通貨と通商 二重の圧力 米、2国間協定に為替条項 金融政策標的の懸念

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDF27H0E_X20C17A1EA2000/

トランプ氏がTPPから「永久離脱」した大きな理由も為替だ。ここまで牙をむくのは「ドル高は米雇用にマイナス」という理屈が世論受けしやすいためだ。日本車にシェアを奪われる米自動車大手もTPPを「通貨安政策への十分な対応が盛り込まれていない」(米自動車政策評議会のブラント代表)と批判。さらなるドル高を阻止する点でトランプ氏と米製造業の足並みがそろう。

だが、相手国の為替政策を無理に縛ろうとすれば、特にシンガポールのように為替介入を恒常的にしている国は米と交渉のテーブルにつけない。日本など先進国も為替条項の明文化に応じる可能性は低いため2国間の通商協議は暗礁に乗り上げ、トランプ氏は自らの首を絞めるかたちになる。

世界で唯一の基軸通貨国が国際合意と整合性の取れないルールを押しつければ、為替安定策がダブルスタンダードとなり市場が大混乱するばかりか、自国通貨をドルに連動させる「ペッグ」が崩れてドル離れが加速するリスクがある。

「ドル高は米雇用にマイナス」という理屈が世論受けしやすいため、通貨にこだわりがあるようです。


沖縄負担減道半ば 訓練場返還合意20年進捗遅れ

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO10968080S6A221C1EA2000/

長年進まなかった米軍北部訓練場の早期返還は、菅官房長官らの強い意向があった。難航したのは、ヘリパッドを引き続き同訓練場として残る別の場所に移すという返還条件があったためだ。県民の反対が強いオスプレイが離着陸する予定で、反対派が工事車両の通行を妨害するなど抵抗した。

この20年は沖縄の基地負担軽減に腐心してきた側面もある。SACOを設置するきっかけとなったのは95年の米兵による少女暴行事件。日米両政府内には当時、米軍が今後も安定的に基地使用する基盤が揺らぎかねないとの危機感が広がった。

SACO合意に基づく返還計画ではギンバル訓練場などがすでに戻っているが、返還のめどが立たない施設・区域も多い。いずれも県内移設が条件となっているからだ。米軍施設・区域の面積が減少しても、県内に代替施設が建設されることには不満が強い。

来年はトランプさんの政策によっても大きく動きそうですね。住民感情と防衛と多様な視点で考えないといけない問題です。


「共同経済活動」領土交渉の焦点 北方四島に日本の技術導入 主権問題がハードル

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS03H0L_T01C16A2PE8000/

日本政府側は直接の言及を避けている。ロシアの法律に基づく協力となれば「北方四島は日本固有の領土」との立場をとる日本のスタンスと整合性がとれずロシア側の真意を慎重に見極める構えだ。一方、完全否定もしていない。ロシアが意欲を示す同活動をテコに領土問題を動かせるのではないかとの期待がある。

共同経済活動は1996年にプリマコフ外相が提案したのが始まりとされる。民主党政権時の2011年には前原外相がラブロフ外相に前向きな姿勢を示した。ラブロフ氏もその後、具体的項目として水産加工や漁業インフラの整備、地熱発電、観光を挙げた。

日本政府はこれまでに様々な協力の一つとして受け入れ可能な案を検討してきた。そこで出ているのは四島の一部を日ロ協力特区などに指定、特区内では「いずれの政府の立場および見解をも害するものとみなしてはならない」とする構想だ。

1年少し前にも同じような写真を見ましたが、当時からすれば前進しているとも取れそうです。


政府、トランプ氏と関係構築急ぐ 首相補佐官、14日に訪米 対中・北朝鮮に懸念

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS09H5J_Z01C16A1PP8000/

トランプ氏が勝つと判断した首相は、河井氏を執務室に呼び「トランプ氏の関係者に徹底的に会ってきてほしい。徹底的にだ」と指示。テレビ画面に映るトランプ氏をみながら「はっきりモノを言う政治家が求められているのかなあ」ともつぶやいた。

日本の懸念はトランプ氏の外交政策の不透明さだ。安倍政権の中国などへの強気な外交も、日米同盟が盤石だったからこそ取り得た。同盟の見直しを掲げ「世界の警察官にはなれない」と語るトランプ氏を説得できるか。それ次第で安倍外交の将来像は揺らぐ。

「誰と話したらいいのか分からない」。首相側近はこうぼやいた。訪米する河井氏の面会相手の調整もこれからだ。外務省幹部はトランプ氏との関係づくりが遅れている事実を認め「これから『よーいドン』でやる」と漏らした。

官邸の混乱も伝わってきます。首相のつぶやきからも。17日に初会談らしいですが探り探りですかね。


夫婦控除 解散風に散る 税制議論、本格化を前に 働き方改革、出足つまずく

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS06H5N_W6A001C1EA2000/

夫婦控除は配偶者控除よりも対象が増えて大幅な減収になるため、財務省などは税収をなるべく維持するには年収による対象制限が不可欠としていた。これに反発したのが公明党だ。具体的な制度設計がみえない中で導入論が先行したため、専業主婦世帯の支持者らに不安が広がることを懸念。

官邸主導の政策決定が定着する中、自民党税調は夫婦控除にこだわればほかの税制論議に影響がでる事態を懸念。「今後3~5年かけて実施する所得税改革の中で位置づける」(幹部)と矛を収めざるを得なかった。

働き方改革を巡る税制論議は今後、財務省が提唱する配偶者控除の適用対象拡大案が軸になりそうだ。だが配偶者の年収対象を103万円から引き上げても、世帯主の年収制限を設ければ増税となる世帯がやはり生じる。年末にかけて負担が増える世帯の反発が強まれば、配偶者控除の見直し自体が行き詰まる可能性がある。

推進力半端な税制論議で、さすがに政権の女性活躍社会への本気度に疑問を持ち始めました。


辺野古巡る法廷闘争は最高裁に 政府、来春の工事再開視野 沖縄県知事、対抗策探る

http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS16H51_W6A910C1PP8000/

県側の上告後は、最高裁で最終判断を仰ぐ。菅氏は記者会見で、来春にも出る判決で訴訟が決着すれば埋め立て工事を再開する考えを示した。埋め立てと関係ない辺野古の陸上部分の工事は近く再開する方針だ。

沖縄県の翁長知事は、県庁で記者会見し、判決を「あまりにも国に偏った判断だ」と批判。上告する考えを表明した。最高裁でも国が勝訴した場合、埋め立て承認の取り消しを撤回する考えを示す一方「辺野古に基地は絶対に造らせない」と強調した。

移設工事を再開しても、当初の計画を変更する場合は改めて知事の承認を得なければならない。翁長氏は残された知事権限を駆使して工事を阻止する意向だ。

移設工事を再開しても、当初の計画を変更する場合は改めて知事の承認を得なければならないそうです。


検証 真夏の人事 重ねた配慮 吉か凶か

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http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS05H6Y_V00C16A8PP8000/

経済産業相の世耕氏と沖縄・北方相の鶴保氏。世耕氏は第2次安倍政権の発足来、官房副長官として首相を支え続けてきた首相側近だが「二階氏とは距離がある」(閣僚経験者)とされる。鶴保氏の起用は「世耕氏を入れるため首相が二階氏に配慮した」とみられている。二階派からはもう一人、今村氏も復興相で入閣した。「露骨な二階派厚遇だ」。

「石破さんが断ったポストですが、農相をお願いします」。山本氏に首相から電話が入る。山本氏は石破氏側近であると共に首相の友人でもある。山本氏は不意打ちの打診に驚いたが「安倍さんとの信頼関係もある」とあっさり受諾した。石破氏が側近と「ポスト安倍」への決意を新たにした翌日の「一本釣り」。石破氏に事前に根回しはなく、同派からは「分断工作だ」と不満が相次いだ。

麻生副総理・財務相や菅官房長官を留任させ、首相は政権の骨格を維持した。これまでも2人を代えないことで政権基盤を固め「改造後は無風」との評を得てきたが、今回の人事はこれまでとは違う結末を招くリスクをはらむ。二階派の「厚遇」は、他派閥の不満と権力バランスの変調を招きかねない。

ポスト安倍を取り巻く思惑、距離感が面白いです。二階派厚遇っぷりも伝わってきました。


検証 真夏の人事 「1強」首相の誤算

http://www.nikkei.com/article/DGKKASDE04H06_U6A800C1PP8000/

党を押さえ込んで政権を運営する「安倍1強」は「谷垣氏が首相官邸の意向をどんどん受け入れてくれたことで成り立ってきた」(閣僚経験者)。首相周辺は「谷垣氏の交代は政権のバランスを崩しかねない」と分析していた。

政権内では二階氏への警戒感は強かった。事前に二階氏起用を聞いた側近は首相に「ただでさえ剛腕政治家だ。人事やカネまで渡していいんですか」と進言した。「じゃあ誰にすれば良いと思う?」。首相の反論に側近が口ごもると「ほら、他にいないでしょ」と畳みかけた。

「石破さんのおかげで地方創生は成果をあげた」。首相は電話で新ポストとして農相を打診した。石破氏が「一党員の立場で安倍政権を支える。自由な時間がほしい」と断ると、防衛相ポストも提示して閣内残留を求めたが、固辞する姿勢は変わらなかった。首相と話したベテラン議員は「石破氏が得意な農相か防衛相なら喜んで受けると踏んでいたようだ」と打ち明ける。この議員は首相の考えが甘かったとみる。

やはり人事は面白いです。舞台裏の会話まで分かると特に。豪腕二階さんの動向と波乱要因の石破さんがどうなるか。


解散・任期延長占う 来月3日に内閣改造 カギ握る自民幹事長人事

http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS29H71_Z20C16A7PP8000/

首相がこだわるのが谷垣氏の処遇だ。首相側近も「首相は谷垣氏について、余人をもって代えがたいと思っている」と強調。自民党幹部は「谷垣氏の続投が最適解」と指摘する。「安倍1強」を支えてきた谷垣氏を軽々に代えれば政府・与党のバランスが崩れかねない。

次の幹事長は衆院解散・総選挙や、首相の党総裁任期切れに対処する可能性がある。まずは衆院解散。谷垣氏に代えて軽量級の幹事長を据えれば「首相は当面、解散の考えはない」と人事の意味を勘繰られる。麻生副総理・財務相は来年初めの衆院解散を首相に進言しているが、短期間で選挙に向けて党をまとめられる人物でなければ万全の戦いはできない。

もう一つ、重要なのは2018年9月末に切れる安倍首相の党総裁任期。任期延長には、党大会での党則改正が必要だ。閣僚経験者の1人は「党則改正なら、軽量級の幹事長では難しい。任期満了が近づいた段階で重量級を据えるのではないか」と語る。党内ににらみが効く重量級には菅官房長官や二階総務会長らの名前が挙がる。

ここへ来て谷垣さんの存在感が際立ってきましたが、やはりそれだけ力がある重量級なのだろうと思いました。


シンゾウとの距離 真夏の人事 菅義偉 同じ風景 いつまで

http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS15H2I_V10C16A7PE8000/

軽減税率、同日選、消費増税延期と節目の政治決断で、安倍が菅の意見に沿った判断をする場面が続く。「私たちはやるときは一気にやる。総理と2人で根回ししている」と安倍との一体感を口にする。

「いつか『菅首相』の日も来るんじゃないですか」という声も親しい議員から届く。菅の返事は「全く、考えていませんから」。ただ師事した梶山静六は、かつて官房長官として支えた橋本龍太郎が退陣すると自ら総裁選に出馬した。「キングメーカーをめざすのか、ポスト安倍を見ているのか読めない」(首相周辺)

衆参とも3分の2を握ったことで、安倍は憲法改正を視界にとらえ、外交舞台でも存在感を高める。一方、菅の優先課題はなお「デフレ脱却、そして社会保障」だ。憲法改正には慎重で、おおさか維新の会幹部に「しっかり進めたい」と電話する傍ら公明党幹部には「簡単にはいかない」と伝えるなど慎重なかじ取りに腐心する。総裁任期が残り2年余りとなる中、2人の見る風景がいつまでも同じとは限らない。

この信頼関係はかなり強固だと観ていますが、見ている風景には違いもあることが分かりました。