル訓練場などがすでに戻っているが、返還のめどが立たない施設・区域も多い。いずれも県内移設が条件となっているからだ。米軍施設・区域の面積が減少しても、県内に代替施設が建設されることには不満が強い。

来年はトランプさんの政策によっても大きく動きそうですね。住民感情と防衛と多様な視点で考えないといけない問題です。


中国、挑発エスカレート 尖閣周辺で公船・漁船230隻超 日本、既成事実化を警戒

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http://www.nikkei.com/article/DGKKZO05777690X00C16A8PE8000/

海上保安庁が尖閣で異変を察知したのは6日午前8時5分ごろ。魚釣島北西の接続水域で、海警局の船6隻と周辺にいる中国漁船約230隻を確認した。漁船の一部は接続水域に入り、公船のうち3隻は機関砲のようなものを搭載していた。

5日には海警局の船2隻と漁船6隻が同時に領海に侵入した。同時侵入は初めてで、海警の船は漁船の周囲を行ったり来たりしたという。日本領海内で法執行するようにもみえ、尖閣を自国の領土とする中国の主張を既成事実化させかねないと日本政府は警戒する。

中国の行動が過激化する背景には、厳しい内政状況や日本への反発が垣間見える。南シナ海での中国の主張を否定した仲裁裁判所の判決は習政権にとって大打撃だった。その受け入れを促す日本への反発は強い。経済成長の鈍化や裁判の敗北で習氏への批判は強まっており、挑発行動の裏側には求心力を維持したい狙いが指摘される。

経済成長の鈍化や南シナ海裁判の敗北で高まる批判を外へ向けるという常套手段ですね。


検証 真夏の人事 重ねた配慮 吉か凶か

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS05H6Y_V00C16A8PP8000/

経済産業相の世耕氏と沖縄・北方相の鶴保氏。世耕氏は第2次安倍政権の発足来、官房副長官として首相を支え続けてきた首相側近だが「二階氏とは距離がある」(閣僚経験者)とされる。鶴保氏の起用は「世耕氏を入れるため首相が二階氏に配慮した」とみられている。二階派からはもう一人、今村氏も復興相で入閣した。「露骨な二階派厚遇だ」。

「石破さんが断ったポストですが、農相をお願いします」。山本氏に首相から電話が入る。山本氏は石破氏側近であると共に首相の友人でもある。山本氏は不意打ちの打診に驚いたが「安倍さんとの信頼関係もある」とあっさり受諾した。石破氏が側近と「ポスト安倍」への決意を新たにした翌日の「一本釣り」。石破氏に事前に根回しはなく、同派からは「分断工作だ」と不満が相次いだ。

麻生副総理・財務相や菅官房長官を留任させ、首相は政権の骨格を維持した。これまでも2人を代えないことで政権基盤を固め「改造後は無風」との評を得てきたが、今回の人事はこれまでとは違う結末を招くリスクをはらむ。二階派の「厚遇」は、他派閥の不満と権力バランスの変調を招きかねない。

ポスト安倍を取り巻く思惑、距離感が面白いです。二階派厚遇っぷりも伝わってきました。