保育を福祉からサービスへ

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO98524530W6A310C1EN2000/

待機児童の解消という政策目標自体が間違っている。待機児童とは、認可保育所に入所を希望する子どもの数で、保育所が増えれば諦めていた人が登録する「逃げ水」に等しい。全国で2万~3万人程度の待機児童なら対症療法で済む。しかし、5歳以下の630万人を潜在的な保育需要と見なせば、制度の抜本的な改革が不可欠となる。

保育所が需要に見合った数に増えないのは、公立や社会福祉法人主体の児童福祉の枠組みのままだからだ。限られた数の低所得家庭にコストを度外視した料金でサービスを提供する仕組みでは需要超過になるのは当然だ。一般の共働き世帯には、コストに見合ったサービスの対価を支払ってもらう必要がある。

保育所を政府が責任を持って提供する福祉と考えるから財源問題が深刻になる。しかし、これを潜在需要の大きな市場と考えれば、企業にとってはビジネスチャンスだ。子どもの数は減っても1人当たりの支出は増えている。企業が創意と工夫で多様な保育サービスを生み出し、消費者保護の観点から政府が監視するという分担であるべきだ。

保育をサービスと捉えるのは一面的な観方なので異論ありますが、新しい視点でした。